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2011年1月25日(火)に開催された「見学会」の報告


 23名の出席を得て、「見学会」を開催しました。午前中は八丁味噌カクキューの見学を行い、八丁味噌の資料館、味噌仕込み蔵、味噌汁と味噌コンニャクの試食・売店などを見学。その後、昼食を取り移動、午後からは自然科学研究機構の見学を行い、を行い、分子科学研究所・基礎生物学研究所・生理学研究所を訪問しました。


〔スケジュール〕
 9:30 名鉄電車名古屋本線・岡崎公園駅前 または 愛知環状鉄道・中岡崎駅の駅前に集合
 9:40 〜 10:50 八丁味噌カクキュー見学
 徒歩で岡崎公園駅前の釜揚げうどん店に移動して昼食
 岡崎公園駅前から車で、自然科学研究機構へ移動
 13:00 〜 16:30 自然科学研究機構見学
 16:30 現地解散


〔内容〕

1) カクキュー八丁味噌見学
 伝統的な味噌造りの方法を目に見える形で資料館として保存されており、人形を使って展示した仕込みの様子や、6尺もある仕込み桶に味噌の元を投入し、その上に石を積み上げている様子が判かる。荷重に使われる石の総重量は3tもあり、ひとつひとつ技術職人が積み上げ、これまでの地震で崩れることは無かったとのこと。今もその伝統を受けた技術が引き継がれていることが良く分かる。

八丁味噌の郷・資料館 6尺桶に石を積み上げている状況
八丁味噌の郷・資料館 6尺桶に石を積み上げている状況


2)自然科学研究機構の見学
 大学協同利用機関法人 自然科学研究機構(NINS)は国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所からなる。今回はその内、岡崎市内にある分子科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所の3ケ所を見学した。最初に自然科学研究所機構概要説明を受けた後、同機構総務部の村木、増本氏の案内で、2班に分かれて各所に移動した。分子科学研究所では極端紫外光研究施設(UVSOR)を見学し、楠本先生から説明を受けた。この施設は地球上には存在しないシンクロトロン光を作り、円形加速器装置で、電子構造の直接観測を行っている。分子研展示室では寺内先生より関連の展示物の説明を受けた。次に、基礎生物学研究所の亀井先生の案内で、光をスペクトルに分ける装置のある光学解析室に移動し、分光された光源が生物や植物に与えた場合の影響について説明があった。生理学研究所の展示室では、小泉先生から実物の脳の標本をみながら、脳の役割や不思議について説明をうけた。

熱心に聴講する参加者 UVSORを上から眺める
熱心に聴講する参加者

UVSORを上から眺める

UVSORの一部 UVSORの模型
UVSORの一部

UVSORの模型

UVSORの模型 有機ELテレビ
UVSORの模型 有機ELテレビ


 山手地区にある岡崎共通研究施設へ15分ほどかけて徒歩移動。岡崎共通研究施設は基礎生物学・生理学・分子科学の3研究所の共通施設である。生物細胞研究部門を訪ね、吉田先生から顕微鏡映像によりマウスの精子が出来る過程の説明を受けた後、別室に移り、顕微鏡で見るための最新の装置での試料作成方法について説明と資料を見学した。最後に、分子科学研究所の施設にある920MHz核磁気共鳴(NMR)装置を見学した。この装置は強力な磁場を利用して分子の構造を解析するため、携帯電話、ICカード、時計等金属性の物は磁気の影響を受けるので、持ち込みは禁じられた。この施設は世界でも高水準の性能を持っており、合成された分子やタンパク質分子の構造を決めることが出来る。

920MHz核磁気共鳴(NMR)装置 NMR装置モデル
920MHz核磁気共鳴(NMR)装置 NMR装置モデル


 最後に、寒いなか移動や待時間に御迷惑をかけたことをお詫びし、参加していただいた皆様の御協力、御支援で充実した見学会にできたことを報告し感謝いたします。


  (担当幹事 : 小島晋、水野朝夫、杉本勝義(文責))