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サルトリイバラ

 ユリ科のつる性落葉半低木で、雌雄異株。山地や丘陵地の原野や林の縁に自生する。茎は節ごとにゆがんで、まばらにとげがある。

 花は淡黄緑色。花被片は6枚で、約4ミリと小さい。 雄花は花被片が斜め上を向き、先が上に反り返り、 6本のおしべがある。雌花は短い3本の花柱がある。

 『古典の植物を探る』(細見末雄)によると、『拾遺和歌集』にある物名歌「さるとりの花」は、 ジャケツイバラを詠んだ、という。そして、サルトリイバラの名は、もともとジャケツイバラを指していた、 とする。現在のサルトリイバラでは、サルが捕らえられることはない、というわけ。

 葉は、ほぼ円形で厚く、光沢がある。カシワの葉と同じように、餅を包むので、葉を知る人は多い。 餅に香りが移る。写真の花は雄花。2003年4月19日に愛知県春日井市の東部丘陵地「築水の森」で写す。 ■果実(2003年5月20日作成)


©2002 Yuusuke Niinomi

■ジャケツイバラ
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