ピーク抑制のための「LCRノッチフィルター」

20151118〜


はじめに

2B33シングルで気になったUL接続時の高域ピークを潰したい目的ではぢめた、偏った実験。

ついでにお勉強も兼ねてますが、これも偏ったようです。発想の元ネタは、日立のスピーカーに盛り込まれていた「ピーク・コントローラー」です。本HPではその技術的内容に触れておりませんので、HS-400のネットワーク回路を・・・


掴み実験

出力トランスなど、音声回路に用いる電気・磁気応用部品?は・・・構ってはみるもののナゾは多い。その中でも単純な部品の「コイル・インダクタ」では、電源CHとして60/120Hzのリプル抑制の用途か、スピーカーシステムのクロスオーバー・ネットワーク用途の類しか使用経験がございませぬ。

今回は先に述べた理由で、100kHzほどの周波数に凹を作りたいだけなのに、結構面倒臭い(理解が浅い)と実感しました。勉強しますと苦手な数式がズラリ・・・いささか手抜きの自覚はありますが、便利な計算サイトが幾つかございまして、ありがたく使用させてもらいました。

実はその〜・・・勉強する前に無思慮のまま買った、100μH×5個一袋品で強行した実験です。

ピーク抑制実験の “つ・か・み”1

ピーク抑制実験の “つ・か・み”2

残骸1

初段12X7とカソホロ段の間にカマす意図で、こりゃアカンと知った実験その1。

計算サイトを知って探りましたら、こりゃあ相当偏った数値になりそうだと痛感。なお、初段の12AX7パラは、2次歪み打ち消しの為バイアスが深く、片Unitのrp>100kΩかと推定します。47kΩ云々は甘い見立てですが、それドコロぢゃあ無かった。

つ・か・み”3 相当偏った数値を試すべく、手持ちの電源CH、平田電機時代の0.1H1200などを持ち出しました。巻線の静電容量が過大なんでしょうねえ。目的には全く不適合。

47k+47kΩで試した意図が思い出せませぬ。

なんだかエラい勘違いをしてるかもしれません。“つ・か・み”Aのカーブは比較的目的に近いのですが、X7の次に挿入するとアカンか。


本腰実験

・・・の、はずが

残骸2 カソホロ段の後ろならインピーダンスは低かろうと計算しまして、10mH品を探しました。しかし最少10個販売のもので、いささか無駄が多いけど。なお、コンデンサは−200Vdcに耐えなきゃイカンのですが、手持ちのNTKディップマイカで500V定格品(だと思う)です。

ピーク抑制実験の “つ・か・み”4 ピーク抑制実験の “つ・か・み”5 ピーク抑制実験の “つ・か・み”4&5データ Cは計算サイトの数値イメージに近いかもしれない。Dはピーク抑制量のADJを意図した、トリマ抵抗を含めた実験です。

Dでは抑制帯域が広すぎで、20〜30mHの必要性を感じます。

10:1プローブの22pFで、Dでは300kHz以上では下降特性が見えました。アンプに挿入したら副作用が出るかな。

2ピーク抑制実験の “つ・か・み”6 ピーク抑制実験の “つ・か・み”6データ インダクタ追加前に、トリマで減衰量可変の按配を見ました。

@maxの底は‐0.75dbほど、Aでは‐7dbほどでした。BはLCR実験5と同じく‐38db未満です。‐3〜−10dbの範囲でADJの見込みですから、こんなモンで可。

ピーク抑制実験の “つ・か・み”7 ピーク抑制実験の “つ・か・み”7データ R値そのままでQを変えるなら、LC値を変えるしかありません。インダクタの余剰は減るが。

20mH・110pFではQ不足と思われ、3個使用も試しました。4個だと55pF、5個は44pF・・・これらは見てません。

ピーク抑制実験8 ピーク抑制実験8データ 3個使用のトリマポジション違い。

初期目標fc≒107kHzに近似するLC値選択で進めましたが、応用対象の凸に合わせて微調整は必要と思います。110kHz辺りかと思うが、ディップマイカは470やら5R1、2R2品もあるので (何をやりたくて買ったのか、思い出せン) ちまちまと楽しめます。

お恥ずかしい話ですが、本件は実施・応用に到らず没。経緯はコチラをご参照下さいませ。なお、実験ネタにも含めず、ひっそりと埋もれさせまする。


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