しばらく後、ティーダが合流してきた。

ティーダ「おーい!セシルーー!!」
セシル「あれは…ティーダ!!あの顔は彼もクリスタルを手に入れられたのかな?」
ティーダ「追いついた!みんな元気そうッスね!心配してたんだ」
セシル「ここにいるメンバーは全員クリスタルを手に入れたよ。ティーダ、君はどうだったんだい?」
ティーダ「いろいろあったけどさ…見つけられたよ。で、セシルも無事戻って来たんだな!オレとの約束しっかり守ったってことッスね!」
セシル「ああ、あの時はありがとう。君に背中を押してもらったおかげで僕もクリスタルを得られたよ」

ティーダ「やっぱりセシルも兄貴のゴルベーザと決着つけてきたのか?」
セシル「ああ、そうだよ。君は?ジェクト、だったよね?お父さんと戦ってきたのかい?」
ティーダ「ああ、余裕ッス。クリスタルも手に入れて、あのオヤジも……ちゃんとぶっ倒してきたからな……オレさ、もしかしたらオレだけクリスタルが手に入らないんじゃないかって思ってたんだ」
セシル「ここにいるみんなと話したけど、みんなクリスタルが現れるまでは不安だったんだよ。だけどこうしてちゃんと手に入れてきている。僕達は同じ夢や希望を持つ仲間だよ」
ティーダ「セシル、ありがとう」



ティーダ「んで?あとクリスタルを手に入れてないのはWOLとフリオニールだけッスか?」
セシル「そうだよ。で、待ってる間、みんなで練習試合したり休んだりしてるんだ」
ティーダ「練習試合!歓迎ッスよ〜誰でもかかってきなさい!」
セシル「それは望むところだけど、ちょっとした問題が起きてしまってね」
ティーダ「何ッスか?」
セシル「あれを見てご覧」

見ると、ジタンとオニオンナイトが何やら言い争っている。

ジタン「何だよ!俺がティナに手を出すのがそんなに気に食わないのかよ!」
オニオンナイト「当たり前でしょ!ジタン!ティナは何と言おうと渡さないから!」
ジタン「へ〜え、いつティナがおまえのものになったんだよ!このガキ!」
オニオンナイト「自分だって子供の癖に!」
ジタン「何だよ、やるのか!」
オニオンナイト「ティナは何があろうと絶対に僕が守る!」
ジタン「お子様にナイト気どりはちょいと早いんじゃねえのか?」
オニオンナイト「何だと、このっ!」

ティーダ「2人共、な〜にしてるッスか〜?」

オニオンナイト「・・・・・・・・・・」
ジタン「………ティーダ、おまえ、空気の読めないヤツだなあ。見りゃわかるだろ?喧嘩してるんだよ」
セシル「2人共、落ち着いて。仲間同士で争うのは良くないよ」
オニオンナイト「だってセシル!ジタンったらティナに何かとちょっかい出すんだよ!」
ジタン「レディを口説いて何が悪いんだよ!」
オニオンナイト「この間バッツに言ってた『抜け駆けは許さない』って、アレはどうしたのさ!」
ジタン「だからティナに手を出すのは公平な条件の元でってことさ」
オニオンナイト「都合のいいこと言って!」
クラウド「さっきから何を騒いでいる?」

少し離れたところで剣の稽古をしていたクラウドもやってきた。

セシル「ジタンとオニオンナイトがティナを巡って喧嘩してるんだよ」
クラウド「…なるほど」
オニオンナイト「こうなったら決闘だ!ジタン!僕が勝ったらティナに手出しするのは金輪際やめてもらうからね!」
ジタン「いい度胸じゃねえか。泣いても知らないからな!」





スコール「何だ?何が始まるんだ?」
クラウド「ジタンとオニオンナイトがティナを巡って決闘するらしい。オニオンナイトのヤツ、ジタンがティナに手出しするのが許せないらしいんだ」
スコール「ほう、なるほどな。それは面白い。どっちが勝つか賭けをしないか?」
クラウド「よし、俺はオニオンナイトだに賭ける」
スコール「それなら俺はジタンだ」
クラウド「10000ギル出せ。賭けに勝った方がもう10000ギルもらう、それでいいな?」
スコール「望むところだ」
ティーダ「2人共、な〜にリアルなことやってるッスか?女の子を巡った男同士の決闘、ここは黙って戦いを見守るッス!」
クラウド「そういうおまえは手に何を持っている?」
ティーダ「あ、そうだった。お〜い、セシル〜!ポップコーン買ってきたぜ〜!」
スコール「ティーダ…そんなものどこから…」
ティーダ「ちょうどすぐそこのモーグリショップで買ったッス!」
クラウド「よし、俺はチョコバナナを買う」
スコール「俺はたこ焼きだ」
セシル「………ティーダもクラウドもスコールも、もっと真面目に戦いの成り行きを見守ろうよ」



ジタン「いいか?俺が勝ったらティナは俺のもの!おまえは大人しくナイトごっこやってな!」
オニオンナイト「言ったな!ティナはジタンなんかに渡さないぞ!」

ジタンとオニオンナイトは武器を取り、構えた。そして決闘が始まった。

バトル:オニオンナイト vs ジタン

オニオンナイト「それーっ!降り注げ!避けられる?」(煌めきの剣雨)
ジタン「やったな!はあっ!おりゃ!はあっ!いただき!」(ランブルラッシュ→ミールツイスター)
オニオンナイト「負けるもんか!集え星達!」(プチメテオ)
ジタン「よけてみな!どうだっ!」(シフトブレイク)


クラウド「接戦だな」
スコール「ジタンはそう簡単にはやられない。賭けは俺の勝ちだな」
クラウド「いや、オニオンナイトもあれでなかなかやるぞ」

オニオンナイト「せえの!ここだっ!それっ!(流剣の舞)
ジタン「たあっ!はあっ!一丁あがり!」
オニオンナイト「燃えちゃえ!」(ファイガ)
ジタン「こっちも炎で反撃してやる!燃え上がれっ!」(タイダルフレイム)


ジタン「おまえ、なかなかやるじゃねえか」
オニオンナイト「僕だってコスモスの戦士なんだから当然だよ」
ジタン「よーし!本気出しちゃうぜ?」(EXモード突入)
オニオンナイト「こっちだって!これに決めた!」(EXモード突入)
ジタン「キツイだろ!たあっ!はあっ!やあっ!」(フリーエナジー)
オニオンナイト「どうだーっ!逃げられないよ!これで終わりっ!これからが本番!」(導きの剣閃→EXバースト発動)
ジタン「こっちだって!逃がすかー!まだ終わりじゃない!」(グランドリーサル→EXバースト発動)
オニオンナイト「喰らえ!手裏剣乱れ打ち!」
ジタン「はっやっほっ!はあっやっほっ!」
オニオンナイト「驚くのはまだだよ!」
ジタン「これで最後っ!」
オニオンナイト「てえーい!」
ジタン「飛んでけー!」

セシル「こ、これは!?」
ティーダ「相討ち!?」

同時にEXバーストを発動したジタンとオニオンナイトの勝負は見事に相討ちとなった。





ジタン「あーあ、なんてこった」
オニオンナイト「勝てると思ったのに…」
セシル「2人共がんばったんだからいいじゃないか」
ティーダ「そうッスね!見てて俺まで熱くなっちまったぜ〜いい戦いだった!」
オニオンナイト「それでも相討ちじゃあ意味がないじゃないか!」
クラウド「そうだな。せっかくの賭けが…」
スコール「残念だが俺達の勝負もお預けか」
ティーダ「ところで肝心のティナがいないけど、良かったんスか?」
オニオンナイト「ティナは何も気づいてないから、いないうちに決着つけたかったんだよ!それなのに…」
セシル「そう言えばバッツもいないけど…」
ジタン「…ハッ!まさか…!!」
バッツ「おーーい、みんなー。悪い、待たせたな」
オニオンナイト&ジタン「ああっ!?

見ると、ティナはバッツと腕を組んで歩いていた。

ジタン「バッツ!抜け駆けは許さないって言っただろ!」
バッツ「何のことだ?ちょっとクリスタルタワーの外でティナと話し込んじまってな、つい遅くなった」
オニオンナイト「ティナ!バッツとは…その…何かされたりしてない?」
ティナ「??いろいろ話をしてたの。バッツのこと、知りたくて…」

そう言うとティナはバッツを見上げた。その瞳に映る眼差しを見て、ジタンとオニオンナイトはショックを受けた。

ジタン「ティナ…?もしかしてバッツのことが…?」
オニオンナイト「そ、そんなことあるもんか!」
ティーダ「どんまい、どんまい!まあ、そういう時もあるさ!気にするなって!」
オニオンナイト&ジタン「気にする!!

かくしてジタンとオニオンナイトの決闘は無に帰してしまったのであった。

コスモスの紅一点であるティナを巡って男達は争う。





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