World > Latin America > Caribe > Dominica Rep. | ||||||||||||||||
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Artist | ||||||||||||||||
WILFRIDO VARGAS |
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Title | ||||||||||||||||
www.wilfrido-vargas.com |
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Review |
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ロス・ベドゥイーノス出身で、いまやピアニスト、アレンジャー、プロデューサーとしてドミニカ一の売れっ子となったボニー・セペダをプロデューサーに迎えて起死回生をねらった意欲作。同じくロス・ベドゥイーノスにいたビクトル・ワイルもヴォーカルとミュージカル・ディレクターとして名をつらねる。 アルバム・タイトルからして「オレはまだまだ時代の最先端をいっとるんじゃ」と胸を張るウィルフリードの自信のほどがうかがえる。しかし、これこそ、かれが時代から取り残されてしまったなによりもの証拠であることに気付いていないのは哀れというしかない。 ちなみに、アルバム・タイトルのサイト・アドレスは架空のものと思っていたひともいたようだが、一時期じっさいに存在していた。いかにも付け焼き刃的な中味の薄いコンテンツがいかにもウィルフリードであった。 レコーディングは、ドミニカ共和国とプエルト・リコでおこなわれ、それぞれに現地の腕利きミュージシャンが参加していると思われる。たしかにエレクトニクスの使用がいつもより抑え気味なぶんだけ、ナマ楽器の比重が高くなり、こころなしかサウンドに厚みを感じられる。奇をてらったところはいっさいなく、正攻法のメレンゲで直球勝負に出たというところだろうが、結果は残念ながら「大いなる空砲」だったといわざるをえない。 『エル・クク』をピークとするパン・カリブに立脚したワールド・ワイドな展開はまったく影を潜めてしまい、ラティーノのコミュニティのみに向けられたかのようなローカルなサウンドである。ラティーノたちさえもこんなにおとなしい踊れないサウンドではついてこないだろう。 トレード・マークの口ヒゲを剃ったウィルフリードがミュージシャンではなく中小企業の社長の顔に見えた。ちなみに"EL DISC JOCKEY DIJO WILFRIDO VARGAS"というアルバムは、本盤と同一内容。これだから、メレンゲはむずかしい。 |
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(8.25.02) |
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