2012年秋 なごや環境大学共育講座 B-71
「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ
第2回 「鋳物は省エネ造形法」
鋳物は歴史は5千年を超えています。金属を溶かして固めると極めて単純な製造法です。複雑な形状の種々の部品の省エネ製造として貢献しています。解説させていただきます。
主催 : (公社)日本技術士会中部本部 愛知県技術士会
日時 : 2012年11月21日(水) 18:30〜20:00
場所 : 花車ビル北館 6階会議室
会費 : 500円
講師 : 犬丸 晋 (技術士(金属部門))
項目 | 内 容 |
本講座のねらい | 鋳物は、太古のエジプト時代から、例えば、ツタンカーメンの面や古銭、武器などを製造することに使われてきた。我が国でも中国経由で、その技術が伝わり、銅鐸、銅鏡などの製造に使われてきた。近年、自動車、家電、ITなどで鋳物が多量に使われている。そこで、鋳物についてわかりやすく解説する。鋳物業は他の部品製造業に比較し省エネ広報であることと、どちらからかというと3K(汚い、きつい、危険)職場で、若者が就業するにはどうすべきかについて皆さんと考えてみたい。 |
鋳物の概念を歴史、実用例を復習 | 鋳物の製造工程を、簡単に紹介、また、歴史、鋳物の種類など、スライドにて解説させていただく。 |
鋳物はなぜ省エネ化 | 部品の製造法には、機械切削、鍛造、粉末冶金など多くの加工法があります。鋳物は、金属をとかして、あらかじめ、作っておいた型(砂型、石膏型、金型)に流し込み鋳造する。冷却し個体になったら、型から出して製品とする。プラスチック成形と似ているが、溶けた金属は…。 |
鋳物に関する技術のむつかしさ | 金属を溶かすことは、金属を高温、例えば、鉄では1,536℃、銅では1,083℃、アルミニウム、マグネシュウムでは660℃以上に加熱っすることが必要。金属が凝固するときには収縮する。鋳型の種類、製品形状、金属合金の種類、大量生産か少量生産かなどにより様々である。熱の伝わり方も複雑である。したがって、鋳物製造業は残念ながらハイテクとは言えない。 しかし、近年中の進歩は著しい。若者に鋳物の産業に取り組んでいただきたい。 |