アカネ科の常緑低木。山地に生えるが、生垣など植栽としての利用が多い。花は歌にもあるように白い。
直径6、7センチで、花冠は普通6っつに分かれる。学名はガルデニア・ヤスミノイデス。ヤスミノイデスは
「ジャスミンに似た香り」の意味で、芳香がある。
花は、咲くと間もなくねじれた感じになる。肉が厚く、やがて黄色くなる。果実は利尿、黄疸解消など薬用の
ほか、染料に利用された。現在も菓子などの色付けに使われる。花は食用になるが、黄色なってからのが
食べられる、と聞いた。
名前の由来については、一般に実が熟しても開かないことから「口無し」とされるが、中村浩博士は、
「クチナワナシ」(蛇梨)の転化だとする。写真は2002年6月12日、愛知県刈谷市井ヶ谷町の雑木林の
縁で、咲いてから間もない花を写す。■八重