クラウドとティファが結婚すると聞いてもマリンとデンゼルはさほど驚かなかった。

マリン「なんか『やっと』って感じだね」
デンゼル「ホント、僕もいつ2人は結婚するんだろうって思ってたもん」
クラウド「すまないな。俺達には俺達のペースがあるんだ。ティファにはだいぶ待たせてしまったが、これからは改めて一生のパートナーとしてやっていくつもりだ」
ティファ「クラウド…」
クラウド「さあ、ティファ、今日はウェディングドレスを見に行くんだろう?準備ができたら出かけるぞ」
ティファ「うん」

ティファは、はにかみながらも幸せそうだった。



結婚式場の段取りはケット・シーことリーブが決めた。新しくできたエッジの街の中でもきらびやかな装飾がなされた式場であった。そしてかつての仲間達に結婚式の招待状が送られる。彼らは自分達が後押ししてやった甲斐があったと大喜びだった。

ティファ「ねえ、クラウド、ひとつ聞いてもいい?」
クラウド「何だ?」
ティファ「まだエアリスのこと好き?」
クラウド「…エアリスのことは俺の胸にずっとつかえていた。だけど…これからは違うんだ。確かにエアリスは俺達のかけがえのない仲間であり、大切な友人だ。だけど…うまく言えないけど…ティファ、これからはエアリスの命日には2人で忘らるる都へ行こう。俺達の共通の友人に、一緒に会いにいこう。2人で一緒に」
ティファ「うん、そうだね」

ティファはその言葉が聞きたかった。エアリスはティファにとってかけがえのない親友であり、恋のライバルでもあった。そして、クラウドの中のエアリスの存在の大きさがずっと気にかかっていた。それはティファが自分からクラウドへアタックできなかった理由の1つでもあった。だが今は、エアリスの存在はクラウドの中でもティファの中でも同じ大きさになった。クラウドと同じく、ティファも胸のつかえが取れた感じがした。





そして結婚式の当日――
式は厳かに行われた。そしてクラウドとティファが誓いの口づけを交わすと、招待されていた仲間達は一斉に2人の結婚を祝いだした。

バレット「ひゅ〜っ!お2人さん、幸せにな!」
シド「ったく、長いこと待たせやがって。もっと早く好きな女を幸せにしちまえっての!」
ケット・シー「いやあ〜めでたいわあ〜」
シド「あん?おい、コラ、リーブ!本体はどうした!こんな時にまで仕事で忙しいとか言ってぬいぐるみで来るのかよ!」
リーブ「いえ、本体の私はここにおります」
シド「うわっ!びっくりした!いつの間に」
リーブ「こんなめでたい式に私が出席しないわけがないではありませんか。そもそも式の段取りを決めたのは私ですし」

見るとリーブは立派な正装をしている。

シド「ネコとデブモーグリのぬいぐるみに本体、おまえも器用だなあ」

他の仲間達も祝福の言葉を並べた。

レッド13「クラウド、ティファ、おめでとう!」
ヴィンセント「2人の未来に祝福を」
マリン「おめでとう!」
デンゼル「おめでとう!」
マリン「これからは2人は正式な私達のお父さんとお母さんだね、デンゼル!」
デンゼル「ああ、そうだな」

ユフィ「ティ〜ファ〜、や・く・そ・く!」
ティファ「わかってるわよ、ユフィ。ちゃんと受け取ってね。はいっ!」

ティファがブーケを投げるとユフィは見事にキャッチした。

ユフィ「へっへ〜これでアタシもクラウドなんかよりも〜〜〜っといい男見つけて結婚しちゃうもんね!うしししし!」
ティファ「もう!ユフィったら!それだったらもっと女の子らしくなりなさいよ!」





式が終わるとパーティーが始まり、皆がクラウドとティファの結婚を盛大に祝う中、ティファは遠くにエアリスの幻影を見た。

ティファ「クラウド!あれ!」
クラウド「!!!!!」

一瞬、時が止まったような気がした。エアリスはにっこりと2人に笑いかけ、そのまま姿を消した。

ティファ「クラウド…エアリス、とっても嬉しそうな顔で私達のこと見てたね」
クラウド「そうだな…彼女はこれからもライフストリームの中から俺達を見守ってくれるんだろう」



ユフィ「クラウド〜ティファ〜新婚旅行にはどこに行くの?」
ティファ「えっ?ああ、そうだわ、コスタ・デル・ソルのクラウドの別荘で過ごすことになってるの」
ユフィ「あ〜そういやセフィロスとの決戦前に買ってたね。『何もいいことないと思いますけどほんとに買いますか?』とか言われて」
ティファ「もう!さっきからユフィったらいじわるばっかり!」
ユフィ「いいじゃん!行ってこれば!誰も邪魔されないとこで2人っきりで楽しんできなよ。これでアタシ達もあんたら2人を見てじれったい思いしなくて済むってもんだ」
ティファ「もう、ユフィったら、もっと素直な言い方できないのかしら」
クラウド「アイツは昔から素直じゃなかったからな」



かくしてクラウドとティファの結婚式は仲間内で賑々しく行われたのであった。ティファは心底幸せそうだった。長年想い続けていた相手と結ばれたのだから。










1年後、クラウドとティファの間に子供が生まれた。マリンとデンゼルは兄弟ができたと大喜びだった。そして新しく家族が増えたストライフ家は5人暮らしになり、新たな生活が始まる…











Happy End











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