ツバキ科の常緑低木。原産地は中国、東南アジア。森本幸裕京都大大学院教授によると、
日本の野山にあるのは栽培種が逃げ出したもので、日本には野生はないという。
ツバキに似た白い花は、変形したのが多く、下向きか、横を向いて咲く。写真は2002年10月30日、愛知県瀬戸市の定光寺で写す。
(2002年11月6日作成)
『日本茶道史』(西堀一三著)によると、飲料としての茶の第一波は奈良時代、入唐の僧によってもたらされた。
このころの喫茶は、漢詩文流行とともに大陸趣味の風儀として行われた。当時の喫茶方法は甘味を加え、
今日の紅茶を飲むように飲んだが、遣唐使の廃止で廃れた。
その後、宋との交通が起こり、茶種が再来した。筑後国三井郡の千光寺碑によると、仁安3(1168)年秋、
栄西が帰朝のとき、茶種を持ち帰り、佐賀県神崎郡の背振山に植えた。後に、博多の崇福寺に移植され、
その種子が、さらに栂尾の明恵上人に贈られ、広まった。
栄西は「えいさい」または「ようさい」と読み、日本臨済宗の開祖。仁安3年と文治3(1187)年の
2回入宋している。京都に台密禅三宗兼学の道場・建仁寺を創建した。お茶の効用を説いた『喫茶養生記』を著す。
(2003年10月14日追加)