2009年10月21日(水)に開催された「2009年度後期第1回 なごや環境大学愛知県技術士会講座」の報告 | ||
以下の通り、なごや環境大学の愛知県技術士会講座"「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ"の第1回目が開催されました。 ・日時 : 2009年10月21日(水) 18:30〜20:00 ・場所 : なごやボランティア・NPOセンター 12階集会室 ・講師 : 鈴木千賀 (技術士補(水産部門)、名古屋大学大学院JSPS特別研究員) ・題目 : 海洋生物の多様性を守るために − 赤潮の話 − 2年間、なごや環境大学本講座の講師として講演をさせていただいてまいりましたが、いつもお越しくださる皆様はもちろんのこと、今回は「なごや環境大学ハンドブックを見て講座のテーマに関心をもった」、「環境関連のML(メール)を見て講師に関心をもった」などなど、新規に参加してくださった会社員の方々からも心温まる感想をいただきまして、たいへん嬉しく思いました。相変わらず新型インフルエンザが全国的に猛威を振るう中、そして、お忙しい中ご参加くださった皆様に深く感謝申し上げます。 ところで、2010年、愛知県名古屋市にて開催されるCOP10に向けての準備が着々と進められている中で、海洋生物を専門とする私自身、「海洋における生物の多様性」に関する部分にまだまだ議論の余地があるとの必要性を感じ、今回は「海洋生物の多様性を守るために−赤潮の話−」と言う題目で、主にバラスト水と有害・有毒赤潮に焦点をあてたお話をさせていただきました。配布致しました別刷り(※)、及び、講座の中でお話をしましたように、@有害・有毒プランクトンを含む外来種の生物移動に関する研究、A技術的なバラスト水浄化システムの検討、B法の整備・行政との連携、以上が海洋生物の多様性を守るためには、おおよそ必要となってくる要素であります。温暖化の影響により海水温が上昇することで、将来的に日本沿岸にも有害・有毒な生物、とりわけ外来の赤潮原因種(プランクトン)がより棲みつき易い環境が整ってしまう可能性は高く、海洋生物の多様性についても今後ますますその重要性について広く認識がもたれることを望んでおります。
※ 技術士資格取得(環境部門)の藤井敏夫環境部長(愛知県)に「水産海洋生物の多様性 − 2010年愛知・名古屋開催のCOP10に向けて−」というテーマで私自身、インタビューをさせていただき、その内容について水産週報という雑誌(2009年3月15日号、株式会社水産社発行)の中で取り上げております。ご入用な方は有料となりますが、株式会社水産社(03-3353-8221)にご連絡下さい。 これからも、毎月第3水曜日になごや環境大学愛知県技術士会の講座を続けます。次回(後期第2回)は2009年11月18日(水)の18時30分からです。技術士(上下水道部門)の伊藤久氏による講演「水の話 : 水の大切さと水の汚濁について」です。皆様ぜひご参加いただきますようお願い申し上げます。 (文責 鈴木千賀) |