4ヶ月半もの間、山を歩いていない。諸事情あるにせよ、こんなにも長い間、山から遠ざかって過ごすのは寂しかった。夏期休暇くらいは山へ出かけようと決めたが、混雑している山小屋に宿泊するのは気が重い。やはりテント泊がいい。でも、体力が落ちている今、重い荷物を背負って辿り着けるテント場は限られる。縦走は体力的に無理だ。となると、ベースキャンプをして登れる山…。
…穂高だな。穂高連峰に登ろう。北穂高岳からの眺望は、日本の山岳風景を代表するものだと聞く。こうして、2006年夏の山行の行き先は、穂高岳に決まった。
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【焼岳】 |
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8月14日(月)5:50、朝靄のベールをまとった山々を眺めながら、上高地を出発する。 上高地から涸沢までは、通い慣れた道。それでも、季節が違うと見せてくれる表情が変わるので新鮮に感じる。今日は涸沢まで行くだけなので、時間に余裕がある。のんびりと、花を撮影しながら歩く。いい天気だなぁ…。 |
| 【朝靄に霞む穂高岳】 |
【ヒメシャジン】 |
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8:56、横尾に到着し、前穂高岳を眺めながら昼食休憩とする。ここでは、今から登る人たちと、下山してきた人たちが交じり合って、情報交換をしている。私の隣に座っていた二人組みが、登ってきた北穂高岳の話を入山者にしていた。
「すごく良かったわよ」
しみじみと「良かった」を何度も繰り返すので、期待が高まってきた。 |
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| 【センジュガンピ】 |
【横尾より前穂高岳を眺める】 |
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10:04、長い昼食休憩の後、横尾谷を歩き始める。大好きなシラビソの香りがしてきて、久し振りに山を歩いているという実感が湧いてきた。空を見上げると、雲が多くなってきた。天気予報では、所により一時雨とされていたので、雲行きが気になる。 |
| 【穂高岳に雲がかかってきた…】 |
【アカショウマ】 |
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本谷橋を過ぎると、急登が始まる。今回のザックの重さは14.8kg、荷の重さが肩に圧し掛かってくる。汗が吹き出て、喉が渇く。オレンジジュースが飲みたいな…。
涸沢に近づくと、雪渓歩きとなった。この時期まで、涸沢の手前に雪が残っているものなのか。それとも、今年が大雪だったからか。アイゼンは必要ないけれど、階段状に雪が整形してあって踏み固められているせいか、かえって滑りやすい。 |
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| 【テント装備の親子連れ】 |
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【雪渓を登る】 |
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13:15、涸沢のテント場に到着。どうにも体がオレンジジュースを欲しているので、売店で買って一気飲みする。その後、幕営地探しを始めた。帰宅してから知ったのだが、竹朗さんが山岳会の仲間と13:30頃涸沢に到着し、その後、横尾に下山したとのことだった。ニアミスをしていたらしい。惜しかった。テントを張る場所を決めて邪魔な石を脇に除けていると、 隣に幕営していた大阪のご夫婦に、「コンパネが借りられますよ、500円払う価値はありますよ」と教えていただいた。涸沢テント場の石には悩まされているので、すぐに借りに行く。コンパネのレンタルがあるとは、知らなかった。 |
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| 【コンパネ】 |
【テント場】 |
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ところが、幕営しようと決めた場所が狭くて、コンパネが上手く収まらない。
四苦八苦していたら、大阪のご夫婦と、道を挟んで幕営していた東京のNさんが
大きな石を移動する手伝いをしてくださった。ありがとうございます。
そこから話が弾んで、登山道の状況などを聞くことができた。
特にNさんは、私が明日予定しているコースを逆周りで歩かれたばかり。
私は、北穂高岳から涸沢岳への道にある「危険マーク」が気懸かりで、
登山届を書く直前までコースを迷っていた。危険箇所を通過できるのか…。
Nさんによれば、「たしかに怖いけど、三点確保をしていれば問題ない」との事。
その言葉に勇気をもらって、明日は予定どおり、
北穂高岳から奥穂高岳へ歩いてみることにした。 |
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| 【涸沢より、前穂高岳〜奥穂高岳〜涸沢岳〜北穂高岳】 |
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