ロマサガ3宿命の子についての考察


現在、私はホームページでロマサガ3の二次創作としてオリジナル小説を書いております。ロマサガ3のオープニングからエンディングまで独自の設定で書いたオリジナルストーリーです。これを書いている間にロマサガ3が舞台化されたり、リマスター版の発表があったりして驚きましたが、ここではSFC版の宿命の子について私なりの考察を述べたいと思います。

まずは少年から。

・少年は自分が宿命の子であることを知っていたのか?

「僕に構わないで!」の理由は自分に関わった人間が善人悪人関係なくみんな死んでしまうから。これだけでは宿命の子であることを知っていたかどうかまではわかりません。しかし、四つ目のアビスゲートを閉じる段階では知っているようです。初めから知っていたのか、物語の途中で知ったのか。私のオリジナル小説では後者を選びました。そして私の独自の設定では、関わった人間が善人悪人関係なくみんな死んでしまうというのが宿命の子の特徴であるという解釈にしました。説明書や攻略本に書いてある死食についての冒頭文ですが、

死に魅入られ、死を背負ったその子は、長じて魔王になり、世界に君臨した。
死の息吹に耐え、死を跳ね返したその子は、長じて聖王になり、世界を安定させた。

とあります。関わった人間がみんな死んでしまった結果、「死に魅入られ、死を背負った」「死の息吹に耐え、死を跳ね返した」ということなのではと独自の解釈をしました。じゃあサラはどうなるのか?それはこれから説明します。

これは私の勝手な憶測なのですが、スクウェア開発スタッフも当時は少年が宿命の子であることは初めから決まっていて、宿命の子が二人でもう一人はサラというのは後付け設定だったのかもしれません。だからはっきりしないところが多いのかもしれないです。

・サラが宿命の子であることをシノンの人々は知っていたのか?

ここは人によって解釈が分かれています。オープニングイベントを見る限り、少なくとも私の目には、誰もサラが宿命の子であることを知っていたようには見えません。なので、私は誰もサラのことに気づいていなかったという解釈をしました。しかしサラの両親やエレンが知らないのはおかしいのではないか。

・エレンとサラは実の姉妹ではない?

サラのエンディングは厳密には三種類あります。エレン、ユリアンがパーティーにいるかどうかで変わってきます。ゲーム発売からだいぶ経っているとはいうものの、ネタバレで大変申し訳ないのですが、サラのエンディングの一つにこんなセリフがあります。

↓ネタバレの為、反転してお読み下さい。

「サラ、あんたいつまでも私の妹よ」

実の姉妹ではない?少年は捨て子だったようですし、サラも捨て子だったのを拾われたのかもしれません。サラの両親はサラが宿命の子だとは知らずに拾って育てた。宿命の子だということは両親も知らない、エレンも知らない、サラ自身も知らない、シノンの人々も誰も気づいていない。私はこういう設定でオリジナル小説を書いています。エレンが格闘が好きで身体を鍛えていたり、サラをしっかり守ろうとしたりしているのはサラが宿命の子だと知っているからという解釈もありますが、それならオープニングイベント後にケンカ別れしてしまうのも変ではないかと私は思いました。シノンにいるだけではなく、外の世界で旅を始めるなら尚更サラが心配ではないかと。

・サラは死食発生と同時に生まれた?????

死食が発生したのがゲーム本編開始から十五年前なのか十六年前なのかで既に意見が分かれているようなのですが、私の設定では十五年前にしています。そうなると十六歳のサラが何故宿命の子になるのか。サラの両親は捨て子だったサラを見て死食直前に生まれたのだと思った、ということにしました。そして死食発生と同時に生まれたという設定ですが、ネットでそういう説を見かけたのがきっかけです。これについて私なりに考えてみたのですが、練磨の書には主人公キャラの誕生日が載っています。

ユリアン:青木の月 十七日
エレン:白水の月 三十日
サラ:緑木の月 一日
トーマス:緑天の月 八日
ハリード:黒水の月 七日
ミカエル:黄金の月 十日
モニカ:赤火の月 二十四日
カタリナ:黒天の月 十四日

ロマサガ3には独自の暦があるようです。月の順番はわかりませんが、ロマサガ3の世界では緑木の月一日から一年が始まるとしたら…サラはもしかすると死食が起きた年に、死食発生と同時に生まれたのではないか。死食が一年の一月一日から十二月三十一日までなのか、それとも年の途中に発生してそれから一年間なのかわかりませんが、私は前者の解釈にしました。
私の設定では宿命の子の特徴は関わった人間が全て死んでしまうということになっていますが、サラは例外的に生まれたのでその特徴を持っていないということにしています。

・サラはいつ自分が宿命の子だと知ったのか?

これはゲーム中では全くわかりません。オリジナル小説を書くにあたってサラと少年が宿命の子だとわかるエピソードが必要だと思いましたので、自分なりに考えて書きました。

・宿命の子ってどうしてわかるの? 何か証拠でもあるの?

ラストバトル前の少年のセリフによると、「僕らの宿星は死だ」と言っています。でもサラと少年はそれぞれ歳星と鎮星の宿星を持っています。これはどういうことでしょうか?
私の設定では死食の年に生まれたものは通常の宿星の他に死の宿星を持つということにしています。そしてアビスの魔物達には死の宿星を持つものは一目見ればわかるという設定にしました。そうでなければどうやってサラと少年が宿命の子だとわかったのか。見つける方法がないと思いました。

・サラと少年は双子説について

練磨の書に載っているサラと少年の双子説についてですが、私は象徴的な意味での双子で、本当の双子ではないと解釈しています。まず外見が、少年は東洋人の外見をしているので、サラと本当の双子であるとは考え難いです。シノンと腐海の地図上の距離が近いので別の解釈もあると思います。
ところでサラの宿星は歳星、少年の宿星は鎮星となっていますが、宿星ってどうやって決まっているんでしょう? そもそも宿星とは何なのか。星座みたいなもの? そう思った私はまた練磨の書に載っている主人公キャラの誕生日を元に推測してみました。

宿星が歳星のキャラ
ユリアンの誕生日:青木の月 十七日
サラの誕生日:緑木の月 一日

宿星が太白のキャラ
エレンの誕生日:白水の月 三十日
ハリードの誕生日:黒水の月 七日

宿星が辰星のキャラ
トーマスの誕生日:緑天の月 八日
カタリナの誕生日:黒天の月 十四日

青木の月・緑木の月に生まれた人間が歳星に、白水の月・黒水の月に生まれた人間が太白に、緑天の月・黒天の月に生まれた人間が辰星になるのではないかと推測できます。ミカエルとモニカの鎮星・熒惑もそれぞれ、もう一つ何か月の名称があったのではないかと思われます。そしてロマサガ3の暦は十月あると思われます。他のサブキャラの誕生日も載っていればこの推測が正しいかどうか確証が得られたのですが…主人公八人の資料しかないので少々データ不足です。
この推測が正しいとすると、サラの宿星は歳星、少年の宿星は鎮星、生まれた月が違うのでやはり本当の双子ではないと思われます。練磨の書に書いてあったのはあくまでも象徴的な意味での双子でしょう。

以上の内容は、あくまでも私の個人的な考察です。他にも様々な解釈がありますが、オリジナル小説を書くにあたって、自分なりに考えて決めた設定で執筆しています。
もしご意見やご感想などありましたら、サイトのメールフォームから送って頂けたら幸いです。ロマサガ3オリジナル小説、何の気なしに書き始めたら、思いの外本格的になってきました。この話を書くのは、今までの二次創作とは比較にならないほど苦労しているので、一人でも多くの方に読んで頂きたいです。ご意見ご感想はどうぞお気軽に頂けたらと思います。





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