2 実施までの経緯
基本的な計画は、今までの景観をできるだけ残し、位牌堂だけを大きくしてあとの部分は大きさを変えないこと。また、庫裏の部分は客殿として使用するため、座敷を主体に引きなおすというものでした。
基本計画ができると、次は建築業者の選定です。あちこちの宮大工の作品をみて回り、こちらの資金計画を勘案しながら、結局は最初に建替えを持ちかけた豊川市の田辺建設になりました。選定の決め手は、同社が工程の機械化や材木の調達がとても合理化されて優れており、また出来栄えもすばらしかった事です。整備委員の何人かは、当地のお宮の建設にも携わっており、田辺建設が造ったお宮を見たことも同社の技量を知る助けになったと思います。
問題の資金計画は、それこそ皆はじめてでしたが、とにかく勧進帳を起草し、地元の檀家は委員が一戸一戸訪問し、また遠隔の檀家には郵送で寄付をお願いいたしました。はじめはとても心配していましたが、結局は約半年で2億円近い寄付の申し出があり、委員一同胸をなでおろしつつ契約にこぎつける事ができました。合掌。