昔の映画を見て


  私は,昔の映画をDVDやビデオで見るのが好きです。このごろ見たものの中で心に残っているものを掲げていきます。映画を見ることでその時代の様子が分かっ てくるものがあります。また、映画にまつわるエピソードを合わせ見るとおもしろいです。この頃は、書店などで著作権がフリー(著作権者が亡くなってから75年経た作品、発売されているもの中には50年のものもある)になった関係で、500円(洋画が多い)や1000円(邦画が多い)で販売されているDVDもあります。そのため、鑑賞しやすくなってます。
主な項目

無敵艦隊(1937年/イギリス/89分モノクロ)主人公:ローレンスオリビエ、ヴィヴィアン・リー
16世紀港は後半、当時最強のスペインと新興国イギリスの間で、ローレンスオリビエ演ずるネルソン提督が暗躍するところがおもしろい。その当時スペインに 新大陸アメリカからジャガイモが運ばれ、それが貴重な作物であることを知ることができました。
バリ島珍道中(1952年/アメリカ/91分カラー)主人公:ビング・クロスビー、ボブホープ
オーストラリア北部でエンターティナーだった2人がひょんなことからジャワ島方面の海底に沈む宝探しに出かけることになった。途中ゴリラが現れたり、巨大 イカが現れたりするが、2人はその危機を乗り越え、旅を続ける。2人とバリの女王(ドロシ−・ラムーァ演じる)との恋のかけひきもアメリカ的でおもしろ
チップス先生さようなら(1939年/アメリカ/114分モノクロ)主人公:ロバート・ドーナット、グリア・ガーソン
名門男子校に赴任したチップス先生が山でグリア・ガーソン演ずる聡明な女性と出会い、人間味豊かな先生になっていくヒューマンドラマ。途中、チップス先生 がかわいそうだなと思った場面があります。でも、それを乗り越えていくチップス先生には感心します。
独裁者(1940年/アメリカ/124分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード
1918年の第1次世界大戦の末期、トルメニア軍の陣地で1兵隊の床屋チャーリーが士官を助けたことから軍隊の中でいろいろな場面に遭遇するようになる。 ついにトルメニア独裁者と間違えられてしまう。民衆の前で話す言葉に、感動を憶えることでしょう。チャップリン初の完全トーキー作品。
モダンタイムズ(1938年/アメリカ/87分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード
チャーリーは大きな工場の職工。工場の中で単調で無意味な仕事をさせられ気が変になってしまい、工場をやめてしまう。浮浪の身となり警官に追われている ポーレット・ゴダード演じる女性と一緒に暮らすことになる。一時は工場で働くが、会わず、演芸が行われる食堂につとめる。女性が演芸をするところ警官に見 つかり追われるが、逃げ切ることができる。二人で人生を切り開いていこうとして歩いている場面で終わる。チャップリンの演芸の場面で、チャップリンの ウォークを見ると、後の演芸の世界に与えた影響の大きさに驚く。
チャップリンの殺人狂時代(1947年/アメリカ/123分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン、マーシャ・レイ
30年間勤めてきた銀行を不況のため解雇されたヴェルドゥは、金持ちの中年女性を誘拐し、殺害し、保険金を奪うことをした。でも、留置場から出てきた若い 女性に出会い、心を惹かれた。それが、彼にとっての転機だった。最終的には警察に捕まってしまった。彼の捕まってからの言葉「一人殺せば殺人で、百万人殺 せば英雄か!」は、当時のアメリカ社会に波紋を呼んだ。そして、十数年間、アメリカに戻れなかった。チャップリンは、喜劇王と呼ばれるが、このような作品 を作っていることを知り、驚いた。
ライムライト(1952年/イギリス/140分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン、クレア・ブルーム
第一世界大戦前のロンドンでの物語。老道化師のカルベロ(チャールズ・チャップリン)がアパートに帰ってみると自殺しようとしていた美しい女性が倒れてい た。その女性は、心の病で歩くことができなくなっていた。カルベロの献身的な愛により再び歩けるようになった。生活のためダンスに応募した。すると、踊り 上手で、見る人見る人を惹きつけ、プリマドンナなった。それにより、カルベロは、彼女の幸せを祈り、身を引こうと考えた。最後の結末が気になるところだ が、「あれ!」という終わり方だった。晩年のチャップリンの思想が感じられる名作である。
街の灯(1931年/アメリカ/85分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン、バージニア・チェリル
浮浪者(チャップリン)が盲目の花売り娘に恋をした。なけなしの金を出して彼女が売っている花をすべて買ったりもした。ある時、海に飛び込もうとしている 男に出会った。チャップリンがその男を助けると、なんと、大金持ちだった。その男は酒に酔っているときだけチャップリンをパーティーに招待したり、車を貸 したりした。でも、酔いからさめるとチャップリンに冷たい態度を取るようになる。酒に酔っているときチャップリンに大金を渡したのだが、酔いからさめる と、「わたしから金を取ったと言い、警察に引き渡そうとした。命からがら逃げ出したチャップリンは、盲目の娘にお金を渡した。その娘は手術をして視力が回 復した。そこへ、留置場から出てきたばかりのチャップリンに会う。最初、ただの、浮浪者と思った花売り娘が、手の肌触りから親切にしてくれた紳士だと分か り、「あたなただったの!」という最後の言葉には感動をおぼえました。チャップリンの作品のなかでも傑作である。
巴里の女性(1923年/アメリカ/90分モノクロ)主人公:アドルフ・マンジュー、エドナ・バーヴィアンス
恋に落ちたマリーと画家志望の青年ジャンが駆け落ちしようとしたが、2人はある事情で一緒に行くことはできなかった。時間が経過し、マリーは巴里で、ピ エールと いう金持ちのパトロンがいる高級娼婦となった。偶然、マリーは画家志望の青年ジャンに出会った。再び、一緒になろうとする二人だが、時間の経過により2人 はそれ ぞれしが らみができ、いっしょになることができなかった。悲観したジャンは、マリーとパトロンのいるところに現れ、最後の別れを告げ亡くなった。その後、マリー は、孤児達を育てることに幸せを求めた。子どもたちと一緒にいる幸せそうなマリーを映しながら映画は終わった。人生を問い続けたチャップリンの映画監督と しての面をかいま見ることができた。
担え銃(1918年/アメリカ/45分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
どじな兵隊がひょんなことから敵陣に行くよう命令を受ける。兵隊は敵の兵隊になりすましたが、ばれてしまい、逃げまとう。逃げのびた先のフランス娘といっ しょになり行動し、まんまと敵の将校を捕虜として連れてくるお話。戦争のむなしさを訴えるチャップリン初期の短編映画。
偽牧師(1923年/アメリカ/47分モノクロ)主人公:チャールズチャップリン
留置場に入っていた主人公(チャールズ・チャップリン)が脱獄。牧師になりすましたチャップリンがある街の教会で説教をする羽目になってしまった。どじな 主人公は、留置場での仲間が、教会の信者の家で盗みをするのを許さない。仲間が盗んだお金を信者に戻す。しかし、そこで街の保安官に捕まってしまう。最 後、保安官は彼をメキシコに見逃す。正直者は救われるという思想が流れている作品。
1日の行楽(1922年/アメリカ/21分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
チャップリンの家族が休みの日、車での出発時、クルーズに出かけたとき、車に乗り帰るとき、いろいろなトラブルに合う。そのトラブルをチャップリンが楽し んでいるのが楽しい。単に笑えるチャップリン初期の短編映画。
サニーサイド(1919年/アメリカ/33分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
ホテルの使用人を勤めるチャップリンが雇い主にきつくあたられる悲哀を描いた作品。恋をするがその相手は別の金持ちと一緒になってしまう。最後の終わり方 は、幸せが頭をよぎる場面だが、切なさを誘う。
のらくら(1921年/アメリカ/21分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
主人公チャップリンは、浮浪者。ひょんなことからある女性に恋をする。その女性の夫(チャップリンの二役)とは、うまくいってない。仮装舞踏会で一緒に踊 ることになるが、主人公と入れかわってしまう。そこでのやりとりがこのお話の山場。
給料日(1922年/アメリカ/25分モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
主人公チャップリンは、建設現場で働いている。仕事で、手を抜こうとうするが現場監督にばれてしまう。また、もらった給料でへそくりをつくろうとするが奥 さんにばれてしまう。どこにもありそうな日常を描いた作品。チャップリン短編映画の代表作。
心の旅路(1942年/アメリカ/126分モノクロ)主人公:ロナルド・コールマン、グリア・ガーソン
主人公スミシーは、戦争で記憶を失ってしまった。その彼を助ける踊り子ポーラ。幸せな生活が続くが、ある日、スミシ−は、小説家を夢見てロンドンに出た。 そこで交通事故に遭い、ポーラとの生活を忘れ、実力のある政治家になっていく。新聞で彼の姿を見たポーラは彼の秘書となる。彼は、彼女を有能な秘書として 認めるが、昔の生活を思い出せず、愛せない。そんな彼と距離を置こうとポーラは南アメリカ行きを決意する。そんな彼女と別れストライキがあった街に出向い た主人公は、そこで、ポーラとの生活を少しずつ思い出していく。最後は、二人が生活した家で感動的な再会する。この映画を見て、前半のポーラとの生活の何 が後半の記憶を呼び戻す鍵になるかという見方で見るとこの作品は、再度見たくなること請け合い。「チップ先生さよなら」で見せたグリア・ガーソンの笑顔 にこの作品でも惹かれました。
宇宙戦争(1953年/アメリカ/85分カラー)主人公:ジーン・ハリー、アン・ロビンソン
火星人の地球侵略を描いたH・G・ウエルズのSF小説を映画化したもの。SF映画の古典的名作。カルフォルニア山中に隕石が落下。フォレスター博士らが調 査するが、それは、なんと火星からの侵略者だった。隕石の中から無数の円盤が出てきて、強力な光線を出し、地球上のあらゆるものを攻撃。軍隊は為すすべが ない。そこでフォレスター博士は、火星人を知れば対策をとれると考えた。ところが、火星人は街を次々と攻撃してくる。ロサンゼルスの街は瓦礫の山となっ た。最後のシ−ンでは円盤が落下。中から細菌に冒され死んだ火星人が…。ストーリーとしてはあっけない、幕引きだった。
モンキービジネス(1952年/アメリカ/97分モノクロ)主人公:ケイリー・グラント、ジンジャー・ロバーツ
若返りの薬を開発しているバーナビー博士が、チンパンジーのいたずらによって薬が完成してしまった。その薬を飲んだバーナビー博士と奥さんのエドゥナが若 返ったことで社長にいたずらをするなど様々な騒動を引き起こす。二人は若返ったことでかえって災い生じとことを憂い、薬がない方が幸せだということを確認 した。
市民ケーン(1941年/アメリカ/119分モノクロ)主人公:オーソンー・ウェルズ
1941年、アメリカのあの新聞王ケーンが「バラのつぼみ」という言葉を残し、亡くなった。ある新聞記者がその言葉の謎を解くためにケーンに関わりにのあ る人に尋ねていくという筋書き。尋ねられた人が回想する形で話が展開。結局、「バラのつぼみ」がどんな意味を持つのだろうか。思い通り何でも手に入ると思 う主人公、ところが周囲の人は彼から離れていく、そのことと関係があるように思える。
ミニヴァー夫人(1942年/アメリカ/134分モノクロ)主人公:グリア・ガーソン
1921年、第二次世界大戦ごろ、イギリスのある町に住むミニヴァー家のお話。戦争前はミニヴァー家の夫は車の購入、夫人はモダンな帽子の購入と豊かな消 費生活を送っていた。また、息子のヴァンは、近所に住むキャロルという女の子と婚約と、幸せの絶頂にあった。しかし、町にも戦争の影響が色濃くなってき た。墜落した飛行機に乗っていたドイツ兵がミニヴァー夫人の前に現れたり、夫が船で戦線に出かけたり、ヴァンが空軍少尉として召集されたりと。町への空爆 が激しくなってクライマックスになったとき、意外な結末が…。1942年アカデミー作品賞受賞の名画です。
アラバマ物語(1962年/アメリカ/129分モノクロ)主人公:グレゴリーペック
1932年、アメリカは不況の真っただ中。アメリカアラバマ州の小さな町に住んでいた弁護士アティカスとその幼い息子と娘が織りなす物語。アティカスは、 暴行事件で訴えられた黒人青年の弁護を引き受けた。それに伴い、町の中にアティカスを黒人の味方だと批判する。そんな批判にもかかわらず、あくまでも正義 を主張する。当時のアメリカ社会を描いた名作。
黒水仙(1946年/イギリス/100分カラー)主人公:デボラ・カー
イギリスからヒマラヤ奥地に村に伝道のために赴任した尼僧の修道院長の物語。尼僧の中に、村での生活に耐えられなくなった人がいて修道院長が引き留めよう とする。また、協力的であった村人がある事件をきっかけに、修道院から離反していく。そのような難問が起こっても、使命を全うしようとする尼僧の姿に心が 惹かれるでしょう。
トンマッコルへようこそ(2005年/韓国/132分カラー)主人公:シン・ハギュン
朝鮮戦争のまっただ中、韓国兵2名、北朝鮮兵3名、アメリカ兵1名が、ある村で対面。その村の人々は人を疑わない純粋な心を持つ人達。兵士達は、その村の 人達と一緒に働いたり歌ったりするうちに、友情が芽生えていく。最後の方で村が連合軍に攻撃されるというときとなって、兵士達は村を救うために立ち上がっ た。結末は余韻を持たせる終わり方。韓国で年間興行収入NO.1の作品。
惹かれるでしょう。
巨星ジーグフェルド(1936年/アメリカ/177分モノクロ)主人公:ウイリアム・パウエル
アメリカレビュー界の第1人者フローレンツ・ジーグフェルドの生涯を描いた作品。映画の途中に出てくるショーは時代の古さを感じさせない。舞台衣装の豪華 さ、舞台装置のおもしろさは現在でも通用するように思える。大恐慌により、ジークフェルドは破産してしまうが、生涯、ショービジネスに夢を持っていた姿に 感銘を覚えることでしょう。
ノートルダムのせむし男(1939年/アメリカ/117分モノクロ)主人公:チャールズ・ロートン
ビィクトル・ユーゴーの「パリ聖母寺」を映画化した作品。この題をはじめ聞いたとき、ホラー映画なのかと思った。ところが、観ていくにつて、感動をおぼえ るすばらしい作品だということが分かった。チャールズロートン演じるノートルダム寺院の鐘楼守カジモトは生まれつきのせむし出で、醜い顔。彼がモーリン・ オハラ演ずるジプシーのエズメラルドに恋をした。エズメラルドが無実の罪で絞首刑にされよとしたとき、彼女をサーカスの綱渡りのようにして救出する。最 後、カジモトがどうなるかは作品を見てからの乞うご期待。
ローラ殺人事件(1944年/アメリカ/89分モノクロ)主人公:ジーン・ティアニー、ダナ・アンドリュース
ニューヨークで有名なデザイナー、ローラが猟銃で撃たれ殺害される事件が起こる。刑事マークがが捜査をしていくと、殺害されたのはローラの友人。捜査線上 に3人の容疑者が浮かんでくるがいずれも怪しいところがある。マークが捜査をして突き止めた犯人は?アカデミー撮影賞を受賞したサスペンス映画の名作。
ザ・サウンド・オブ・ミュージック(1965年/アメリカ/175分カラー)主人公:ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー
舞台はオーストリアのザルツブルグ。オーストリアにナチスドイツの影響が色濃くなってきたとき。修道女見習いのマリアがトラップ家に家庭教師として赴任。 音楽を通して、子どもたちが心を開いていく。ラストに近い場面、音楽祭で聴衆を前にして、トラップ大佐が「エーデルワイス」を歌う場面は祖国オーストリア を思う気持ちが強く伝わってくる。場面場面に応じ美しい音楽がが聴けるミュージカルの 傑作。
若草物語(19年/アメリカ/89分モノクロ)主人公:ジューン・アリスン、エリザベス・テ−ラー
アメリカ北東部の小さな町で暮らすマーチ家の4人姉妹の物語。姉妹は、それぞれが性格が違うが、お転婆で作家志望の次女のジョーを中心にして物語が展開し ていく。はじめは、あまりおもしろくなかったが、そのうちにすっかりお話にひき込まれていった。悲しい出来事もあったが、家族愛を感じる名作だと思う。
風と共に去りぬ(1939年/アメリカ/231分カラー)主人公:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル
アメリカ南部の地主の娘スカーレット・オハラが南北戦争での北軍の南部侵攻の中、また、戦争が終わってから、レットとアシュレーという2人の男性への思い に揺れながらも、力強くい生き抜いていくお話。長編にもかかわらず、スカーレットの周りに引き起こる様々な事件にはらはらすることしきり。故郷タラへの思 いが最後にも心に浮かんできてフィナーレ。
二人でお茶を(1950年/アメリカ/98分カラー)主人公:ドリス・デイ
1920年代の終わり、アメリカがひどい恐慌に見まわれた頃のお話。大金持ちの伯父のいるナン(ドリス・デイ)は、苦境にあるシュー一座に出資しようとする。恐慌でお金を失った伯父は、何とかナンに出資をあきらめさせようとするお話。劇の中での華麗なダンス、歌に心を奪われそうでした。(この映画を見ている後半で、パソコンのDVDの具合が悪くなってしまいました。)
我ら生涯最良の日(1948年/アメリカ/172分カラー)主人公:フレデリック・マーチ
第二次世界大戦が終わり、アメリカ中部の町に3人の復員兵が戻ってきた。彼らは、戦場での生活との違いににとまどいながらも、家族の暖かさ、友情によって社会復帰を描いていく。第二次世界大戦後の戦勝国アメリカの様子がよく分かる名作。
郵便配達はベルを2度鳴らす(1946年/アメリカ/113分モノクロ)主人公:ジョン・ガーフィールド、ラナ・ターナー
放浪している青年ニック(ジョン・ガーフィールド)があるレストランに立ち寄った。そのレストランの経営者には、年が一回りも違う若い奥さん(ラナ・ターナー)がいた。ニックと奥さんは、経営者を殺そうとするが…。二人を追跡する地方検事。二人は裁判にかけられたが、無罪になる。でも、その後、生活は安定してくると思いきや…。再び事件が。最後まではらはらドキドキの名作。
カサブランカ(1942年/アメリカ/102分モノクロ)主人公:ハンフリー・ボガート、イングリッドバーグマン
カサブランカで飲食店を開いているリック(ハンフリー・ボガート)そこへ、かつては恋人だったイルザが訪れた。イルザは夫ラズロと訪れた。ラズロは、フランス領のモロッコにあるカサブランカにもドイツ軍が力を持ってきた。飲食店でフランス国歌を歌った歌ったラズロはドイツ軍に睨まれているので妻と一緒に亡命することを決意した。リックは自分がラズロをおびき寄せドイツに協力すると見せかけ、悪役になることにより2人を見逃した。映画の作成年次を見ると、ドイツとの戦いにアメリカの人々を戦意を鼓舞する意味合いがある映画に思える。
バルカン超特急(1938年/イギリス/97分モノクロ)主人公:マーガレット・ロッグウッド、マイケルレッドグレーブ
ある独裁国家を旅をしているアメリカ女性アイリスがイギリスの老婦人と出会う。一緒にバルカン特急に乗り込むが、イギリス老婦人が忽然と姿を消す。特急列車内の乗客は老婦人のことは、見かけなかったと言う。アイリスと紳士は列車内で捜査を行う。二人は真相を解明していく。いったい老婦人フロイの正体は何者なのか?ヒッチコックのストーリーにひきこまれていくサスペンス映画です。
地上より永遠に(1953年/アメリカ/118分モノクロ)主人公:バート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト
ハワイオアフ島の兵営にプルー(バート・ランカスター)と呼ばれる青年がやってきた。彼は、拳闘が強いが、仲間をそれにより傷つけていまってからは、拳闘はしない。しかし、彼の属する軍は、拳闘を進める。かれはそれを断ったためにひどい仕打ちを受けることになる。しかし、友達思いの彼が、友人を軍の他の人に殺害され、復讐を行う。それにより、逃亡の身となってしまう。ある日曜日の朝、日本軍がオアフ島攻撃の挙に出た。彼は、軍人魂を発揮するが…。太平洋戦争直前のアメリカハワイ州の様子が分かる作品でもある。
ハリマオ(1960年代/日本/魔の城NO1・103分カラー/魔の城NO2・73分カラー)主人公:勝木敏之
コバール長官らは、密輸商人陳秀明らと共謀し東南アジアを支配しようと画策していた。それに敢然と立ち向かうのがハリマオ(勝木敏之)。両親を亡くし叔父を頼ってシンガポールからやってきた太郎少年は、ハリマオの家来になる。太郎少年には行方不明の姉がいるのだが、その姉が好きな歌を太郎少年は覚えている。陳秀明と一緒にる女性(近藤圭子)は、番組の中でその歌「南十字星」を歌う。この「ハリマオ」は戦時中の「マレーの虎」(1943年)という国威発揚映画がもとになっている。
マライの虎(1943年/日本/80分カラー)主人公:中田弘二
太平洋戦争開始時、イギリス軍が、マレーシアでマライ人や在住の日本人を圧迫していた。そこに住む日本人の床屋の息子谷豊は、妹が英国軍に殺害されたのをきっかけに、マライ人と一緒に連合軍に戦いを挑む。この映画は、日本の戦意を高揚するための映画。後にできる有名なテレビ映画「ハリマオ」のルーツの作品である。
映像で綴る20世紀の記録1900→1909(1999年/日本/52分モノクロ)
20世紀に起こった主な出来事を映像で伝える作品。なかには、ライト兄弟の初飛行、日露戦争勃発時の映像、マルコーニの大西洋横断無線など貴重なフイルムがある。
オリンピア「美の祭典」(1938年/ドイツ/88分モノクロ)
1936年のドイツで行われたベルリンオリンピックの記録映画。監督は女性映画監督レニー・リーフェンシュタール。オリンピックの公式記録映画。ヴェネチア国際映画祭外国映画賞受賞。この作品以降、オリンピックの記録映画が作られることになった。日本で行われた東京オリンピックの記録映画(市川 昆 監督)もこの作品にならっている。選手の表情、応援の様子も迫力あるアングルで撮っている。日本の水泳陣の活躍ぶりも見もの。第二次世界大戦後戦後、連合国により戦争協力映画とされた。
映像で綴る20世紀の記録1930→1939(1999年/日本/52分モノクロ)>
20世紀に起こった主な出来事を映像で伝える作品。なかには、マンハッタンにあるエンパイアーステートビルディング建設時の写真、グランクリン・ルーズベルトの「ニュー・ディール政策」、ベルリンオリンピックでのジェシー・オーエンスの100m優勝時のフイルムなどがある。時代が国家主義に移っていく姿が分かる。
静かなる男(1952年/アメリカ/129分カラー)主人公:ジョン・ウエイン、モーリン・オハラ
アメリカから故郷のアイルランドの小さな町にきた男シーン。シーンはボクシングの試合で人を殺してしまったためにけんかをしないと誓った。シ−ンは1人の美しい女性と結婚する。その娘の兄は町一番の暴れ者。ショーンが娘の兄がほしがっていた家を手に入れたため、シーンと争いに。どんな展開になるかがおもしろいところ。
まぼろし探偵第2巻(1959年/日本/105分モノクロ)主人公:加藤 弘、吉永小百合
少年記者富士進は、親友のさくらの祖父から電波ピストルを譲り受け悪と戦うまぼろし探偵に生まれかわった。「二人のまぼろし探偵」「オリオン王国の秘密」「れいめい教?」「日本から逃がすな」の4部作。現在使われているレンタカー、マンションという言葉が当時は別な言葉で使われているのが分かる。
月光仮面 どくろ仮面篇(1958年/日本/101分モノクロ)主人公:大瀬康一
柳木博士は地上から水素と酸素を蒸発させてしまう「HO蒸発爆弾」を発明した。その機密を狙う悪漢どくろ仮面一味が謀略を練った。それに対し月光仮面は敢然と立ち向かう。
東京物語(1953年/日本/136分モノクロ)主人公:笠 智衆、東山千栄子、原 節子
この時代、老人問題を取り扱った作品。尾道から上京した老夫婦が息子や娘が気を遣いながらも、生活に追われる毎日。そんな中、戦死した息子の嫁だけが老夫婦をやさしくねぎらうのであった。笠智衆がまだ50歳になっていないくらいなのに見事に老人役を演じていること、山村 聡、杉村春子、香川京子、大坂志郎らの若かりし頃の姿が見られるのもすばらしい。
ハリマオ(1960年代/日本/南蒙の虎篇/97分白黒)主人公:勝木敏之
インドネシアにいたハリマオだが、行方不明の栗原中尉を探すため、中国東北部の大連へ向かった。そこで、アジア支配を目論むチヌグ汗により蒙古が危険に晒されることを知ったハリマオは蒙古に向かった。一方、近藤桂子と拳銃少年カサルは、蒙古の王の血を引く小笠原洋子(王女)を蒙古の王に合わせるために東京から大連に向かった。ハリマオらは、蒙古の平和のために馬賊らと戦う。
ブルーインパルス2009サポーター’sDVD(2009年/日本/33分カラー)航空自衛隊第4航空団第11飛行隊
ブルーインパルスチームのロールなど華麗な技。また、飛行機雲の軌跡が描く図形。このようなことが高速のジェット機で演ずることができることに驚きを禁じ得ない。隊員たちの生の声が聞けるのもいい。
素晴らしき哉、人生は(1946年/アメリカ/133分モノクロ)主人公:ジェームズ・スチュワ−ト、ドナ・リード
住宅関係の仕事で町の人々ら信頼を得た主人公ーだが、あることをきっかけに8000ドルの負債を抱えてしまった。絶望した彼は川に飛び込み自殺しようとしている。それを見た天使が彼に生きていて他の人と関わることがどんなに素晴らしいことなのか伝えるヒューマニズムあふれる映画。アメリカの大学の映画科の指針となっている名作。
肉弾鬼中隊(1934年/アメリカ/75分モノクロ)主人公:ビクター・マクラグレン、ポリス・カーロフ
第一世界大戦メソポタミアでの砂漠で姿の見えないアラブの兵隊に1人、また1人と次々と仲間を失っていく英国の偵察隊。偵察の飛行機が飛んできて味方に声をかけようとしたパイロットがまたしてもアラブ兵の狙撃に倒れる。残った飛行機に火をつけ爆発させ、それで味方に合図を送ることを考え、実行。ところがアラブ兵に残る2人の味方を狙撃され、残るは主人公1人。全滅したと思ったアラブ兵が現れるがねらい撃ちするが排撃。1人になってまもなく、遠くで飛行機が爆発する光景を見た英国軍が救助に来る。人間の極限状況を描いた作品。
旅愁(1950年/アメリカ/分モノクロ)主人公:ジョセフ・コットン、ジョーン・フォンティン
ヤフーの検索でジョーン・フォンティンを調べたところ、日本で生活したことがある、日本にゆかりのある女優と知り驚いた。イタリアで飛行機に乗りフランスに向かう予定だったエンジニアの男性とピアニストの女性。飛行機の故障のため2人はナポリを観光。観光のあと、飛行機に乗ろうとするが、飛行機は離陸。ところが、その飛行機は墜落事故。乗り遅れた二人は新聞で死亡者扱いとされる。過去を捨て二人は異国で生活するのだが、2人のことをエンジニアの男性の家族が知ることに。最終的にはピアニストの女性が身をひくことになるのだが…
怒りの葡萄(1940年/アメリカ/128分モノクロ)主人公:ヘンリー・フォンダ
1930年代のアメリカ、オクラホマ州の小作農トム・ジュード(ヘンリー・フォンダ)の一家は、ダストボウル(砂嵐)、農園の大規模化、機械化により農園を追われることになった。彼らは、働き口があるといわれる西部カリフォルニアを目指しルート66を通り進んだ。そこでも思うような働き口は無いが、持ち前の反骨精神で抵抗を示す。それで、資本家に睨まれることになる。やむをえず家族と別れ、地下組織に入ることになる。1930年代、アメリカ社会が変化してく姿を描いたスタインベックの名作。
怪傑ハヤブサ(1949年/日本/49分モノクロ)主人公:ハヤブサ・ヒデト
怪傑ハヤブサが、正義を守り悪を懲らしめるという子どもたちのヒーローを演じる。画像はざらつきが多く、音声は聞き取りにくい。また、音楽はオープニングや途中の格闘シーンで使うものが「天国と地獄」のみという荒削りのところはある。しかし、覆面をしてバイクで走り回る姿、悪人をばったばったやっつけるお話は、後のまぼろし探偵、少年ジェットに受け継がれていくヒーロー映画の原点といわれる作品。
ガス燈(1944年/アメリカ/114分モノクロ)主人公:イングリッド・バーグマン、シャルル・ボワイエ
19世紀末のロンドンのお話。有名な歌手がなくなって、その姪ポーラは、財産を相続した。ポーラは音楽家のグレゴリーと恋におちいる。二人は叔母の住んでいた家に移り住むことになったのだが、ポーラのまわりに奇妙な出来事が起こる。明るかった室内のガス燈が弱くなったり、ブローチがなくなったり…。話が進むにつれ、その真相が分かってくる。イングリット・バーグマンの美しさ、その演技に引き込まれる名作。
夏物語(2006年/韓国/115分カラー)主人公:イ・ビョンホン、パク・スエ
60歳を越える大学教授ユン・ソギョンは独身を貫いている。そのソギョンの生涯1度だけの純愛を回想するという形でストーリーが展開する。1969年の夏、ソギョンは、夏休みに農村奉仕作業で小さな田舎に滞在する。そこの図書館で働く女性ジョンインと親しくなるのだが…。当時の韓国は軍事独裁政権下。時代の波が二人を引き裂いていく。韓国ならではの純愛ラブストーリー。
陽のあたる場所(1954年/アメリカ/122分モノクロ)主人公:モンゴリー・クリフト、エリザベス・テイラー
名門のイーストマン一族と関係があるが、遠縁にあたるジョージがイーストマンの会社に働くことになる。そこで、知り合った女性と恋におちいる。ジョージはイーストマン一族と関係のあるパーティーでアンジェラ(エリザベス・テーラー)という女性に会う。その女性との交際が深まるにつれ、会社の女性が邪魔になり、事件に巻き込まれることになる。そして、法廷に立ったジョージは無実を訴えるが、陪審員の判決は?この作品は、揺れる青年の心が事件を引き起こしていく話の流れに心を奪われることでしょう。
荒野の決闘(1946年/アメリカ/97分モノクロ)主人公:ヘンリー・フォンダ、ビクター・マチュア
牛を盗んみ、弟を銃で撃った賊が許せないワイアット・アープが保安官になる。その町で酒場を切り盛りするドク・ホリデイと友情が芽生えていき、最後には賊を倒すお話。主題歌「愛しのクレメンタイン」は、有名な曲。
サボタージュ(1936年/イギリス/76分モノクロ)主人公:シルビア・シドニー、オスカー・ホモルカ
アルフレッド・ヒッチコック監督の作品。彼としては作品中に子どもが亡くなってしまうものをつくったとして後悔の念が残っていた。でも,ストーリーとしては見る人を惹きつける。善良な市民を装った映画館の館主が実はテロリストだった。そして、実行に移してしまった。夫に利用され殺されてしまった妻は、夫に復讐する。妻は自分の犯した罪を償おうとするのだが、その後の展開が意外な方向に進んでいく。
第3逃亡者(1938年/イギリス/84分モノクロ)主人公:デリック・デ・マーニー、ノヴァ・ピルビーム
アルフレッド・ヒッチコック監督の作品。海岸にに打ち上げられていた1人の女性の死体。第1発見者の男が犯人と間違われてしまう。1度は捕られた彼が逃亡する。逃亡した彼と真犯人を捜そうと協力するのが警察署長の娘。犯人は両目の瞬きを頻繁にする男。2人の追跡は続くが犯人は意外なところに。
サボタージュ(1936年/イギリス/76分モノクロ)主人公:シルビア・シドニー、オスカー・ホモルカ
アルフレッド・ヒッチコック監督の作品。彼としては作品中に子どもが亡くなってしまうものをつくったとして後悔の念が残っていた。でも、ストーリーとしては見る人を惹きつける。善良な市民を装った映画館の館主が実はテロリストだった。そして、実行に移してしまった。夫に利用され殺されてしまった妻は、夫に復讐する。妻は自分の犯した罪を償おうとするのだが、その後の展開が意外な方向に進んでいく。
舞台恐怖症(1950年/イギリス/110分モノクロ)主人公:マレーネ・デートリッヒ、ジェーン・ワイマン
アルフレッド・ヒッチコック監督の作品。演劇学校の女子学生が同級生にかけられた殺人の嫌疑を晴らすために被害者の妻であるスター歌手のメイドになる。最後の方で、女子学生がマイクをドレスの裏に隠した部屋にスター歌手を招き、秘密を暴露させた場面に、ストーリー展開の面白さを感じる。
キングコング(1933年/アメリカ/100分モノクロ)主人公:フェイ・レイマ、ロバート・アームストロング
女優アンがロケ地も、ロケ期間も聞かされず、冒険映画制作者デナムに引き連れられてきた着いた先は南海のルーカス島。その島に君臨する巨猿キングコング。キングコングはアンを恋する。爆弾で仕留められたキングコングはニューヨークに連れてこられ見せ物に。でも、繋がれていた鎖を壊したキングはニューヨークの町で大暴れ。最後は、当時のニューヨークの象徴エンパイアステートビルディングの頂上に登る。後々まで語り継がれるSF映画。
金日成のパレード(1989年/ポーランド/92分カラー)撮影:ポーランド国営ポルテル社
世界の注目がソウルオリンピックに向けられているとき、朝鮮民主主義人民共和国建国40周年を記念して製作された映画。そのとき、行われた100万人パレード、子どもたちや町の人々の国家元首をたたえる言葉や歌。知られざる国、朝鮮民主主義人民共和国の一面が分かる。
ニューヨークの王様(1952年/アメリカ/モノクロ)主人公:チャールズ・チャップリン
チャップリン主演の最後の作。この映画は、しばらくの間、アメリカでの公開が禁止されていた。革命のためヨーロッパのある国からアメリカに亡命した王様(チャップリン)がアメリカで生活するなか、両親が共産党員の少年に会い、親しくなる。そのため、王様は共産党員と疑われ、非米活動委員会に喚問される。無罪となったものの、そのようなことに嫌気がさした王様は少年と両親をヨーロッパに迎え入れようとする。
オズの魔法使い(1939年/アメリカ/カラー)主人公:ジュリ−・ガーラント
アメリカカンザス州に住むドロシーが竜巻に巻き込まれ愛犬トト「オズの国」に飛ばされてしまう。そこで出会ったかかしやブリキ人形やライオンたちと危機を乗り越え、オズの国の魔法使いにより再びカンザスの家に戻るというお話。主役はシャーリー・テンプルの予定だったが、調整がつかなかったためにジュリー・ガーラントになったこと、オズの国の場面からテクニカラーでつくったこと、作品の中で流れる「虹の彼方に」がアカデミー歌曲賞を受賞するなど話題に事欠かない。
硫黄島の砂(1949年/アメリカ/モノクロ)主人公:ジョン・ウェイン
太平洋戦争末期、アメリカ海兵隊が日本の南に浮かぶタラワ、硫黄島を攻撃する様子をアメリカの立場から描いた作品。この作品を見て、勝者にも様々な被害が出たことを知ることができる。戦争場面をすり鉢山に星条旗を立てる場面などリアルに演出していたり、作品のストーリーには、次にどんなことが起こるか伏線があり、よくできていると感心する。
我が家の楽園(1938年/アメリカ/モノクロ)主人公:ジェームズ・スチュワート、ジーンアーサー
富豪で軍事工場の社長カービーは工場拡張のため買収を行うのだがヴァンダーホフー家は立ち退かない。カービーの息子トニーは秘書のアリスに恋をするが、アリスはブァンダーホフーの孫娘。カービーは、強引に買収をしていくうちに本当の幸せはどんなものか考えていく。最後のカービーとヴァンダーホフーが一緒にハーモニカ演奏する場面に感動することでしょう。
長屋紳士録(1947年/日本/72分モノクロ)主人公:飯田蝶子、笠 智衆
終戦間もない時代、東京のある長屋が舞台。貧しいながら仲良く暮らしている長屋の住民のおかよ(飯田蝶子)に、ある男は孤児を預ける。はじめ、その孤児を嫌い追い払おうとしていたが、孤児が渋柿を盗んでないのに犯人扱いしてしまったこと、寝小便してひどくしかったため孤児がいなくなってしまったことを後悔し、孤児に愛情を持つようになる。そして、動物園へ連れて行ったり、一緒に写真を撮ったりするのだが…。ところがある夜、孤児の父親が尋ねてくる。
マレー死の行進(1956年/イギリス/111分モノクロ)主人公:バージニア・マッケナ、ピーター・フィンチ
1942年にマレー半島のゴム園で働くジーンは、マレー半島に進出してきた日本軍の捕虜となった。一緒に捕虜になった英国人女性や子どもたちといっしょに解放されたが、行き先のない旅が続く。途中、日本軍の捕虜の身としてトラック運転手を行っているジョーに会い、親しみを感じるようになる。ところが無理な道中で、仲間が一人また一人と亡くなっていく。最後の終わり方は予期せぬものだった。さまよう時、護衛していた日本人軍曹との心温まるやりとりも見られた。しかし、作品にはマレー半島での日本人の冷酷さがフイルムの多くの部分を占めていた。そのような事態がなぜ起こったかという説明部分がない。この作品は1956年カンヌ映画祭出品予定されていたが、日本政府の抗議により中止された。日本が、戦後、国際舞台に登場したサンフランシスコ講和条約から5年後のことになる。
ニノチカ(1939年/アメリカ/111分モノクロ)主人公:グレタ・ガルボ
3人のソ連共産党員が貴族から没収した宝石を売るためにパリにやってきた。宝石のもとの持ち主大公妃は、愛人メルビン・ダグラスに命じ、3人を贅沢に慣れさせ骨抜きにしてしまおうとした。宝石の売却の遅れにしびれを切らし、ソ連から筋金入りの共産党員ニノチカがやってきた。初めはメルビン・ダグラスに冷ややかだったニノチカは彼に好意を持つようになる。そして、自由な雰囲気の資本主義社会の虜になる。1939年第2次世界大戦開始頃、自由がないという共産主義社会への見方が伝わる作品。
土と兵隊(1939年/日本/120分モノクロ)出演:小杉 勇、井染四郎
輸送船により上陸した日本軍の一部隊が進軍、敵軍との戦いをしながら物語は進行していく。日中戦争(1937年〜1945年)の真っ最中につくられた映画。昔の日本軍の戦いの様子を彷彿させる作品。終戦とともに、GHQにフィルムを没収されたが、後年返還された。
香港定期船(1959年/イギリス/109分カラー)出演:オーソン・ウェルズ、クルト・ユンゲルス、シルビア・シムズ
大酒飲みの暴れん坊マークが香港とマカオ間の定期船「順発号」の招かざる客となる。船長のセシルはマークを船から降ろすとする。しだいに、マークは乗船客と親しくなる。定期船が台風に巻き込まれたとき、マークは舵を取り危険な状況から離れることができた。海賊船に襲われたときは、海賊のボスを知恵でやっつけ、人質になった乗客を救った。難を乗り切ったマークのこれから先のことが気になるのだが…1950年代の香港の町の様子や風俗に触れることができる名作。
桑港(サンフランシスコ)(1936年/アメリカ/115分モノクロ)出演:クラーク・ゲイブル、スペンサー・トレイシー
1906年1月、アメリカのサンフランシスコは新年を迎えた喜びで沸き立っている。「パラダイス」というキャバレーの経営者ブラッキー・ノートン(クラーク・ゲーブル)は、町では有名。そこで歌手として勤めることになったメアリーは、牧師の娘で純粋な子。歌が上手で有名な劇場からスカウトされるがブラッキーと恋におちいる。チキンボールという多くのお店のエンターテイメントを競う会でメアリーが表彰を受けた直後、大地震。町は地震、その後の火事で壊滅状態。ブラッキーは、メアリを探すが見つからない。ようやくある避難所で再開する。20世紀初頭のサンフランシスコの様子、大地震のすざましさを知ることができる作品。この作品で歌われている挿入歌はサンフランシスコの市歌になっている。
7つの顔(1946年/日本/81分モノクロ)出演:片岡知恵蔵、月形竜之介、轟夕起子
片岡知恵蔵が探偵多羅尾伴内に扮して難問を解決する痛快娯楽作品。時代劇の大スターだった片岡知恵蔵がGHQの指令で刀剣を使った映画は放映できないことになり、剣を銃に変えて現代劇とした。「あるときは片目の運転手、あるときは…、あるときは…、その実態は…」という決めぜりふは大人気となる。この台詞は、林家木久扇のものまね、ピンクレディの「ウォンテッド」の中に出てくる歌詞の言葉など影響力が大きい。サイドカー付きのバイクで犯人を追いかける警察、伴内が警察に連絡する無線機など、当時の様子が分かる映像が楽しい。
ベンガル槍騎兵(1935年/アメリカ/108分モノクロ)出演:ゲイリー・クーパー、フランチョット・トーン
インド土着民の反乱を鎮圧するイギリス軍騎兵41連隊に所属するマクガレー(ゲイリー・クーパー)、フォーサイス、ストーンズ3人の友情を描いた作品。ストーンが現地部族のカーンの愛妾の罠にはまり、捕らえられてしまった。マクガレーとフォーサイスはストーンを救うために商人になりすまし敵陣地に潜入する。しかし、見つかってしまい留置場に入れられてしまう。インド英国騎兵隊が現地部族に向かってきて戦う場面が最後の方に設定してある。留置場の中にいるフォーサイスは、一瞬の隙を見計らい、敵から弾薬を奪う。そして3人の連携で、敵の弾薬を爆破し、味方イギリス軍の勝利に貢献する。そのとき、マクガレーが銃弾に倒れる。 最後に、勇敢な行為に勲章を受けるのだが、主人を亡くしたマクガレーの愛馬が勲章を受ける場面に余韻が残る。この映画は後にアメリカで制作される西部劇映画の白人(正義)対アメリカ原住民(悪)の構図の原型になっている。
ミッドウェイ囮(おとり)作戦(1944年/アメリカ/98分モノクロ)出演:ドン・アメチー、ダナ・アンドリュース
日本の真珠湾攻撃から3カ月後、海軍は1隻の空母を囮にして太平洋上をあちこち移動させ、兵力が分散しているよう、日本軍に見せかけるも、ミッドウエイに兵力を集中させ、日本軍を迎え撃つためのものだった。艦上での飛行機での攻撃練習風景、休息時の娯楽などアメリカ軍の生活が分かる。クライマックスでの日本軍との戦いは手に汗にぎる場面。味方の空母に魚雷が向かっている場面で、その魚雷に向かっていき、味方を救う戦闘機が見られた。空母、戦闘機は実物なので迫力満点。アメリカ戦争映画では、秀作の1つ。日本では、劇場未公開作品
南部の人(1945年/アメリカ/88分モノクロ)出演:ザカリー・スコット、ベティ・フィールド
アメリカ南部の農業地帯。移住労働者のサム・タッカーは、かねてからの夢である独立農家となった。妻ノーナと協力して土地を開拓するサム。でも、その生活は冬の食糧不足、子どもの病気など、苦労はつきない。せっかく綿が実ったのに嵐で流されてしまう。そんな困難を家族が支え合って切り抜けていくところに心を打つ。ナチスに追われアメリカに脱出したフランス人か監督ジャン・ルノワ−ルよる今までのアメリカには珍しい現地ロケによる作品。
花咲く乙女たち(1965年/日本/94分カラー)出演:舟木一夫、山内 賢、西尾三枝子
愛知県尾西の織物工場に働く女工さつき(西尾三枝子)としょうじが岐阜の金華山で出会った。しょうじがやくざということでさつきは敬遠していた。牧村(舟木一夫)はしょうじをなかまに入れるため一緒にハイキングへ行く。さつきとしょうじは親しくなってきた。そして、さつきを尋ねてやって来た父親を町を案内するなど、優しさに惹かれていく。その父親が病気で入院することになる。さつきは父の入院費を払うためキャバレーで働くと言い出す。しょうじは、さつきを紡績工場で働くことが出来るよう、牧村に呼びかけ何とかしてやめさせようとする。さつきが旅立とうとするとき、牧村は、さつきの父親の入院費20万円を渡すのであった。一方、しょうじは修業のためバイクで旅立つのであった。最後の別れの場面は岐阜羽島。しょうじが向かう先には伊吹山、開通したばかりの新幹線が見えていた。尾西、岐阜がロケ地で撮影された青春映画。舟木一夫が尾張一宮出身ということが関わっている。
高校三年生(1963年/日本/85分カラー)出演:舟木一夫、、
高校3年生の小杉知子(姿三千子)は愛知県尾西の老舗織物問屋の娘。家では祖母の権力が絶大。姉の澄子はその考えについていけずに家出してしまう。その祖母に刃向かうのは知子だけだった。姉知子が同級生・宏(倉石 功)の家に下宿していることを知った知子はやがて、宏に好意を持つようになる。クラスメイト(高田三和)の父親が銀行の不正融資の疑いがもたれ、転校することになった。最後は、タクシーに母親と乗り去っていく友達をクラスのみんなで見送る場面がフィナーレとなった。ロケ地、高校は江南市にある滝学園、濃尾大橋近くの堤防がフィナーレの場面と一宮近郊。ロケを行った当時、芸能関係の新聞に大きく取り上げられていた。
透明人間(1933年/71分モノクロ)出演:クロード.レインズ
H・G・ウエルズ原作の初期トーキー映画。英国の片田舎で自ら開発した薬品によって透明人間になったグリフィン博士は元の身体に戻ろうとするが、薬の副作用で、どんどん凶暴になっていく。銀行からお金を持ち出し、町にばらまく、電車の大事故を起こすなど、悪行を繰り返す。警察は、スプレーをかける、網を使うなど、いろいろな知恵を出すが、なかなか捕まらない。最後、寒い日、農家の納屋で思わぬ結末が…。最後に博士が残した「私は神の領域に踏み込んでしまった。」という言葉は重みがある。
怪傑ゾロ(1940年/94分モノクロ)出演:タイロン・パワー.リンダ・ダーネル
18世紀末、アメリカのカリフォニアがスペイン領だった時代、市民は総督キンテロの悪政に苦しんでいた。そこへ前総督ベガの息子ディエゴがスペインから戻ってきた。彼は表では軟弱な貴公子を装っていたが、実は黒いマントに身をつつんだ怪傑ゾロ。市民は、勇敢な怪傑ゾロを密かに応援している。ディエゴは総督邸に入り込みむが、キンテロに正体を見破られて、留置場に入る。知恵と勇気で、キンテロをロサンゼルスから追い出す。このお話はもともとは、アメリカの作家ジョンストン・マッカレーが1919年執筆したものがもとになっている。1960年代のテレビ放映、1998年・2005年のリメーク版など放映のたびにヒット。アメリカ大衆文化のヒーローとなっている。
紳士協定(1947年/119分モノクロ)出演:グレゴリー・ペック、タイロン、ドロシー・マクガイア
主人公フィリップ(グレゴリー・ペック)はルポライター。自分自身がユダヤ系だと偽って、世の中の反応を見ようとする。パーティーの席でのユダヤ人と聞いた人の言動、婚約者キャシー結婚するときのパーティーでの周囲の人。子どもトミーの学校でのいじめ。婚約者キャシーとは問題のとらえ方と溝が広がっていき離れいった。最後の方でフィリップの母親が原稿の「行動を起こさなければ、変わらない。」という件を読んでいた。このことが作品でもっとも伝えたかったことのように思える。アメリカは、現在イスラエルと友好関係にあるが、1940年代は、ユダヤ人にそのような見方をしていたことが分かる映画史上、重要な映画。この映画は当時、日本では公開されなかった。日本での劇場公開は1987年。
望郷(1937年/94分モノクロ)出演:ジャン・ギャバン、ミレーユ・バラン
フランスの名匠ジュリアン・デュヴィヴィエ監督によるフランス映画の代表作。主人公のギャング「ペペ」がフランスを逃れ、フランス統治下のアルジェリアのカスバに逃げ込んだ。そこで、偶然であった金髪のパリ女ギャピーは、ぺぺの出身地のすぐ近くの出で、ぺぺは彼女と話していると望郷の念が強くなってくる。ペペが殺されたと聞かされたギャピーは、船でパリに帰ることを決める。ギャピーがフランスへ帰ることを知ったぺぺは波止場に駆けつける。しかし、そこで待ち構えていた警部に捕らえられてしまう。ぺぺが船上で見かけたギャピーに、「ギャピー」と叫ぶが、汽笛の音にかき消され聞こえない。このラストーシン、途中のふるさとを思う気持ちを想起させる数々のシーン 。なぜこの作品が名作と言われか分かってきた。
街角桃色の店(1940年/99分モノクロ)出演:ジェームズ・スチュワート、マーガレット・サラバン
舞台はハンガリーの首都ブダペスト。主人公は街角にある小さな雑貨店の優秀な販売主任クラリック(ジェームズ・スチュワート)。クラリックが勤めているお店に求職に来て強引に居座った女クララ(マーガレット・サラバン)。クラリックは粗野な態度のクララが気に入らない。そのとき、クラリックは理想といえる文通相手がいた。クリスマスが近づいたある日、クラリックはその文通相手に会うことに決めた。待ち合わせした相手を見てクラリックはびっくり。相手に自分が文通相手と打ち明けず去っていく。登場人物の人間味あふれる演技に感心することでしょう。
タイタニック号の最期(1953年/98分モノクロ)出演:クリフトン・ウエッブ.バーバラ・スタンウィック
1912年4月10日、ニューヨークに向けイギリスのサウサンプトン港から超豪華客船「タイタニック号」号が処女航海へ旅立った。最期に氷山にぶつかり船が沈没するまでの乗員の人間模様を描いた作品。この作品では、夫リチャード(クリフトン・ウエッブ)がヨーロッパでの居住を希望、妻ジュリア(バーバラ・スタンウィック)がアメリカでの居住を希望で夫婦仲が悪くなってきている。娘アーネットと息子ノーマンの2人はお父さん、お母さんのどちらについて行くかで揺り動いている。氷山にぶつかりタイタニック号が沈没していくとき、夫は妻と娘と息子を船から救命ボートに乗り込ませてから沈没していこうとする船で一人でも多くの人が助かるよう働く。ところが、ボートに乗ったはずの息子が、一人の女性を助けるために船に戻っていたのだった。船は、乗船している人が賛美歌を歌いながら沈んでいく。リメイク版のレオナル・デカプリオとケイト・ウインスレット主演の映画「タイタニック」(1997年)に比べ、特撮は少ないが、リアリティがあり、より多くの乗船者に焦点を当ている。必見の映画と思う。
大いなる幻影(1937年/113分モノクロ)出演:ジャン・ギャバン、ピエール・フレネー
第一次世界大戦中のドイツ軍捕虜収容所を舞台にしたお話。収容所でのドイツ兵の捕虜に対しての対応は厳しいものではない。捕虜になった主人公の下町機械工ジャンギャバンと貴族に生まれたピエール・フレネーは気が合わない。ピエールとドイツ軍の収容所長は、同じ貴族出身ということでピエールを厚くもてなす。あるとき、ロシア人捕虜の元に届いた差し入れの本をロシア兵がつまらないものだと燃やしてしまう。その火を消すためにドイツ兵が集まってきた。それをヒントに笛でドイツ兵を集め、逃げ出すことを考える。気の合わなかった2人ではあるが収容所から脱出することに協力する。脱出する方法はフランス軍将校が笛を吹きドイツ軍の兵隊をひきつけている間に脱出方法。この方法により仲間2人は脱出に成功するが将校は銃弾にあたり、亡くなってしまう。逃げた2人は逃亡中ある小屋に逃げ込む。その小屋にはエルザというドイツ人の未亡人と子供ロッテが生活していた。ジャンギャバン演じる兵士とエルザは恋心が芽生える。しかし、2人の兵士はドイツ領から逃れるために別れることになる。戦争における国境を越えたヒューマニズムを描いた不朽の名作。
慕情(1955年/102分カラー)出演:ウィリアム・ホールデン、ジェニファー・ジューン
香港を舞台にした有名なラブストーリーの名作。1949年の香港。中国人とイギリス人の混血である女医ハン・スーインは病院で働いている。あるパーティーでハンは、アメリカ人新聞記者マークと出会う。2人は、おたがいに心を惹かれていった。ところが、マークは奥さんとは離婚話が進んでいるが結婚している身。2人に悪い噂がたった。そして、ハンは病院を去ることになった。そこへ、マークの朝鮮戦争取材の出張命令。マークは戦場で倒れ、帰らぬ人となる。ハンは、帰らぬ人を小高い丘で待つのがエンディング。メインに流れる曲は、同じ東洋人の女性と西洋人の男性の別れをテ−マにしたプッチーニの作オペラ「蝶々夫人」に流れる「ある晴れた日に」をモチーフにしている。
実録「中国共産党」(1965年/78分モノクロ)出演:パール・S・バック、スティーブン・ベーカー
1898年キリスト教撲滅、外国人排斥を唱え蜂起した義和団、1921年の中国共産党成立、1934年から始まる中国共産党の華北延安への「長征」、国民党政府が本拠を置いた四川省重慶事の様子などが分かる貴重な映像。このフィルムを見ると現代中国人の日本観がどうして形成されてきたかが分かる。尖閣列島問題をかかえる論争に、日本側として19世紀からの長きにわたる中国の分裂状況を一つの論点として主張できるのではないでしょうか。
疑惑の影(1942年/108分モノクロ)出演:テレサ・ライト、ジョセフ・コットン
カリフォルニアのサンタローザで家族とともに平凡に暮らす長女チャーリーは、突然やってきた叔父に秘密のにおいを嗅ぎとる。叔父は銀行に多額の預金をする。叔父の後をつける探偵がいる。チャーリーは新聞記事から叔父が裕福な未亡人殺しの犯人ではないかと疑う。ストーリーの思わぬ展開に鑑賞者は心を奪われることでしょう。
救命艇(1944年/96分モノクロ)出演:タルーラ・バンクヘッド、ウィリアム・ベンディックス
第二次世界大戦下、ドイツ軍の魚雷の攻撃を受けた客船から脱出した生存者たちが一隻の救命艇にたどり着く。その中には、爆破された船から脱出したドイツ軍の兵士もいた。その極限状況下、船の中で、仲間の死、ドイツ兵の裏切り様々な人間が生み出すドラマ。最期、敵の補給線がやってきたが、味方の船により撃沈される。最期まで、ハラハラさせられるお話。また、戦争中における敵と味方、けがをした人への対応など、ヒューマニズムについて考えさせられる名画である。
ラ・バンバ(1987年/108分カラー)出演:ルー・ダイヤモンド・フィリップス、ロザンナ・デソート
アメリカのカリフォルニア州南部の高校に通うリッチー・バレンスは仲間とともにバンドを結成。高校の同級生ドナとの恋も順調。ところが、音楽にはどうも自信が持てないでいる。ある夜訪れたアメリカと国境のメキシコの町ティファナでラ・バンバを耳にする。その曲をきっかけにスターにのし上がる。しかし、出来事は演奏舞台を気が乗らない飛行機で移動することになったある夜に起こった…
黄金の腕(1955年/119分モノクロ)出演:フランク・シナトラ、エノリア・パーカー、キム・ノヴァク
フランキーは連邦麻薬対策病院で6ヶ月過ごし、町に戻る。妻のザッシュは交通事故に遭い、車いす生活を余儀なくされていた。フランキーはトランプ賭博の名うてのカード配り手。麻薬の売人ルイはフランクに麻薬をうつよう進める。賭場で手の震えが止まらなくなったフランキーは麻薬をくれ。とルイのもとにかけこんだ断られる。そこで、ルイを倒し麻薬を打つ。ルイは仕返しにフランキーの家を訪れた。足が不自由のはずのザッシュが歩いている姿を見たルイはザッシュともみ合いになり、階段の踊り場から突き落としてしまった。麻薬をフランキーはアメリカのカリフォルニア州南部の高校に通うリッチー・バレンスは仲間とともにバンドを結成。高校の同級生ドナとの恋も順調。ところが、音楽にはどうも自信が持てないでいる。ある夜訪れたアメリカと国境のメキシコの町ティファナでラ・バンバを耳にする。その曲をきっかけにスターにのし上がる。しかし、出来事は演奏舞台を気が乗らない飛行機で移動することになったある夜に起こった…
ルイは死んでしまった。モーリーの家で麻薬の苦しみに耐え、普通の体に戻ったフランキーはザッシュと別れ話をするために家に戻る。金だけは不自由はさせないと言って部屋から出ようとすると妻のモーリーが歩いて追いかけてくる。そこへベッドナー刑事が来た。ザッシュが歩いているのを見て刑事が真相をさとった。ザッシュは観念し手すりから身を投じた。この作品は麻薬の恐ろしさを伝える社会派の作品である。
禁じられた遊び(1951年/83分モノクロ)出演:ブリジッド・フォッセー、ジョルジョ・プージュリー
第2次世界大戦の最中、パリから空襲を逃れてき集団。突然の機銃掃射を受け、両親が死んでしまった少女ポーレット。両親を置き、愛犬の死骸を抱えてさまよううちに一軒の農家に保護される。その家の少年ミッシェルと仲良くなる。愛犬のお墓をつくるとき、寂しいから、モグラ、ひよこなどをいっしょに埋めることにした。そしてお墓だから、十字架を立てることになった。ミッシェルはポーレットのために十字架をお墓から持ち出してしまった。ポーレットが農家にいることが警察に知れるとことになり警察が引き取りに来た。そして、施設に入ることになるのだが、ミッシェルと別れるのがつらいのか、「ミッシェル!」といいながら人混みの中を走り去っていく。
自転車泥棒(1948年/85分モノクロ)出演:ランベルト・マジョラーニ、エンツォ・スタヨーラ
第2次世界大戦直前のローマの現実を描いた作品。当時、自転車は重要な交通手段。その自転車を購入することでようやくビラ貼りの仕事を見つけた主人公。ところが、仕事中の最中、その自転車を盗まれてしまった。いくら町中を探すが見つからない。占い師を訪れ自転車が見つかるか占ってもらう、犯人と帽子が同じということで男を問い詰めるが証拠がない。主人公は精神的に追い詰められていく。ついに、建物の近くに置いてあった自転車を盗んでしまうが人々に取り押さえられてしまう。彼の息子が「パパ、パパ」と叫ぶ姿が胸を打つ。これから、主人公とその家族はどうなるのか余韻を残し、映画は終わった。イタリアの当時の時代背景があったからこそ描くことができたヴィットリオ・デ・シーカ監督不朽の名作。
愛のアルバム(1941年/119分モノクロ)出演:ケイリー・グラント、アイリーン・ダン
新聞社に勤めるロジャーは、レコード店に勤務していたジュリ−に恋をした。そして、結婚をした。ロジャーの仕事の関係で、夫婦は日本に滞在することになった。日本に滞在中、ジュリーは地震に遭遇し、瓦礫のしたじきになった。そのとき、お腹にいた子供を失ってしまった。 その後、郊外で小さな新聞社をつくった夫婦は、念願だった養子の女の子を授かることになった。女の子の名前はトリナ。周囲の人にも助けられ、トリナを育てていく。そして、楽しい思い出ができる。ところが、ある年、不意な出来事が起こる。それぞれの出来事が、レコード盤から流れる音楽とともに思い出されてくる構成が面白い。家族愛をテーマにしたアメリカ映画。
山河遙かなり(1947年/104分モノクロ)出演:イワン・ヤンドル、モンゴメリー・クリフト
第二次世界大戦ナチスにより母と生き別れになった少年カレルがアメリカ兵ラルフの愛情によって救われる。カレルは母親を捜すが見つからない。母親もカレルを捜すが見つからない。カレルは母親は働いている施設に来るが、母親は施設をやめ、去っていく。母親は家族と別れた子の世話をしようと思い直し施設に戻る。そして、ラストシーンでは涙を誘う。ブロードウエーで名を挙げたモンゴメリー・クリフトの原点といえる作品である。
スタンド・バイミー(19年/88分カラー)出演:ウィル・ウィートン、リバー・フェニックスほか
1954年、アメリカのオレゴンに住む文学少年ゴーディはじめとするクリス、テディ、バーンの4人は行方不明になった少年が列車にひかれて野ざらしになっているとの情報を手にした。そこで4人は死体さがしの旅に出る。たった2日間の冒険だが、子どもたちは線路伝いに歩いて列車にひかれそうになったてしまうことや川に入りヒルにさされてしまうことなど様々な経験をする。ついに死体を見つける死体を見つけたことは4人の秘密に。少年時代はもう戻らないが、人生の中で輝いているとき。映画が終わった後、じーんとくるお話です。お話の中で、このことはそういうことだったのかと思わせる作りに感心します。ぜひ、見てみたい映画です。

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