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2012年秋 なごや環境大学共育講座  B-71
「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ



第1回 「食品のおいしさを科学する」

 毎日の生活の中で、種々の食品を、おいしく、腹八分目に食べることが大切です。この中の「おいしさ」について科学的に論じ、おいしさの数値評価への試みを紹介します。


主催 : (公社)日本技術士会中部本部 愛知県技術士会

日時 : 2012年10月24日(水) 18:30〜20:00

場所 : 花車ビル北館 6階会議室

会費 : 500円

講師 : 跡部昌彦 (技術士(農業、総合技術監理部門))


項目 内  容
おししさとは何か? 食品の「おいしさ」とは何でしょうか? おいしさを分解して基本構造を明らかにします。
味の受容メカニズム ヒトはどのようして「味」を感じするのでしょうか? 口の中には食べ物の味を受け取る味細胞が多数存在し、特に舌の表面に集中しておます。その味細胞で感知した情報が神経を伝って脳に届いて味として認識します。最古からヒトが生きるために勝ち取ってきた味覚受容の遺伝子とともに、難しくならない程度に解説します。
においの受容メカニズム 味と同様に「におい」についても考えてみましょう。においを持つ分子は鼻の奥にある嗅上皮の嗅細胞によって感知され、その情報が神経を伝わり、脳に届いてにおいとして認知されます。においの方が味よりも複雑です。それはヒトが生きるために、においの感知の方が重要なためです。ちなみに、ヒトにとって良いにおいを「匂い」、悪いにおいを「臭い」と書きます。
官能評価 これらの味やにおいを評価するために「官能評価」という手法が用いられます。官能評価はヒトの五感(味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚)を使って、物の性質やヒトの感覚そのものを評価することです。官能を研ぎ澄ますことは、ヒトが生きていく上で、とても大切なことです。
まとめ 以上を踏まえて、食品のおいしさをどのようにして客観的に評価するのか、食品の研究開発で使われている技法を紹介します。それを踏まえて食品の本質部分を明らかにします。
食品の摂取で最も重要なことは、いろいろな食品を、おいしく、腹八分目に食べることです。