![]() クリスマスイブには、母の病室に集まり家族全員でクリスマスケーキを切るはずになっていましたが、孫が風邪をひき急遽中止することになってしまいました。家でのささやかなホームパーティの後、私は、母の分に残したケーキを持って病室を訪れ、母と二人だけのクリスマスイブになりました。もう殆ど食事が通らなくなっていた母でしたが、持って行ったケーキを美味しそうに全部食べてしまいました。 上の写真は、ホスピスののロビーに飾られていたクリスマスツリーと、母の手帳の最後のページに書かれていた歌です。残された者たちへの優しい思いやりがこめられているような気がします。母は、折々に感じたことを歌にして書きとめていました。定型的な歌にはなっていませんが、母の心が伝わってきます。この歌の二週間後に母は静かに旅立ちました。 今年も、何時ものようにクリスマスツリーを飾った孫たちの部屋でささやかなクリスマス家族パーティを開きました。母は、幸せそうな家族団欒の様子を見て、空の彼方から優しく微笑みかけていてくれるような気がします。
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