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2014年1月15日(水)に開催された「2013年度後期第4回 なごや環境大学愛知県技術士会講座」の報告

 下記の要領で、なごや環境大学の愛知県技術士会講座"「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ"の2013年度後期第4回目が開催されました。

 ・日時 : 2014年1月15日(水) 18:30〜20:00
 ・場所 : 花車ビル北館6階 会議室
 ・講師 : 高木 浩 (技術士(金属部門))
 ・題目 : 「鋳物と環境」


 受講者数は17名で、出席された方は全国的な寒波で大変だったと思います。受講者の皆様ありがとうございました。

 講座では鉄鋳物の身近さと環境への関わりを中心にお話しました。“語り合おう”では、鉄製造のエネルギー原単位から始まり、エネルギー問題への皆様の関心の高さを感じました。たたら溶解では、1tの鉄を造るのに1山分の森が消えました。日本刀1本に使われたエネルギーの高さを皆様の溜息で感じました。次にリサイクル面では、聴講者同士の意見交換は自動車スクラップの電炉での再溶解の問題から銑鉄に及び、専門的な知識の深さを感じました。さらに、「強度の高い鋼の鋳造に鋳型温度を高くしたら」と提案されました。ここで、私(講義者)が「鋳型は低い温度の方が有効」と間違った結論にしたのを反省しています。インコネルを金型にすれば高温可能です。そして、鉄の水の浄化作用では、6gの鉄沈殿物の採取例から、野々部先生、井上先生の講義を皆様が思い出されました。鉄の水の浄化作用への影響を鋳物の表面欠陥で論じ合え、鉄製品の酸化膜の脆さや鉄道車両への鋳鉄の利用など身近な課題が皆様から提示されました。
 講義にあたり、資料準備で多くの勉強が出来ました。さらに皆様の貴重なご議論に、今後の研鑽へのエネルギーを頂けました。ありがとうございました。



 次回(2014年度後期第5回)は、2014年2月12日(水)の18時30分から花車ビル北館6階会議室での開催です。技術士(建設・総合技術監理部門)の加藤信夫先生による講演「新しい交通について語ろう」です。ご参加いただきますようお願い申し上げます。

   (文責 高木 浩)