定年退職し、家庭菜園を始めてから早くも4年目の初夏を迎えました。しかし、野菜作りの腕前は一向に上達の兆しはありません。毎年毎年失敗を繰返し、今年こそはと準備万端整え張り切って出発するのですが、やっぱり失敗。以前テレビの番組で100歳になる農家のお年寄りが「百姓毎年一年生」と色紙に書いておられたのを思い出します。
勤めている頃は、1年の内には春夏秋冬という四季があり、夏には暑く冬には寒い、冬には雪が降り春には花が咲くというくらいの季節感しか私にはありませんでした。事実、夏が旬のスイカやトマト、秋が旬のサツマイモなど、どんな野菜でもスーパーへ行けば何時でも並んでいます。部屋の中はいつも快適な温度に保たれ、外出の時には、これもまた、快適な環境に保たれた乗り物に乗って出かける。自然をじっくり眺める機会など殆ど無く季節感などどこへやらでした。
家庭菜園を始めて分かったことは、自然の変化は、自由奔放で、毎年同じ姿でやって来ることは殆ど無いということです。今年こそはと思い、過去三年間の失敗を振り返り慎重に準備して始めた今年の夏野菜の植付け、またもや姿を変えてやってきた春将軍?にしてやられてしまいました。
【トマト】
私が毎年執念を持って手がける作物の一つがトマトです。過去3年間、毎年30本ほど植えてきましたが、肥料のやり過ぎ、風による苗の傷み、冷害等々まともに出来たことは一度もありません。
今年は、過去の失敗の経験から苦土石灰を散布したのみで肥料は全くなし、植える時期もずっと遅らせ4月30日に植えました。冷害を防ぐため行灯を付けようと思っていましたが、結局止め。
芯食い虫を防ぐために苗の根元に新聞紙を巻き、乾燥を防ぐために切り藁を敷きました。植え終わって如雨露で水をかけている時、近所の先生(家庭菜園の先輩)が飛んできて「水を葉っぱにかけたらあかんぜ」と注意を受けてしまった。野菜に水をやる時は、如雨露の口を下に向け、葉にかからないよう根元にやらなければいけないそうです。苗に頭から水をかけるとどうなるのかは、聞くのを忘れてしまいました。
後は、運を天に任せて結果を見るより他なしです。
【スイカ】
私が毎年執念を持って手がける作物のもう一つがスイカです。
今年こそはと意気込み、スイカ畑の準備は年の始め頃からスタートしました。肥料のあまりきいていない場所に苦土石灰を十分に撒き、植苗の一ヶ月ほど前には骨粉入り肥料を60kgを混ぜて耕し準備完了。
4月18日、少し早いかなと思いましたが、トンネルをするので大丈夫と苗屋さんに出回ったばかりの苗(小玉2本、大玉3本)を買って来て植えました。勿論、敷き藁をしてビニールトンネルで覆いました。
これで良しと、自信満々でいましたが、又もや失敗。
翌日見に行くと、苗は大火傷でぐったりしていました。まだ寒いからとビニールトンネルを密閉しておいたのが間違いでした。風は冷たくても晩春の日差しは結構強烈になっていました。葉は焼けても芯芽はしっかりしていたので一週間ほど様子を見ましたが、一度傷んだ苗は育ちが悪く先が不安になってきました。
そんな折、偶然寄った農協の店頭に立派に育った種無スイカの苗がありました。傷んだ苗を植え替えることにし大玉スイカ3本だけを植え替えました。傷んだ苗は捨てるのもしゃく、空いた場所に植替え、覆い無しで育てた場合にはどうなるのか試してみることにしました。
そこへまたもや畑の先生が登場
「種無しスイカか。普通のスイカと一緒に植えないとあかんぞ。」
「えっ??」
「種無しスイカは花粉が少ないからなかなか受粉せず実の付きがわるい。」
との解説。なんかまた不安になってきました。
まあ様子を見てみます。
【ナス、豌豆、玉葱】
ナスは、先年の失敗を再び犯さないため行灯で覆いました。私は、風を防ぐため囲いをしてやればいいと思っていましたので肥料の入っていたビニールの袋を使って行灯を作りました。しかし、これは間違いでした。葉の色が変な気がしてはいましたが・・・。
先生が見に来て、
「大分焼けとるなー。いい芽がでればいいが。」
とのご託宣。
やはり、紙で作った行灯でないと、熱が篭り駄目とのこと。早速砂糖工場で使い捨ててある紙袋を貰い行灯の掛けなおしをしました。傷んだ葉がもどってくれるかどうか・・・。写真は、まだビニール袋を利用して作った行灯の時に写したものです。
豌豆、玉葱は目下順調。
豌豆は、種を蒔いて以来ほってありましたが、例の先生が手を取ってやらねばと言うので、早速手を取って(蔓が巻きつくために棚を作ってやる)やりました。無論やり方が分からず、近くの畑へ見に行き同じように??しました。
【馬鈴薯】
今年は、夏の馬鈴薯は止めようと思っていましたが、馬鈴薯は欲しいとの家内の要求を取り入れて急遽植付けをしました。そのため、植付け時期が遅れやっと芽が出始めたところです。
馬鈴薯も植付け時期が難しく、早く植えると霜で芽がやられ駄目になってしまいます。遅れて丁度良かったのではと思っています。
【里芋】
例年通りの作付け。
未だ芽がでませんが、毎年芽が出る頃烏が芽を摘んでしまい困っていましたが、今年は何故か烏が少なく順調に行くのではと思っています。
でもこれからどうなるかは神のみぞ知るです。
【人参】
例年ですともう大分育っているはずですが、今年は種蒔きを忘れていて遅くなってしまいました。その上、種を蒔いてから雨が少なく乾燥してしまい、大急ぎで切り藁をかけせっせと散水をしてやりました。それでもなかなか芽が出ず心配していましたが、ここ数日やっと芽が出始めました。
【私の強力なパートナー】
畑仕事の強力な助っ人私のミニ耕運機です。
菜園を始めた年に買いました。畑仕事で何が一番たいへんかと言えば、やはり耕す仕事でしょう。この耕運機がなかったら、おそらく一年で菜園を止めていたでしょう。
この他、紫蘇、五月豆、黄瓜、メロンを植えました。後カボチャの苗を植えて一先ず終わり。問題はこれから。出来た野菜が口に入るまでは油断禁物です。経過はまた後日報告予定。
それでは又!!!
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