翌年、平成19年。今度こそ乗るぞと1月から動き始めた。前記の北海道旅行後に結婚したので、旅行計画も立てやすくなっていた。 その後の調査で、大阪でなくとも名古屋の日本旅行で同様な商品があると分かり、それを使うことにした。片道の航空も中部空港からになりラクだ。 発売は2月中旬。発売開始時刻と同時に社内端末を操作してもらうよう打ち合わせをしておいた。 発売日の発売時刻から10分ほどたって日本旅行から電話がかかってきた。第2希望の乗車日で往路を確保! 平成19年7月31日、大阪から札幌だ。 2月にして夏休みの予定が決まった。何があっても休むぞ! |
|
ところが、乗車まであと15日なった7月16日。テレビの臨時テロップが流れた。 新潟県中越地方で強い地震 新潟県中越沖地震の発生だった。「うわぁ、今度は地震かよ。頼むよ、まったくよぉ」と軽い気持ちでテレビを見ていたのだが、具体的な震度が報道され、 現地の映像が流れるようになると不安になってきた。そして、ついにとどめをさす取材ヘリからの中継映像が流れたのだ。 「青海川駅近くの法面が大きく崩れているのが見えます。線路が土砂に埋まっています」 というレポーターの説明とともに、多量の土砂に埋まった線路の映像がテレビに映されたではないか! バッカヤロォォォ!!!!!!またかよ!!! 泣き崩れる妻。どうにもしてやれない自分。ぶつけようのない怒り。 やめだやめだ! しばらく仕事はテキトーだ! いいことはさっさと消えるくせに、面倒な仕事は残ってやがる。面倒な行事を抱えていて気持ちも すさんでいた。 「地球にやさしく」というが、ばかばかしい。やさしくしてたってこの仕打ちだ。アホらしい。1ヶ月間エコはやめた。リサイクル可能品も容赦なく 捨ててやった。地球に厳しくだ。 でも、せっかく計画した旅行はやめたくない。それを糧に面倒な行事の担当も我慢してきたんだ。 旅行商品のほうは、運休に伴う特例ということで、宿泊と復路の航空はそのままに、往路の自己手配をOKとしてもらえた(差額は返金)。そこで、 急きょ計画を変更し、カシオペアに乗ろうということになった。しかし、カシオペアも人気列車、しかも夏の北海道。みどりの窓口へ行っても 「満席です」ばかり。 こうなりゃ執念 「みどりの窓口詣で」が始まった。朝昼晩、時間を見つけては7月31日のカシオペア号の空席照会に通うのだ。鉄道通勤の妻は通勤の行き帰りに、 車通勤だった小生は職場に近い駅で昼休みや仕事中の外出時に行き、さらに帰りに地元の駅にも寄って、夜のウォーキングでも駅まで。 そんな「みどりの窓口詣で」も5日目になった日の夜。毎日通ったおかげで顔と列車名を覚えられており、会話も 係「あ、カシオペアでしたね?」 小生「は、はい」 なんて具合になってきていた5日目の夜。これまで「満席です」としか言わなかった係員がついに 「今なら1室あいてます」 「す、すぐ押さえてください!」 「カシオペアツインですが、よろしいですか?」 「いいです! すぐ! すぐ押さえて!」 ウィーンとプリンタから音がすると、カシオペアの寝台券が出てきた。 寝台券ゲットォ!!!!!!!!!!!!!!!!!! かくして、カシオペアの乗車が決まった。上野から札幌まで乗車し、道東を巡る旅行となった。 |
|
その4へ続く |