夏の花木・草花

ワルナスビ

 北アメリカ原産の帰化植物。日本に入ってきたのは明治初期とも昭和初期とも、いう。 街中の道端や荒地で、普通に見られるほどはびこっている。生えているところには集中して生えている。 茎や葉に鋭いとげがたくさん生えていて、刺さると痛いし、血も出る。気軽に触らないように。

 牧野富太郎博士は、1953年刊行の著書「随筆 植物一日一題」の中で、ワルナスビは「悪る茄子」の意で、 和名がなかった時分に初めて私が名をつけた、と書いている。また、十数年前に下総の印旛郡三里塚で採取した とも書いており、これに従えば、日本に入ってきたのは昭和初期といえよう。

 ナスの花に似た花が咲く。花は白と薄紫の二種類がある。私が見ている限りでは薄紫の固体の方が多い。 ナスより花は小さい。とげがあって痛いし、ナスのように有用でない。繁殖力も強く、まさに悪いナス。 うまい名前をつけたものだ。オニナスとも呼ばれる。写真は2002年6月6日、名古屋市守山区志段味の 道端で写した。


©2002 Yuusuke Niinomi

■アメリカイヌホオズキ
花木・草花コーナー
夏の花木・草花