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2009年9月2日(水)に開催された「2009年度前期第2回延期分 なごや環境大学愛知県技術士会講座」の報告

 以下の通り、なごや環境大学の愛知県技術士会講座"「楽しく」「わかりやすく」「面白く」地球環境の将来を語り合う夕べ"の第2回目(延期後)が開催されました。

 ・日時 : 2009年9月2日(水) 18:30〜20:00
 ・場所 : なごやボランティア・NPOセンター 12階集会室
 ・講師 : 鈴木千賀 (技術士補(水産部門)、名古屋大学大学院JSPS特別研究員)
 ・題目 : 「名古屋の水環境」

  新型インフルエンザ発生による各種講演会などの延期が相次いだ本年5月でしたが、本講座もこの様な社会情勢を考慮した上で、5月20日実施予定を延期し、9月2日(水)に実施いたしました。通常の実施枠(第3水曜日の18時30分から)と異なり、変則枠での実施でございましたが、振替予定等も含め55月の時点から御気にかけて下さっていた皆様、お忙しい中御参加くださった皆様におかれましては深く感謝を申し上げます。

 閉鎖性海域における生物現象や環境政策を専門とする私にとって、伊勢湾に直結する名古屋の水環境・水循環は非常に興味深い分野のひとつです。水環境・水循環となりますと、技術士の部門でいうならば上下水道、衛生工学部門も絡んでくるものとなりますが、私は水産部門の視点から「生物に優しい水環境・水循環」にこだわりをもっています。講座では「名古屋の水の美味さ」に加えて、「生物に優しい水になりつつある名古屋の水」に着目しましたが、皆様からいただいたアンケートなどでもこういった水質についての関心の高さが見られたことに嬉しさを感じた次第です。

 講座翌日のニュースで、名古屋の河村たかし市長が「日本一おいしい水ナゴヤ」をアピールされておられる一場面を拝見しましたが、これからも名古屋の水環境を皆で守っていく強い気持ちと行動が求められるのではないでしょうか? 水が綺麗になれば水生生物の多様性も健全に機能していくものです。ところで、2008年11月のなごや環境大学・愛知県技術士会講座では、愛知県環境部長の藤井敏夫氏から「生物多様性と市民生活」というテーマでご講演をいただきましたが、2010年に開催を控えたCOP10に向け、私も「海洋生物の側からの生物多様性」に関わっていけたらと考えております。後期の10月21日には「海洋生物の多様性を守るために − 赤潮の話 −」を担当させていただく予定でおりますが、こちらもよろしくお願い申し上げます。




 これからも、毎月第3曜日になごや環境大学愛知県技術士会の講座を続けます。次回(第6回)は2008年9月16日(水)の18時30分からです。技術士(建設部門)の木村正彦氏による講演「レアメタル(稀少金属)の世界−都市鉱山の将来性 〜資源問題を考える〜」です。皆様ぜひご参加いただきますようお願い申し上げます。

   (文責 鈴木千賀)