整備事業
1 はじめに
慈眼寺の旧伽藍は、基本的には安政年間(桜田門事件の頃)に建てられたものであり、そのことについて逸話が残っています。当時は、山門こそ瓦葺きでしたが、本堂、庫裏とも麦わら葺きであったので、数年に一度村中総がかりで屋根替えをしたものです。昭和30年頃までは、ほとんど全ての家がそんなものでした。その後本堂は昭和27年にトタン葺きに、また庫裏は昭和36年に瓦葺きに改築されています。
平成12年になって、区画整理の完成とともに、慈眼寺の伽藍整備の話が持ち上がってきました。その少し前、当時の区長らの尽力によって山門は総欅造りに建替えられていましたので、古い本堂などがよけい目障りだったのでしょう。ただ、当初はトタン葺きを銅板に替え、建て起こしなど修繕で済ませようと考えておりました。 ところが銅板屋に見積もりを取らせたときに、一緒に来た大工の棟梁から、この建物では葺き替えはもったいないので建替えるべきとの意見が出て、結局はそれに乗ってしまった次第です。
そこで、建替事業を具体化すべく、整備委員会を組織していただき、平成12年の秋には、檀家総会を開き正式にスタートいたしました。委員長の不覚氏(仮名、60歳)は委員20人のうち下から3番目の若輩。Go!