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Artist

TRIO MATAMOROS

Title

THE LEGENDARY TRIO MATAMOROS


TCD016
Japanese Title 国内未発売
Date 1928-1937
Label TUMBAO TCD-016(CH)
CD Release 1992
Rating ★★★★★
Availability ◆◆◆


Review

 クレジットには、1928年から37年にかけてニューヨークで録音、すべてオリジナル・ヴァージョン収録とある。正確には、デビュー曲「とうもろこしを播く男」'EL QUE SIEMBRA SU MAIZ'「忘却」'OLVIDO'をはじめ、28年録音の一部はニュージャージーのカムデンで行われた。

 デビュー曲2曲を含め、ミゲールの代表作の一つに数えられる「アントニオの妻」'LA MUJER DE ANTONIO'など、全20曲中、11曲が、2本のギターとマラカスまたはクラベスによる純然たるトリオ演奏。演奏は未完成で素朴だが、若き日のミゲールとシロのヴォーカルはリリシズムにあふれ心に沁みいる。トリオのみによる録音は思ったほどにはないだけに貴重。
 残りはトランペットやボンゴ等を加えた編成だが、必要最小限の控えめな演奏でヴォーカルを引き立てている。ミゲールのテノールとシロのバリトンによるハーモニーは年を追うごとに円熟味が増してくるのがよくわかる。

 名曲「黒い涙」'LAGRIMAS NEGRAS' は、いつ聴いても泣けてくる。はじめは地味な印象を受けるかもしれないが、聴けば聴くほど良くなってくるキューバ音楽史上に燦然と輝く傑作。大スイセン盤!


(8.2.01)



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by Tatsushi Tsukahara