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皆さんお元気ですか。まだお正月を迎えたばかりのような気分でいましたがもう二月も半ばを過ぎてしまいました。本当に月日の過ぎるのは早いもの、あっと言う間にひと月が過ぎてゆく感じです。
昨年の夏以来、父の体調も安定した状態が続きお正月も無事過ごすことができました。この調子なら数日の旅ならできるかも知れないと一月中旬に予定していた父のショートステイの間を利用して雪の高山へ二泊三日の夫婦旅行を計画しました。もうどれ位以前からでしょうか、雪の季節になると、風呂に浸かってぼんやり湯気に霞んだ天井を見上げている時、湯気の彼方に雪国の温泉の野天風呂にのんびりと浸かり雪景色を眺めている自分の姿が浮かんでくるのです。子供たちがまだ小学生の頃、一緒に風呂へ入りながら「今年は雪の温泉へ行こうか。」と私が言うと「お父さんは何時も口だけ。」とひやかされていましたから、私の夢はもう30年以上も果たされること無く続いている勘定になります。その長年の夢が今年は実現する段取りになったのです。
昔から、年寄りと子供は何事かある時や病院が休みの日に熱を出したり体調を崩したりするもので、父もやはり体調を崩すのは土日が多く随分救急外来の世話になっています。 父は3週間ほどの入院で元気になって帰って来ました。入院中の運動不足のせいで運動機能は大分低下していましたが、2月中旬のショートステイには何の支障も無く出掛けて行きました。 父が外泊となると先月空振りになってしまった旅行の後遺症で腹の虫が疼き始めました。何とか腹の虫を治めないと健康に悪いと、思い付きのように家内と二人で養老の滝で有名な養老温泉へ行くことにしました。温泉へ行くと言っても、養老まで我が家の玄関先から高速道路経由で1時間もかからない所です。日帰りでは何度も行ったことがありますが、泊まるのは初めて。 宿泊は、旅行社のパンフレットやインターネットのサイトで見て一度は泊まってみたいと思っていた滝元館「遊季の里」にしました。
自慢の京懐石料理もさることながら、「遊季の里」の説明書きの冒頭に「美しい自然の中では、ただ何もしないことが最高の贅沢」と書かれていましたが、最高の贅沢を味わえる環境を提供していてくれるような気がします。お客さんの目に触れる場所に時計は一切置いてありません。従業員の方々も、私たちが呼ばない限り一切私たちの目に触れる場所に姿を見せません。時を忘れ静かに過ごすひと時が私たちの心を癒してくれるのかもしれません。 たった一泊の旅でしたが、また一つ近くに憩いの場所を見つけました。 養老駅の前には、私が小学校のとき遠足できた時と同じ姿で孝子源丞内の石像が立っていました。石像の脇には次のような説明書が立ててありました。
汲んでなめてみると、たいへんおいしいお酒の味がします。男は喜んで毎日このお酒を汲んで持ち帰り、父を喜ばせていました。 このことはやがて天正天皇のお耳に入り、わざわざ養老へおこしになりました。そのお酒の出るところをごらんになって「これはこの感心な親孝行を神さまがおほめになり、お酒をおさずけになったにちがいない」とおほめになりました。そして年号を「養老」とお改めになり「養老の瀧」と名付けられ、この男を「美濃の守」という役人におとりたてになりました。
帰りは、養老から程遠くないお千代保稲荷に寄りました。このお千代保稲荷は商売繁盛の神様として有名で何時も賑わっています。一昔前から全く変わらない門前街のたたずまい、並んでいる品物も、スーパーや百貨店ではもう見かけることも無いような物が沢山並んでおり、私は、この街の雰囲気が大好きで度々ここを訪れます。また、私は、今ではここの名物の一つになってしまった感のある味噌に浸けた串カツが大好きで、来る度に食べて帰ることにしています。今回も串カツで昼食をすませ帰途に着いた次第です。
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