愛知県技術士会会員の紹介に戻る

氏 名  井上 祥一郎
登録部門  森林部門、上下水道部門、衛生工学部門、農業部門、水産部門、建設部門、環境部門、応用理学部門
所 属  株式会社名邦テクノ
専門分野  流域環境修復
 ●技術士は雨水・汚水の土壌処理(土壌浄化法)、汚水の脱窒処理(低負荷・半回分活性汚泥法)、底質の好気化処理(小山・岸法)及び堆肥化処理(吸引・送気微生物発酵法)の4本の技術軸で登録。この点では水質浄化と土づくりが専門分野。
業務経歴  ●民間の技術者として活動してきたが、技術士を取得した組織は、18年間努めた伊藤忠林業(株)に始まり、環境技術エンジニアリング(株)3年間、潟Gステムに11年間で定年を迎え、現在は(株)名邦テクノが登録事務所で取締役技術本部長。エステムで技術顧問、(有)アーステクノで相談役。
 ●2003年度、2004年度、2005年度に底質改善の実験を担当し、「砂分離残置底質改善法」に行き着く。流域での課題を細粒土障害、シリカ欠損、硫化水素障害(青潮)に絞り、砂分離残置底質改善法による具体策を提言中。温故知新を実感中。
 ●中学・高校時代生物クラブに所属し、その意味ではその延長に今日がある。
今後やりたいことなど  ●未手入れ人工林も細粒土の発生源として問題視し、その解決策が間伐材の有効利用と考えて、間伐材超多使用工法の住宅を、活動拠点として長野県南箕輪村に2008年11月建設。ここを拠点にして天竜川流域の環境修復に取り組むべく準備中。
 ●諏訪湖にマシジミを復活させることから手を付けていきたい。
 ●細粒土の発生源である慣行水田(代掻き濁水)やダム(濁水の長期化)に対する技術対応の情報を発信。具体的には不耕起+冬期湛水農法、新設ダムの凍結、既設ダムの穴明きダムへの改修等。
 ●シリカ欠損には流域全体での雨水の地下涵養が正攻法。間伐の促進、不耕起+冬期湛水、ダム撤去はその有効な手段。その他シリカ系凝集剤使用やpH調整剤を苛性ソーダからケイ酸ソーダへの変更等を模索。
 ●硫化水素対策としては、分離した嫌気的な微細土中の鉄を酸化して硫化水素発生場所(地先の人工的な深場)に散布する方法を提示。
 ●また、近くに水田があれば撒き戻し先に利用することも提示。
技術士像  技術者倫理に含まれると考える技術の倫理について発言中 (技術士誌, 2008.12)