二分法とは、人々や考え方をある基準を境にして二つに分けてしまう方法のことです。子供向けの特撮ヒーロー番組では、登場人物が「正義役」と「悪役」の二つに分けられ、分かりやすい構図になっていますね。しかし、現実の人々や考え方は、特撮ヒーロー番組みたいに完全に両極端の二つのタイプに別れるのではなく、中間に属する場合もあります。二分法では「白」と「黒」のどちらにも分類できない「グレー」の部分があったとしても、無理やり「白」か「黒」に分類して「グレー」の部分を完全に無視します。日本には十人いればそれぞれ容姿や思考、好みが違うという意味の十人十色という四字熟語がありますが、それを無理やり二色にして、十人二色にしているのです。例えば政治家を「改革派」「保守派」に分けることがありますが、何を基準にそれを決めているのでしょうか。急激な改革の必要性を主張する政治家、現状維持を断固として主張する政治家、この場合はそれぞれ「改革派」「保守派」に分類できそうです。ところが、この二つタイプ以外の政治家もいます。ある程度時間をかけて改革を進めていくべきだと主張する政治家は「改革派」、猶予期間を定めた上で必要であれば改革を進めていくべきだと主張する政治家は「保守派」、重要な改革法案に賛成してさほど重要でない改革法案に反対する政治家は「改革派」・・・などと改革と保守の中間にある政治家を二つに無理やり分類していくのです。さて、こうしてすべての政治家は無理やり「改革派」「保守派」に分けられました。ここまでくれば、先に述べたレッテルを貼るなどの方法を使って強弁を通すことができます。