野菊とは、個別の植物名ではない。野に咲く菊のような形をした花の意味である。ノコンギク、ヨメナ
(カントウヨメナ)、ユウガギクの三種類は、いずれも淡い紺色の花を咲かせ、同定が難しい。
こうした夏から秋にかけて咲くキク科の花の総称が、人々が言う野菊と考えられる。
個別名を同定するには、研ぎ澄まされた視覚のほかに触覚が重要である。写真は2002年8月7日、
愛知県瀬戸市の惣作・鐘場遺跡脇の休耕田で写した。よく観察しなかったのと触覚を働かせなかったため、
同定はできないが、野菊には間違いない。
図鑑によると、ヨメナとノコンギクの差は、ヨメナの葉は表面が
ざらつかないが、ノコンギクの葉はざらつく。ユウガギクの花は白に近い。ノコンギクの果実は冠毛が長い。
(2002年8月12日公開)