秋風が吹き始めましたね

H.17.08.22

 皆さんお元気ですか。お盆も終わり、早くも秋風を感じる季節となり朝夕は大分過ごしやすくなりました。

町内の人たちが墓から家までの道筋に迎え火を焚いてくれました。
私たちの町のお盆は、毎年8月4日に行われる瑞林寺の施餓鬼会で始まり、7日の七日盆墓参り、13日の迎え火、15日の墓参り、15日の送り火、そして最後に17日の念仏講百万遍で終ります。
今年は、父の初盆。新仏が道に迷わないようにと組の人達が総出で墓から家までの道筋に迎え火を焚いてくれました。
精霊棚に並べられた位牌も母の戒名の横に父の戒名が新しく書き加えられました。
「盆と正月一緒に来たよな」と一時流行った歌にもあったように、昔はお盆と言うと大忙しの時期でしたが、最近では、核家族化のせいでしょうか仏壇の無い家が増えたり、お盆の行事が簡略化されたりして、お盆と言えば夏休みと言うイメージが普通になってしまいました。
我家のお盆も、昔からの慣わしを引継いでお精霊様の日々のお膳を準備する家内だけが忙しそうに動き回っているだけで、あとは、正に夏休み。お盆の行事には、全く興味なし。

母の戒名の横に父の戒名が加えられ新仏様が一人増えました。
この町が未だ農村だった昭和中頃までは、お盆と言えば親戚縁者が次々とお参りに来られ、遠方より来られる方の中には泊まってゆかれる方も少なくなく、大忙しでした。しかし、今では、お盆の来客は私の兄弟くらいのもの。それも、お盆以外の都合のいい日にちょっと顔を出すだけ。
でも、今年は、父の初盆と言うことで、組の方々への迎え火や百万遍のご接待などそれなりに忙しいお盆でした。
百万遍が終るとお盆の行事も一段落。農家では、そろそろ秋野菜の播種や植え付けの準備が始まります。
私の冬の本命野菜白菜の種は、昔から8月25日に蒔くといいと言われており、畑の準備も始めなければいけません。しかし、ここのところ雨が多く畑の畝作りも儘にならない有様。天気予報では、まだ等分雨が続きそう。
万国博覧会も残すところ後一月になってしまった事だし、まだ見残したパビリオンもあるので急遽18日午後、ご近所のご夫婦と出かけることにしました。

家族揃って送り火を焚く。
話題になっているパビリオンは殆んど見ましたが、ドイツ館だは何時も長い行列でまだ見残していました。恐らく今回が最後の万博見物になるだろうと思い、この日のターゲットはドイツ館にしました。
何時ものように名古屋空港駐車場からシャトルバスで会場東ゲートへ向かうコースで行きましたが、空港内の駐車場は満車で、少し離れたところにある第二駐車場に停める事になりました。こんなことは初めてで、会場の混雑が予想されました。前売券の残が300万枚ほどあるとのことですからこれからは毎日混雑が続くことと思います。
時間が時間だけにバスもゲートも全くがらがら。会場へ着いたのは1時半頃。東ゲートから歩いて会場に向かうと真っ先に目の前に現れるのは、瀬戸会場へ向かうモリゾー・ゴンドラの乗り場です。瀬戸会場は、特に私が興味を持つパビリオンも無く、今までは素通りしていましたが、どんな様子か一度くらいは見ておいた方がと思ったことと、プライバシーの保護の為、ゴンドラが民家の上を通る時には窓が瞬間に曇りガラスのように真白になり外が見えなくなるとのことなのでどのようになるのか大変興味を感じたことが理由でした。事実、下に民家がと思った瞬間にぱっと窓が白くなってしまいました。地上50メートル近くを行くゴンドラからの眺めは正に絶景なのに・・・。ヨーロッパの観光地では、観光客の通る路傍の民家には補助金を出してわざわざ家の中が見えてもいいように整備させていると言う事です。高い上空から民家の中など見ることは殆んど出来ませんでした。目隠しをしてしまうのではなくヨーロッパのようにゴンドラから回りの景色を楽しませる何かいい方法は無かったものかと思います。


モリゾー・ゴンドラの乗り場
民家の上に来ると回りのガラスが瞬間に真白になり外が見えなくなる。ゴンドラからの眺めも大切と思うが・・・。

ゴンドラ乗場の冷風機
ゴンドラ乗場の順番待ちの列に冷風を送る扇風機。猛暑の中本当にありがたい存在。2時間も3時間も待たせるパビリオンでもこれを置いてくれると助かるのですが、そういうところはありませんでした。

市民パビリオンから見下ろした瀬戸会場全景
予想通り、特に見るものは無かった。大きなイベント会場といった感じ。

天水皿
瀬戸会場から瀬戸ターミナルに向かう陸橋の脇に飾られていた大きな皿のモニュメント。直径30メートルの大皿に内外の窯業産地の皿約3万枚を貼り付けて作ったもので地球をイメージして作られたもの。
瀬戸会場では、特に見るものも無く、大雑把にぐるぐると回り長久手会場へ帰ることにしました。帰りは、水素を燃料として電気を起こし走る燃料電池バス(ハイブリッド・エンジンのバス)に乗ることにした。普通のバスと変わるところは無く静かで乗り心地は至極上々でした。
長久手会場へ着くと真っ直ぐドイツ館に向かってグローバルループを歩いた。もう昼も大分過ぎていたので途中どこか外国のパビリオンで異国の味でもと思って幾つか覗いてみましたが、私達年寄りの口に合うものは見つからず、結局和食のあるアサヒパノラマレストランでエビフライカレーに枝豆で生ビールをキューっと一杯。やっぱりこれが一番。脱水症状気味の身体に吸い込まれてい行く生ビール、実に美味かった。

ドイツ館へ
グローバル・ループを歩いてドイツ館のあるグローバル・コモン3に向かう。

アサヒパノラマレストラン
途中の外国パビリオンで外国の味をと思って回ったが、結局ここで昼食。ドライミストの中を取ってみたが思ったほど涼しくない。
いよいよ本日の本命ドイツ館。いつものようにパビリオンを一周するように長い行列。最後尾に待ち時間「150分」の立て札を持ったドイツ人女性が立っていた。約2時間半だ。今日は、覚悟して来たのだから並ぶことにした。いつの間にか空は晴れ、頭上から灼熱の太陽が照りつける。さっきのゴンドラ乗場にあった扇風機がここにあったらなぁと思う。本当に長かった。パビリオンに着く頃には、太陽は西に傾き夕闇が迫っていた。日が短くなったんだなとふと思う。
聞くと見るでは大違いと昔から言われるように、ドイツ館は、完全に私の期待を裏切った。確かに、ジェットコースターの様な乗り物に乗って回る仕掛けは大仕掛けだ。しかし、ただそれだけ。他愛も無い映像が回りに写っていただけ。2時間半も並んだのが無駄だったような気さえしてきた。でも経験してみないと分からないからどうしようもない。
グローバル・コモン3を大雑把に見てグローバル・コモン4へ向かった。もう外は薄暗くなり始めていた。グローバル・コモン4が一番奥にあるからなのか、殆んどのパビリオンは、並ばずに入ることができた。国が大きくいろいろなものが有るからなのか、見て回るのであればロシア館は結構楽しめる。

ドイツ館
ドイツ人の女性が、館内と連絡を取りながら行列の整理をしていた。安定して待ち時間150分の行列が続いていた。

ロシア館のマンモス
ロシア館は、前回見た時と少しレイアウトが変わっていた。マンモスも、前回より大きくなっていたような気がする。

イギリス館
入って直ぐの回廊に雲の写真が展示してあった。

雲の写真の説明
写真の反対側に掛けられていた説明書。
前回イギリス館に入った時には気が付かなかったが、一番最初の回廊に雲の写真が展示してあった。私のウエブサイトに「天国の窓」と題して家の庭から毎日空を写して掲載していることもあり、雲だけを写した写真展を見て何故か嬉しかった。
この写真を一生懸命写していた青年が居た。「雲の写真好きか」と声を掛けるとキョトンとした顔で私を見つめる。
「日本語分かりませんと」と英語が帰って来た。
「Where you from?」と聞き返すと「Taiwan」と言う。
暫し雲談義をし、私のウエブサイトを教えて別れた。別れる時の握手、彼は力一杯握り返してきた。世の中、国や年齢は違っても同じ事を考える人が居るものだと改めて心の不思議に想いを馳せた次第です。こうして異国の人と触合うのも万博の楽しみ方の一つかも知れません。
もう時間は、9時。早々と閉めはじめたパビリオンもある。企業パビリオンゾーンAにあるビュフェながくてで夕食。生ビールを一杯きゅーっとやり家路に付いた。
今年の私達の夏は終った。やっぱり歳なんだろう。疲れが中々とれない。「万博が終ったら直るよ。」と整形外科のDr.に言われたようこれで足の浮腫みも直るかも知れない。そろそろ秋野菜の準備に入らなければ。

それでは又!!!

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