秋の花木・草花

ヤマトリカブト

 キンポウゲ科の多年草。低山に生える。毒草で知られる。茎が直立せず、花柄に曲がった毛がある。 花は青紫色。長さ3、4センチ。葉は掌状に3〜5つに裂け、縁に丸みを帯びたぎざぎざがあり、 互い違いに付く。図鑑によると、茎丈は1.5メートルほどになる。

 トリカブトの仲間は、日本にあるだけで20数種類あるが、よく似ていて識別は困難、といわれる。 トリカブト属は1種を除いて、根にアコニチンを主とした猛毒アルカロイドを含んでいる。昔、アイヌの人々が 矢の先に塗って動物を仕留めるのに利用したことで知られる。

 写真は2003年9月4日、岐阜県荘川村野々俣の川沿い林縁で写す。写真の個体は茎丈1メートル2、30 センチはあった。周辺をかなりの範囲で見て回ったが、一株しか見つからなかった。見落とすような花では ないので、希少な植物のように思われる。(2003年9月5日作成)


©2002−2003 Yuusuke Niinomi

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