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2009年2月18日(水)に開催された「2008年度後期第5回 なごや環境大学愛知県技術士会講座」の報告

 以下の通り、なごや環境大学の愛知県技術士会講座"「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ"の第5回目が開催されました。

 ・日時 : 2009年2月18日(水) 18:30〜20:00
 ・場所 : なごやボランティア・NPOセンター 12階集会室
 ・講師 : 前川文男 (技術士(農業部門))
 ・題目 : 「生物浄化技術(観賞魚の無交換水飼育への挑戦)」

 地球環境を考える上で、避けては通れない水不足の問題:水危機と食料森林の食物連鎖、食料自給率と我が国の農業問題について共通認識を持った上で、水の汚染、特に有機物汚染(窒素化合物の蓄積)と生物浄化技術について考えることにした。

 自然環境:炭素サイクル・窒素サイクル・硫黄サイクルを維持するための動物・植物・微生物の役割。これら自然循環作用に及ぼす高等生物・原生生物・バクテリアなどの役割を理解する一つの題材として、アクアリウムと園芸からなる趣味の世界(観賞魚飼育水)を取り上げ、水質に寄与する遊離塩素、溶存酸素、pH、電気伝導度(灰分)、有害窒素化合物と水圏生物(観賞魚・硝化菌・脱窒素菌)との関係を説明した。具体的には、観賞魚の残餌、糞から発生するアンモニア・亜硝酸の生成・硝酸・リン酸の生成、これら水の汚染物質に関与する微生物の役割と観賞魚の死亡(亜硝酸の生成)との関係についても、微生物の作用が中心であることを説明した。

 身近な話題を提供しながら講座を進めたが、講義の内容について、ストーリが掴めず、不満足であったとする聴講者(1人)、テンポが遅く、居眠り者が居たことや、図や文字が不鮮明であったことを指摘するアンケート結果も見られた。この様な内容と相反して、とても満足した(1人)、とてもわかりやすかった(1人)とするアンケート結果もあった。参加人員は12名と少なかったが、講座内容に満足した、わかりやすかった答えた人が大多数であった(満足70%、まあまあもよしとすれば90%)。更に、今後の環境活動に参加し、自ら実施したいとする人が、出席者の大半であったことは、座学の利点を生かし、論議しながら展開できたのが良かったのではないかと思っている。

 これからも、毎月第3曜日になごや環境大学愛知県技術士会の講座を続けます。次回(第6回)は2009年3月18日(水)の18時30分からです。技術士(機械部門、総合技術監理部門)の小島晋氏による講演「オール電化は省エネか?」です。より多くの皆様のご参加をお待ちしております。

   (文責 前川文男)