3 本堂の解体
本堂の解体は、13年の9月11日にはじまりました。取り壊し作業は、大型のパワーシャベルでがりがりやるのです。時々シャベルを鉄の手に取り替えては、廃材の篩い分けをしていたのがユーモラスでした。この本堂は、長い間慣れ親しんできたものだけに、いささかつらい気持ちになりました。新しい物を作るために、古いものを処分する事は必要な事なんでしょうが、やはり感傷的になるものです。
この日は、イスラムのテロリストたちが乗っ取った飛行機でアメリカの貿易センタービルに突っ込んだ日でしたので、テレビでやってた瓦礫の山がわが本堂の姿と重なって見えました。