※サイファー、キャラ崩壊につき要注意



ここはバラムガーデン。セルフィはPCを操作しながら首を傾げていた。

セルフィ「う〜〜〜ん………………」
アーヴァイン「どうしたんだい、セフィ?」
セルフィ「あ、アービン聞いて、あたしってガーデンネットワークにラグナ様ページ作ってるじゃん?」
アーヴァイン「ん?ああ、そうだね」

セルフィがラグナに憧れて専用のページまで作っていることは知っている。セルフィに片思い中のアーヴァインはそのことに複雑な心境になりながらも話を聞いてみる。

セルフィ「あれからラグナ様ページも改装したんだ。BBS付けたりWeb拍手つけたり」
アーヴァイン「誰か書き込みがあったのかい?」
セルフィ「うん。ここのところ毎日」
アーヴァイン「へえ、そりゃすごいね。その人はよっぽどラグナ様ページを気に入ってくれたんだね」
セルフィ「っていうか〜、この人ラグナ様のファンだよ。ほら、ラグナ様って映画にも出演してたじゃん?あれ見たことあるって。それでラグナ様に憧れてるんだって」
アーヴァイン「へえ、そんな人がこのガーデン内にいるんだ〜。一体誰だろうね?」
セルフィ「ハンドルネームは『S.A』。イニシャルがS.Aの人って誰がいたっけ?」
アーヴァイン「本名のイニシャルだとは限らないよ〜」

その後もS.Aと名乗る人物からの書き込みは続いた。全てラグナを称えるコメントばかりである。余程ファンなのだろうか、だんだん書き込みの内容も熱狂的になってきた。

セルフィ「一体誰なんだろ〜?」
キスティス「確かにこれだけ入れ込んだ内容を書く人が一体誰なのかは気になるわね。このガーデン内の誰かなんでしょ?IPアドレスとか詳しく調べればそのうち特定できるわよ」
セルフィ「ん〜、よっし!調べてみよう」

セルフィは仲間達にも相談した結果、こっそり件の相手を調べることにした。そして出てきたのはなんとサイファーの名前であった。

ゼル「サイファー!?」
セルフィ「そっか〜『S.A』ってサイファーのイニシャルだったんだ〜」
ゼル「って、そうじゃねえだろ!あいつはもうガーデンから出て行ったはずだぞ!これはガーデンネットワーク。イントラネットじゃねえか。一体どこからアクセスして…」
キスティス「そういえばサイファーの退学処分、はっきり処理してなかったわね」
アーヴァイン「サイファーって結局どうなったんだ?」
キスティス「魔女に操られてあれだけのことをやったのだから、本人はもうガーデンに戻る気はないそうよ。でもまだシド学園長はサイファーの籍を残してあるの」
セルフィ「とにかく今でもサイファーはこのラグナ様ページ見れるってことだね〜」
ゼル「本当にあいつが?ラグナさんに憧れてるって?」
アーヴァイン「なんか想像できない」

魔女に操られたサイファーと散々敵対した身としては、なんとも複雑な心境である。セルフィ、アーヴァイン、キスティス、ゼルの4人はサイファーに会いに行くことにした。スコールとリノアは2人で外出中である。
サイファーは現在バラムの街に下宿していた。天気のいい日は釣りなどをして呑気な日々を過ごしているという話は聞いているが実際はどうなのか。

サイファー「よう、どうしたおまえ達」
セルフィ「サイファー、ラグナ様ページに毎日書き込みしてるでしょ」

単刀直入に会いに来た用件を告げるセルフィ。

サイファー「ラグナ様ページか。セルフィ、おまえがあんな素晴らしいものを作ってるなんて知らなかったぜ。おかげで憧れのラグナ様のことをより知ることができた」


憧れのラグナ様


それを聞いてアーヴァインとゼルは顔を引きつらせた。

ゼル「何で今でもガーデンネットワークを見れるんだ?」
サイファー「この家のPCから特別な方法でアクセスしているのさ。おまえ達、そんなとこに突っ立ってないで入れよ。安心しろ。今の俺は普通の好青年だぜ」

自分で言うなと内心ツッコミを入れながらセルフィ達はサイファーの部屋に入った。そこには風神と雷神もいる。部屋の壁にはラグナがかつて出演した映画「魔女の騎士」のポスターが特大サイズででかでかと貼ってある。

サイファー「セルフィ、おまえはラグナ様ページを作ってすっかりラグナ様のファンのつもりだろうが、俺の方が一枚上手だということを証明してやる。見ろ!俺のPCの壁紙を!」
セルフィ「あ〜っ!ラグナ様だ〜っ!」
サイファー「『魔女の騎士』公式サイトからダウンロードしたんだ。携帯の待ち受け画面だってラグナ様なんだぞ!」
セルフィ「え〜っ!すご〜い!『魔女の騎士』って今じゃ古い映画になっちゃったからもう公式サイトなんてなくなってるのに」
サイファー「俺はあの当時からのファンだからな。おまえとは年季が違う。もちろん『魔女の騎士』のDVDだって持っているぞ。毎年見ているんだからな!」
ゼル「す、すげえ…」
アーヴァイン「そこまですごいとちょっと呆れるね」
サイファー「なんだとコラァ!ラグナ様を侮辱する者は許さんぞ!」

自ら好青年と名乗ったのは一体どこの誰であったのか。あとから話を聞くと、風神と雷神は、サイファーが「魔女の騎士」に憧れていたのは前から知っていたそうだ。しかしこのラグナへの熱狂的なファンっぷりには内心呆れているとのこと。

キスティス「驚いたわね…スコールが知ったらなんて言うかしら」
サイファー「…ハッ!あいつなんかラグナ様のカッコよさの足元にも及ばねえぜ!」
セルフィ「でもラグナ様ってスコールのお父さんなんだよ〜」

それを聞いたサイファーは一瞬固まった。


サイファー「ぬわあにいぃぃぃぃ〜〜〜〜〜!!!!!」





次へ

二次創作TOPへ戻る