冬の花木・草花

ヒイラギ

 モクセイ科の常緑小高木。図鑑によれば、福島県以西の本州、四国、九州の山地に自生する。 庭木としても植えられる。雌雄異株で、高いのは3メートルほどになる。

 葉は対生し、濃緑色で硬く表面に艶がある。縁に鋭い牙歯があるのと、全縁のがある。一般的には老木ほど 全縁になるという。新しく伸びた枝の葉のわきに白い小さな花を固まって咲かす。 花冠は四つに深く裂けている。モクセイ科だけあって花もモクセイに似ている。

  写真は2002年12月28日、家で写した。亡父が、「魔よけになる」といって玄関わきに植えてくれた。 鋭い牙歯が魔よけのイメージをかきたてる。雄花のおしべは2本。雌花はめしべ1本、と図鑑にある。 この木の花は、おしべが2本あるから雄花であろうか。

 深津正著「植物和名の語源」によると、ヒイラギには「鬼の目突き」の異名があり、ヒイラギの枝にイワシ (古くはボラまたはイナ)の頭を挿したものを門口に立て悪鬼を払うまじないにした、という。

 2003年1月18日に岐阜県多治見市古虎渓の土岐川右岸で行われた自然観察会で、幼木だったが、自生を数株確認した。 (2003年1月18日作成)


©2003−2004 Yuusuke Niinomi

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