岐阜県下呂町和佐にある2本ペアになった桜の総称。案内板によると、もともとは3本あったが、
昭和27年に1本が枯死した。現存する2本は、樹齢およそ400年。右側の桜が目通りの幹回り3.8メートル、樹高約30メートル。
左側の桜が、目通りの幹回り2.8メートル、樹高25メートル。
右側の桜の花は濃いピンク色、左側のは薄いピンク色をしている。近寄れないので確認してないが、
種類は、案内板に吉野桜に属すとあり、ヤマザクラの一種であろう。
名前の由来について、案内板は毎年、開花時期が一定していて、その花を見て、里人が苗代の準備を始めた
ことから「苗代ザクラ」と呼ばれる、としている。
また、案内板によると、「薬師様の桜」ともいい、近江源氏・佐々木氏の末流である三木四郎兵衛宗次が和佐に
移住した時に手植えしたという、言い伝えも残っている。
2003年4月16日、現地を訪れた。桜の前に広がる水田に写る逆さの姿が評判とかで、平日で昼少し前に
着いたが、多くのアマチュアカメラマンが訪れていた。花は散り始めていた。夜は、ライトアップされるため
「夜まで待機する」と話す熱心な人もいた。(2003年4月19日作成)