2013年春 なごや環境大学共育講座 B-29
「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ
第1回 「第三のエコカー、第4世代のエコカーとは何でしょうか」
古い歴史の電気自動車、ハイブリット車などとの比較と新しいガソリン車、ディーゼル車の開発現状および展望。
主催 : (公社)日本技術士会中部本部 愛知県技術士会
日時 : 2013年4月17日(水) 18:30〜20:00
場所 : 花車ビル北館 6階会議室
会費 : 500円
講師 : 杉本漢三 (技術士(機械部門))
項目 | 内 容 |
日本のエコカー補助金制度によって、EV、HVは国内ではある程度普及しました。 | EV、HVなどは日本国内と北米を中心に売れていますが、EU諸国、アジア諸国など世界規模ではそれほどはまだ普及していません。中国では1,800万台の販売実績の中で、EV、HVなどは1万台以下しか売れていないようであり、途上国では高くて手が出せません。そこで第三のエコカーの登場です。日本では第四世代としてディーゼル乗用車が十数年ぶりに僅かに再出現されつつあります。 |
今後、重くて高価なEV、HV、PHEVが本当に世界で通用するエコカーになれるでしょうか。 | エネルギーの保存則を思い出してください。安くて燃費の良いクルマとは、軽くて速度の二乗で効く空気抵抗の小さい精悍な顔つきのクルマのことです。エネルギー効率の次に考えるのが、何をそのエネルギー源に使って走るかです。エンジン自体の熱効率がよく、低位発熱量の大きい「軽油」を使うディーゼル車がエコであり、そのHV化が環境も含めて有利といえましょう。EVのエコも電力の発電価格、発電能力規模、発電時環境品質次第でしょう。 |
これからのグローバル的なエコカーについて、皆さんで考えましよう。 | 世界の多くで求められているのは、燃費が良くて丈夫で安価なクルマです。その主力はオリジナルなベイシックガソリン車、クリーンディーゼル車であり、この基幹技術のより向上が大切です。組み合わせ技術の高価なEV、PHEVは、エネルギー源となる火力発電、原発の電力事情と給電インフラ次第であり、まだ普及には時間がかかりそうです。 燃料電池車(FC)の普及は、当面、数十年の夢物語と思っていた方がよいでしょう。 |