2013年11月13日(水)に開催された「2013年度後期第2回 なごや環境大学愛知県技術士会講座」の報告 | ||
下記の要領で、なごや環境大学の愛知県技術士会講座"「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ"の2013年度後期第2回目が開催されました。 ・日時 : 2013年11月13日(水) 18:30〜20:00 ・場所 : 花車ビル北館6階 会議室 ・講師 : 鈴木 朗 (技術士(建設部門)) ・題目 : 「経済最優先から環境・安全も重視へ」 受講者は10名でした(スタッフを除く、アンケート回収10名)。受講された皆様、ご参加ありがとうございました。ご静聴くださったことを心から感謝申し上げます。講演概要は以下であります。 【今は「高度経済成長時代」であるのか? 何が問題であるか? を自覚する】 ○日本は、世界第2位の経済大国になったが、東日本大震災後の今日でも高度経済成長時代と同様の経済活動や生活ぶりをしていないか? ○今でも日本は「米国に倣え」 @自動車(マイカー)中心の車社会、バス・電車などの公共交通の経営が厳しい。 A大量消費・使い捨て社会で全国のごみ焼却場は1,180箇所。(ちなみにドイツは50箇所) B冷暖房使い放題、コンビニは震災後も何故か? 24時間営業、日本人はわがままである。 【「米国に倣え」を卒業するT】 「もったいない」精神を復活・実行する @ 車社会を見直す。富山のライトレール(ヨーロッパのLRTと比べても遜色がない、国内初の本格的なLRT、「地方交通線」の有効利用)は、これからの地方交通のあり方を指し示すものと高く評価する。 Aゴミ問題・電力問題は「環境先進国」ドイツに学ぶ。上記のゴミを作り出す等わがままな生活を見直す。 B日本の持ち味(海洋国、火山国、森林国など)を活かして環境にやさしい再生可能エネルギー大国になる。 【「米国に倣え」を卒業するU】 人口の大都市集中から地方が主役に ○日本本来の地方主権国家・「藩」。地方主権国家の目玉は観光立国とする。世界に冠たる観光資源(温泉・祭り・もてなしなど)を基に世界に役立つ。スイスやフランス並みの観光立国を宣言とする。外国人観光客優遇施策で農林漁業を活性化させる。IT活用、鉄道大国の持ち味を活かし、さらには地産地消を徹底して、地方で若者が安心して結婚・子育てできる雇用を創出する。庄原市(山間地)の「お年寄りがお母さんの子育てを応援し「大助かり」と感謝されている」事例、島根県邑南町の「耕作放棄地利用の耕すシェフ、農業に詳しくない女性が、「自分のような何の経験もない人間に、こんな恵まれた場を与えてくれる」と別世界を見た」事例は、「地方が主役」の先駆けであるとみる。 【日本が「環境先進国」として世界の先頭を走る】 ○課題解決先進国として「環境立国」、21世紀最大の課題である地球環境問題の先頭に立つ。『西洋社会の「征服の思想」』から『日本人の自然感「共生の思想」』へ。日本的な自然感への転換は絶対実現できる。今一度、非白人国として日本は、世界No.2の経済大国になった実績があることを再認識しよう。 アンケートについては、下記の結果となりました。 講座内容 (満足7、やや満足2、普通1) 教え方・伝え方 (満足6、やや満足3、普通1) 時間配分 (満足8、やや満足2) 60歳代の方から「発表の内容全てに納得できた」と直接伝えられ、また、20歳代の方から「力強い講義で分かりやすかった」というコメントが頂戴できました。一生懸命勉強し発表をさせていただいた甲斐がありました。本当にありがとうございました。
次回のなごや環境大学愛知県技術士会講座、2013年12月11日(水)の18時30分から、花車ビル北館6階会議室での開催です。野々部健治先生(技術士(衛生工学部門))による講演「今まで捨ててきたこんな水、最近の浄化技術を使えばここまで使用場面が拡がる」です。ご参を加いただきますよう、お願い申し上げます。 (文責 鈴木朗) |