World > Latin America > Caribe > Cuba | ||||||||||||||||
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Artist | ||||||||||||||||
ARSENIO RODRIGUEZ |
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Title | ||||||||||||||||
QUINDEMBO - AFRO MAGIC : LA MAGIA DE ARSENIO RODRIGUEZ |
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Review |
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アルセニオがロックにチャレンジした?異色盤。トランペットに代わってアルトとテナー・サックスがフィーチャーされ、スネア・ドラムやハイハット・シンバルも入っていたりする。こうした編成自体がすでにロックを意識していたんじゃないかと思わせるフシがある。実際、音楽のノリもジャズというよりむしろロックっぽい。'QUINDEMBO HOT'なんか、アルセニオ流ロックンロールといったおもむき。マーク・リボーがアルセニオに捧げたアルバム(ワーナーWPCR19014)のなかでいちばんハマっていた曲が、本盤収録の'LOS TEENAGERS BAILAN CHANGUI'だったのが、そのなによりもの証拠だ。 アルセニオは、いつも以上にリラックスした調子で、自由奔放にトレスを奏でながら、あのダミ声を随所で聞かせる。また、初期の名曲 'BRUCA MANIGUA'もインストゥルメンタルでとりあげている。総じて、ここでのアルセニオは音楽のまとめ役というより、ソロ・プレイヤーとしての性格が色濃い。つまり、本盤はアルセニオのソロ・アルバムなのである。 ところで、60年代のアルセニオの音楽をひもとく上でのキーワードは“キンデンボ”(QUINDEMBO)である。“キンデンボ”とは、コンゴのことばで「融合」の意味だそう。50年代のアフロ・キューバン音楽の主流は、ジャズの要素をとりいれて洗練度を高めたマンボであったが、アルセニオは、そんな流れに抗するかのように、より土くさいアフリカン・ルーツとの“キンデンボ”をこころみた。アルセニオの祖父はコンゴから連れてこられた奴隷だったというから、アフリカはまったくの幻想というより、ある種のリアリティをともなっていたのだと思う。いつになく音が軽く乾いているのも、ある意味アフリカ的といえるのかも? 録音は、通説にしたがって63年としたが、サックスが加わった楽器編成からして案外66年から68年のあいだぐらいかもしれない。 |
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(9.21.01) |
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