自然界のクワガタ虫は、幼虫のまま1年〜2年間を朽ち木のなかですごし、夏の終わりに成虫になって朽ち木の中で一冬越します。
次の年の夏に野外へ出てきて活動しはじめますが、その年の夏が終わる頃には死んでしまいます。
クワガタ虫の種類によっては幼虫が1年で成虫になったり、成虫になった年冬を越さずにその夏に活動を開始するクワガタもいます。
幼虫で一年すごすものを『1年型』、二年すごすものを『2年型』といいます。
オオクワガタやミヤマクワガタは幼虫のまま冬を3度越す3年型もあります。
成虫になってからも蛹室(ようしつ)で一冬越して翌年に野外活動をするクワガタを『1越型』といい、夏の初めに成虫になり夏の終わりにすぐ野外活動を始めるクワガタを『1化型』といいます。
2年型と1年型の違いは卵を産みつけられた時期や、卵から孵化(ふか)した幼虫が育つ時のまわりの環境が関係しています。
簡単に言えば早い時期の卵は夏を長くすごせるので栄養をよく吸収して幼虫の成長がはやくなる為1年で成虫になる1年型が多い。
逆に時期が遅いと冬が早く来る為幼虫の活動が鈍くなり育つ期間が短くなるので、2年かけてゆっくり栄養をとって成虫になる2年型が多くなります。
1年型は幼虫期間が短いため成虫も小型が多く、逆に長い2年型は大型になるのです。
1化型のクワガタは夏の初めに幼虫が充分成長していて急に温度が上がった時に起こりやすいようです。
1越型のクワガタは夏の終わりに成虫になっているのに出てこれないなんてもったいないですね。
成虫で越冬した分寿命も短いんです。
ちなみに昨年8月に採集した我が家のノコギリ♀2まだ生きています。なんでだろ〜(^^ゞ
成虫の寿命
1 | オオクワガタ | 2年〜3年 |
2 | コクワガタ・スジクワガタ | 1年〜2年 |
3 | ヒラタクワガタ | 1年〜2年 |
4 | 姫オオクワガタ ・ リュキュウコクワガタ | 1年 |
5 | ノコギリクワガタ | 3〜4ヶ月 |
6 | ミヤマクワガタ | 3〜4ヶ月 |
7 | マルバネクワガタ 1化型 | 2〜3ヶ月 |
8 | オニクワガタ 1化型 | 約1ヶ月 |
9 | ルリクワガタ | 約1ヶ月 |
ノコギリクワガタの羽化
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卵から羽化迄の順番
卵 | → | 孵化 | → | 前蛹 | → | 蛹化 | → | 蛹 | → | 羽化 |
たまご | ふか | ぜんよう | ようか | さなぎ | うか |