市内小学校の適正規模と適正配置について

春日井市は、隣接する名古屋市とJR中央本線や名鉄小牧線によって結ばれ、また国道19号線や155号線、高速道路などの幹線道路網にも恵まれ、これらの特徴や利便性を生かして高蔵寺ニュータウンや土地区画整理事業が積極的に推進された結果、昭和40年代から毎年1万人規模で人口急増が続き今や30万人を越える住宅都市として発展してきました。
人口急増に合わせて住環境整備が推し進められ、その歴史に合わせて小学校も順次整備配置されてきたわけでありますが、人口急増時代に整備されてきた小学校区の中には当時と比べ、社会環境や住宅事情の変化に伴い核家族化や少子化が進み、人口構成や人口動態が大きく変化し街の事情が昔と変わってきている地域があります。
その結果、小規模校同士が隣接する地域や児童生徒数が毎年減少し続ける小規模校と児童生徒数が毎年増加し続ける大規模校が隣接する地域が各地で見受けらるようになりました。
一般的に小規模校といわれる小学校は1クラスしかない学年がある小学校のことを言います。わかりやすく言えば小学校の普通クラスが全学年で12クラス未満の学校の事を言います。
小規模校になると色々なデメリットが出てきます。
まず1学年、1クラスしか無いということは当然、クラス替えをすることができません。6年間同じ児童生徒が,同じクラスで授業を受けることになると、今の子ども達は個性豊かな子どもたちが多く、どうしても相性が合わない児童生徒同士が出てきます。1年に一度クラス替えを行い相性の合わない児童生徒同士を違うクラスに振り分け、クラスを落ち着かせることが必要です。
また同じクラスで六年間過ごしていく間に児童生徒同士の友人関係の固定化、序列化を招く恐れもあります。大人数による集団との関わりの中で、刺激や良い意味での競争の機会を通じて豊かな人間性と創造性を育むことが出来る子ども達の為の学校づくりが必要だと思います。また学校運営においてもクラス数が少なくなると教員の数も少なくなります。規模は違っても同じ内容の年間行事を各小学校でこなしていくわけですから、教員数が少ないとその分、教員一人当たりの負担が大きくなり、教育活動に影響が出ないとも限りませんし、学校施設の維持管理が行き届かなくなる恐れもあると思います。少人数指導が有効だということは理解していますが、小規模校では少人数指導しか出来ないわけで、授業科目や学校行事によっては大人数による集団生活の中で、刺激や良い意味での競争の機会を通じて豊かな人間性と創造性を育むことが必要です。次の世代を担っていく児童生徒たちの為に小学校の適正規模をできる限り確保し学校間の格差を解消し良好で平等な教育環境を享受できるように努めていく必要があります。

平成19年9月本会議における一般質問より抜粋