3日目
 宿 → 神威岬 → 中村屋(昼食) → 島武意海岸 → 小樽 → 札幌 ⇒(寝台特急カシオペア)⇒ 上野 
 

 今日も5時起床。そしてもう3日目。3日間とも晴れでいけるはずだったが、昨日の朝の段階で予報が変わり、今日は曇り時々雨。札幌も曇り空の朝であった。
 

朝、ホテルの部屋から外を見る

朝食会場は「鉄見」の席へ通された。よく分かってらっしゃる(違う!)。

 朝食を済ませたら支度を整えチェックアウト。弱い雨雲が接近しているのが気になるが、予定どおり積丹半島へ向かうことにした。札樽自動車道で小樽まで行き、小樽からは国道5号、229号を経て神威岬を目指す。国道229号は積丹半島をぐるっと回っている国道であるが、意外と通行量が多い。渋滞を引き起こすほどではないにせよ、いくら3連休の初日とはいえ、積丹半島を巡るしかないこの道で、なんでこんなに車が走ってるんだろう。
 

 ま さ か!      生うにを食べられる店が朝から営業していることを思い出した。

 まさか、みんな同じ考え!? 神威岬まであと少しというところに、僕らも昼食で行こうと考えてる店があるので偵察していこう。

 すると…

 満車の駐車場に交通整理の警備員!

 大混雑してるがやーーーーーーーーー!

 お前らーー、まだ9時前だぞーーーーーーー!


  9時開店のこの店、既に多数が待っているようだった。しかし、11時開店の別の店の前にはまだ誰もいない。まずは神威岬へ行こう。

 9時頃に神威岬に到着。 
 

歩道をのぼっていくと

岬を見わたせる場所に着く

 神威岬の先端まで歩けるが、雨もパラついてきてしまった。見晴らしの良い場所までで引き返すこととしよう。
 

 曇天なので積丹ブルーもイマイチ。しかし、透明度の高い海であることは見てとれた。

 生うにの店の混雑が気にかかる。混雑を敵視する僕らにとっては、長時間待たされたり品切れになることは許されない。先ほど偵察した店に戻る。相変わらずの混雑で、駐車場に入れない車まで出る状況。
 それでも、どうにか駐車して店内へ。20組近くが待っている。

生うに丼。不漁による値上げのため予算オーバー…
 ところで、ここに来て分かったが、うにが不漁のようで、店によっては提供できない状況なのだ。提供している店も値上げを余儀なくされている様子。
 お隣の店へ行ってみた。こちらは4組ほどしか待っていない。こちらの店に鞍替えだ! ということで、中村屋さんで生うにを食べることとした。

 おいしい! 

 さすが、積丹のうに。

 混雑によるロスを最小限に抑え、次は島武意海岸へ。中村屋からはそれほど遠くはない。

 島武意海岸の駐車場に車をとめて徒歩で展望ポイントへ向かう。
 

歩道のトンネルを抜けると…

その先には海が広がる

 展望ポイントから海岸まで下りていくこともできるが、雨が心配なのと暑いのとでやめることにした。暑くても晴れてたらなぁ。
  

 札幌に戻り始める。小樽には立ち寄って行こう。といっても1時間あるかないかの滞在だ。
 

 札幌駅に向かおう。昨日のように遅いトラックに捕まるような道はないが、渋滞などに邪魔されカシオペア乗り遅れたら目も当てられない。
 ま、そうやって警戒した時は何事もないもので、順調すぎるくらい順調に札幌駅に着くことができた。
 

札幌駅構内の土産物店。土産物を買う「最後の砦」である。

発車案内表示に出た!

今回は8号車。看板の下で待つ。

カシオペアが入線してきた。

 カシオペアがホームに入線。いよいよ乗車だ。
 8号車2番の部屋へ。前回と同様に平屋部分の部屋であった。荷物を荷物棚へ収納して右の写真を撮影し、とりあえず座席に腰掛ける。

 そうこうしていると、持ってきていた無線機から
「8010(はっせんとぉ)列車、札幌発車〜」
と車掌から運転士へ発車合図を送る無線交信が聞こえ、カシオペアは16時12分、定刻に札幌駅を発車した。

 約16時間の列車旅の始まりである。
 ほどなくして食堂車スタッフによるウェルカムドリンクと車掌による検札が来た。さすがはA寝台。ウェルカムドリンク付なのだ。もっとも、カシオペアは全室がA寝台の個室。全室に届けるのは大変だろうなぁと思ってしまう。

 個室でくつろいでいると夕食の時間になった。3号車ダイニングカーへ行こう! 今回は寝台列車の夕食としては初めての和食だ。「カシオペア懐石御膳」。しかも明るい時間に食べるのも初めてだ。
 

 アルコールも注文して乾杯! 汁物や天ぷらもアツアツで出され、満足できる内容でした。
 

ダイニングカーのテーブル

北海道の風景を見ながら

 食事を終えたら、最後尾の12号車へ行ってみよう。フリースペースのラウンジカーだ。上野行では最後尾になるため、後ろへ流れ去る景色を堪能できる。
 

12号車ラウンジカー

こちらは前回乗車の時の写真。
ソファーの色が変わった。

後ろへ流れ去っていく景色

海が見える区間

 誰からというわけでもなかったが、居合わせた夫婦3組で会話が始まった。

 「どうやって(寝台券を)とられました?」
 「旅行会社のパックなんですよ」
 「あー、同じですね」
 「うちもパック商品です」
 「いつ頃予約されたんですか?」
 「3月でしたよ。」
 「早いですよねぇ。僕の場合、動くの遅くて全然空いてなかったんです。あちこちに聞いて、そうしたら先月奇跡的にとれて」
 「先月とれたなんてすごいですよ。5月に別プランにしようと旅行代理店にあたった時にはもう無理だったし」
 「駅での10時打ちもダメでしたね」
 「同じく。4駅でやっても全然」
 「へぇ〜」

 台風接近で気をもんだことや巡った観光地などを話し合い、最後尾の展望をバックに記念写真を撮り合ってラウンジカーを後にした。
 そろそろシャワーの時間。シャワー室の利用は乗車後の予約制。以前はこんなこともなかったのだが、最近は始発駅での列車入線後すぐにシャワー券待ちの行列ができてしまう。このため、札幌駅の時点でシャワー券購入の列へは妻が加わり、僕のほうは列車や個室内の撮影や荷物の運び入れと分担していたのだ。
 おかげで良い時間が確保できた。順番にシャワー室へ向かう。妻が先で僕がその後。シャワー室の利用は30分間。時間がかかりがちな女性を先にし、もし時間がおしても次の利用が身内の僕なら気兼ねがいらない。

 実際のところ、時間うんぬんよりもシャワー室の暑さに参った参った。夏の狭い閉鎖空間。シャワーを終えて下着だけ着けたら、ドアを少々開けて通路の空調の風を入れ…と。
 誰も通路を通らなければずっと開け放っておきたいくらい。 
 
往復鉄道で行く北海道4日目へ          旅行日記目次へ