オニオンナイト「次はティナの番だね」
ティナ「私…仲間とは戦えないわ」
バッツ「何言ってるんだ。これはみんなでレベルアップを図る為の模擬試合だから、遠慮なく戦えばいいんだよ」
ティナ「でも…」
フリオニール「あ…俺は、遠慮しておく」
ジタン「俺もパス。レディと戦うのは気が引けてね」



仲間達からアドバイスを受けながら模擬試合をこなしていくティナ。


セシル「戦いを、恐れるな」ティナ(戦う為にも、進まなきゃ)
ティナ「本気にならないでね」バッツ「踏み出す勇気、これ大事な」
スコール「一歩でもいい、踏み出して来い」ティナ「戦うことで、答えが見つかるなら」
ティーダ「本気出せ、これ勝負の鉄則!」ティナ(勝つことで、何かがわかるなら)



オニオンナイト「次は僕の番だね」
ティナ「えっ!?あなたと?……戦わなきゃ、ダメかな?」
オニオンナイト「何言ってるんだ、負けないからね!」


ティナは明らかに剣先が鈍っていた。そんな彼女に対し、オニオンナイトは躊躇なしに攻撃を続ける。気圧されたティナはとうとう剣を取り落とした。

オニオンナイト「ティナ!ちゃんと戦わなきゃダメじゃないか」
ティナ「ごめんなさい……少しだけ、休ませて」

ティナは走り去った。

オニオンナイト「ティナ?」
ジタン「おまえも馬鹿だなあ。なんで彼女と戦ったりしたんだよ」
オニオンナイト「えっ?だって――」
ジタン「女心ってやつをもうちょっと勉強した方がいいぞ」
オニオンナイト「ティナ――」
少年はティナを追いかけた。





ティナの心は乱れていた。

(守るから。ティナのことは僕が守るから)

少年の言葉が頭の中で響く。自分を守ると言ってくれた少年、弱い自分の心を支えてくれた彼。仲間の中でもひときわ特別な存在となっている彼――。
ティナは宝石を取り出した。『天上の宝玉』。デュエルコロシアムでオニオンナイトが手に入れ、ティナにプレゼントしてくれた宝石である。これをティナは大切に持っていた。この世界を救い、元の世界に帰った後も、ずっと大切にしようと心に決めていた。

ティナ「オニオンナイト――」




オニオンナイト「ティナ!」

少年は少女に駆け寄った。ティナは宝石を握り締めたまま振り向く。

オニオンナイト「その……さっきはごめん」
ティナ「オニオンナイト…私、あなたとは戦えないわ」
オニオンナイト「うん……そっか……」
ティナ「あなたは私にとって特別な人なの」
オニオンナイト「えっ?」

少年は思わず赤面する。

ティナ「ずっと私のこと、守ってくれたでしょ?ずっと守ってもらっていたから…だから…うまく言えないけど…あなたは私にとってとても大切な人。そんなあなたとは、戦えない…」
オニオンナイト「ティ、ティナ…!」
ティナ「ごめんなさい。私、戦士としてはまるっきりダメね。戦士には、時には仲間と戦わなければならない局面もあるのに。あなたみたいに、私も進みたい」
オニオンナイト「いいんだよ、ティナ。これからは絶対君と戦ったりしない!僕も自分でしっかりして、ティナと戦わなければならないような状況はつくらないから!」


ティナ「これ…デュエルコロシアムであなたがくれた宝石。すごく綺麗だわ」
オニオンナイト「ティナにとっても似合うよ」
ティナ「ありがとう。あなたがくれたものだもの、大切にするわ」
オニオンナイト「ティナ――」
ティナ「オニオンナイト、私、あなたのこと――」

「ティーダ・シュート!!」

突然、ティーダが二人の間に突っ込んできた。

オニオンナイト「わあっ!ティーダ、危ないじゃないか!また新しい必殺技の練習?」
ティーダ「おーとっと、悪いな。なかなかうまく成功しないんだ」
ティナ「あの…」
ティーダ「ん?あれっ?俺、邪魔者ッスか?」
ティナ「いえ…なんでもないの。オニオンナイト、もう戻りましょう。みんなが心配しているわ」
オニオンナイト「そ、そうだね」

ティナの言葉の続きが気になるオニオンナイトであった。







ティーダ「うだうだしないでバグッといくぞ!」

そう言ってティーダはクラウドに勝負を挑んだ。ようやく新必殺技のティーダ・シュートを完成させ、改めて戦いで使ってみようというのである。クラウドは例の釘バット装備のまま勝負に応えた。

→ティーダの勝利 ティーダ「決まった!」

ティーダは戦いに勝利し、上機嫌だった。そんな彼を見て、仲間達は呆れたり感心したりした。

オニオンナイト「そんな元気だと疲れるでしょ」
ティナ「いつも明るくて羨ましいな」
クラウド「何故楽しそうなんだ」




ジタン「よーしクラウド、今度は俺と勝負しようぜ!」
クラウド「……………」
ジタン「なんだよ、辛気臭いやつだな〜もうちょい明るい方がモテるぜ」
クラウド「…軽口を叩くなら今の内だ」
→接戦になった挙句ジタンの勝利


バッツ「惜しかったなあ、クラウド」
クラウド「……………」
ティーダ「クラウド、なんだか不調だな。あんま気にすんなよ」
クラウド「……ああ……」
スコール「失うのが怖いか?」
クラウド「何?」
スコール「自分自身を見失うこと、己の中の誇り、仲間達の信頼を失うことを恐れているんだろう。フッ、おまえのようなやつにはカオスは倒せんな」
クラウド「何だと!」
スコール「おまえはイミテーションでも相手にして、壁とでも話しているんだな」
クラウド「スコール……俺を本気にさせたな……誇りをかけて勝負しろ!」


クラウド、アナザーフォームにコスチュームチェンジ !


オニオンナイト「クラウド、カッコい〜」
バッツ「どう考えても釘バット装備よりあっちの方がいいよな」



クラウドvsスコール

二人のかけ声と共に剣戟の音が繰り返される。

クラウド「吹き飛べ!」(破晄撃)
スコール「受けてみろ」(フェイティッドサークル)
クラウド「星よ、降り注げ」(メテオレイン)
スコール「弾けろ」(エアリアルサークル)
クラウド「これで、決める!」(画竜点睛)


スコール「くっ……なかなかやるな」
クラウド「おまえになど負けはしない!」
クラウド「力を借りるぞ」(クラウド、EXモード突入)
スコール「これでどうだ!」(ブラスティングゾーン)
クラウド「全てを断ち切る」(超究武神覇斬ver.5)
クラウド「限界を超える!(EXバースト発動)これが全てだ」
→クラウドの勝利!


オニオンナイト「やったじゃないか!クラウド!」
WOL「どうやら迷いが消えたようだな」
クラウド「ああ。俺は、俺の現実を生きる」




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