一度見てみたいと思っていたが、長野県の情報しか得られず、あきらめていた。2004年4月15日、
岐阜県付知町で咲いている写真を新聞で見て、すぐに出掛けた。役場に寄って場所を聞いて訪れると、池のそばの
湿地に、それほど多くないが、咲いていた。
花は、思ったより大きい。手のひら程度の大きさと想像していたが、大きいのは高さが20センチはある。
時期が遅かったこともあって、巨大な葉が上部を覆い、前に突っ伏した個体が多かった。しかし、長年追い
求めていただけに、その姿に感動した。
暗赤褐色の仏炎包の中央部下に、小さな花がいっぱい付いた花軸が見える。「座禅草」の名の通り、坊さんが
座禅をしているような感じだ。別名ダルマソウ。ダルマのようにも見える。ぴったりの名前である。
サトイモ科の多年草。ミズバショウと同じように山地の湿原などに咲く。
そばに寄れないため、
確認していないが、図鑑によると、悪臭があるという。花は、葉に先立って咲き、やがて葉に覆われるようだ。
花期が終わりに近かったため、仏炎包の上部が枯かかっている。(2004年4月25日作成)
2004年5月6日に訪れた岐阜県郡上市高鷲町ひるがの高原の「あやめ沢湿原」のミズバショウ自生地に、
ザゼンソウも自生していた。時期的に遅かったためか、数はミズバショウに比べ、はるかに少なかった。
(2004年5月9日追記)