オニオンナイトの気分は沈んでいた。


(オニオンナイト「なぜティナにまとわりつく!」 )
(ケフカ「はぁ?正義の味方のつもりですか〜?紛い物がつまらん正義感ふりかざしやがって!」)


ケフカに紛い物呼ばわりされたことが彼の揺るぎなかった意志をぐらつかせたのだ。自分の存在意義は一体何なのか?自分は唯コスモスの駒に過ぎないのだろうか?今までやってきたことが急に空虚に感じられる。



ゴルベーザ「…悩んでいるようだな」
オニオンナイト「ゴルベーザ…!」
ゴルベーザ「そなたの知ったことは真実かもしれぬ。しかし…そなたは少女を守ると誓ったではないか。決意の上手にしたクリスタルの輝き…それすらも紛い物なのか、少年よ?」
オニオンナイト「僕は…」

オニオンナイト「…ゴルベーザ、なぜ僕の前に現れる?おまえはカオスの手先だろう」
ゴルベーザ「私を疑っているのか。無理も無い」
オニオンナイト「おまえにもケフカや暗闇の雲のように何か企みがあるんじゃないのか?」
ゴルベーザ「…一度、私と剣を交えてみるか、少年よ?戦士は戦ってこそ相手を真に見極めることができるものだ」

オニオンナイトは剣を構えた。
ゴルベーザ「来い!勇敢なる戦士よ!」
バトル:オニオンナイト vs ゴルベーザ →オニオンナイトの勝利


ゴルベーザ「見事だ。その強さ、称賛に価する」
オニオンナイト「……………」
ゴルベーザ「どうした?」
オニオンナイト「僕、今まで子供だからって相手に侮られることが多かったんだ。子ども扱いしないで、純粋に戦士としての強さを褒められたのは初めてだよ」
ゴルベーザ「何度でも言おう。おまえは強い。コスモス陣営の中でも最も勇敢で決断力に富む戦士だ」
オニオンナイト「ありがとう。…あんた、本当は悪い人じゃないだろう?戦ってわかったよ。あんたはなぜカオス側についてるんだ?それでいてどうしていつも僕に助言めいたことを言ってくれるんだ?」
ゴルベーザ「……………」
オニオンナイト「教えてくれないの?秘密なんだね」

オニオンナイト「あ、あのさ、あんたもいろいろと悩みを抱えてる感じがするんだけど。あんたはいつも僕を導いて励ましてくれた。そのお返しに僕も、あんたの為に何かしてやりたいんだ。僕でよければ、悩み事なら相談乗るよ」
ゴルベーザは破顔一笑し、その場を立ち去ろうとする。

オニオンナイト「あっ、待ってよ」
ゴルベーザ「私はカオスの召喚を受けた身。それは心に未だ弱さがあるということ」
オニオンナイト「ゴルベーザ!!」
ゴルベーザ「私にはなすべきことがある。少年よ、おまえの強さ、しかと見届けたぞ。おまえならどんな絶望をも乗り越えられる。信じているぞ、その時が来るのを」

ゴルベーザは去っていった。



オニオンナイト「ゴルベーザ…ありがとう。…行こう!ティナのところへ!!」


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