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2011年秋 なごや環境大学共育講座  B-70
「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ



第3回 「私たちが原子力エネルギーを安全に享受できるための代価」



主催 : (公社)日本技術士会中部本部 愛知県技術士会

日時 : 2011年12月21日(水) 18:30〜20:00

場所 : 花車ビル北館 5階 大会議室

会費 : 500円

講師 : 下村勇一 (技術士(金属部門))


項目 内  容
原子力発電の歴史  日本のエネルギー政策に原子力が導入されたいきさつ。安全神話が形作られた背景
 化石エネルギーより優位とされた原子力の特徴。原子力が抱える諸問題
高経年化問題  特に、40年を境とする高経年化に伴うリスク
バックエンド問題  使用済み核燃料の処理、高レベル放射性廃棄物の処理は難しい技術的かつ政治的問題
原子力と暮らし  原子力の産業、医療分野での利用
安全とコスト  東京電力福島第一原発事故を振り返って危険リストと安全の点検
 安全に関する虚構 ; クリーンで低コストなエネルギーであるはずの原子力は、今回の事故で従来の虚構が崩れ去り、知らされていなかった真実が明るみにされつつある。
 コストに関する不誠実な試算 ; 政府筋は見せかけのコストを国民に宣伝してきた。現在、原子力発電コストを洗い直す専門グループ作業が進む。フロントエンドの背後に隠されたバックエンドの難問。
 総括すると、絶対安全が確保され、また、放射性廃棄物処理問題が解決できなければ、コストがどうであれ、原子力を享受できることは未来永劫にできない。