リディアとクオレがエブラーナに遊びに行った、その後、エブラーナでは――
てえへんだーーーーー!!!!!
この間、王様と一緒にいた女の子、王様の隠し子だってよーーーーー!!!!!
「なんだってえーーーーー!!!!!」
「王様に隠し子が!?」
エブラーナの夏祭りをエッジが案内した。エッジとリディアとクオレを見た民衆はクオレをエッジの隠し子だと思った。
そして噂はあっという間に国中に広まった。
エッジは当然、慌てる。
エッジ「ちょっと待て!誤解だあああーーーー!!!!!」
家来達からもあれこれ聞かれる。
家来「だって、あんなに若様に懐いていたじゃないですか!」
エッジ「それはいつも遊んでやってるからで」
家来「やっぱり隠し子じゃないですか!」
エッジ「違うっつーに!」
家来「母親は誰なんです?」
エッジ「クオレの母親?えーと、リディアってことになるな――あ、ちょっと待て、おまえら、誤解するな――」
家来「な、なんと!あのリディア嬢と!いつの間に子供までつくって!」
エッジ「だから誤解だって言ってるだろおーーーーー!!!!!」
エッジは慌ててリディアとは関係は持っていないこと、クオレはリディアが引き取って育てている子供で血のつながりはないのだと説明した。
家来「なるほど……それではリディア嬢とは何の関係もないと仰るのですな?」
エッジ「ああ。俺とリディアはプラトニックな関係なんだよ。そう!清らかな関係なんだぜ!」
家来「それならそれで早くお妃になってもらって下さいませ」
エッジ「へ?」
家来「若様!いつまで独り身でいらっしゃるおつもりですか!心に決めた女性がいるのならお妃にお迎えして、我々エブラーナの民を安心させて下さいませ!」
その後、エッジは家来達からリディアとの関係をはっきりさせるように、この機会に妃を娶るように長々と説教されたのだった。
以前の幻獣王夫妻の件もある。リディアとのことはいい加減はっきりさせなければならない。民衆にクオレが隠し子だと誤解されたのは予想外だったが…
エブラーナに遊びに来ると言ったリディアとクオレを快く迎え、案内したのがこんなことになるとは思いもよらなかった。
エッジが城下町に出ると、民衆がわっと集まってきた。
「王様!いつまで経っても結婚なさらないと思ったら、他の国に愛人がいたんですね!」
エッジ「いや、ちょっと待て!愛人って…」
リディアと愛人関係にあると思われるのは、なんだか嬉しい。エッジは思わず顔がニヤけてしまった。
エッジ「リディアと愛人かあ…へへへ…」
「やっぱり愛人なんだ」
エッジ「ち、違う!それはおまえらの誤解だって!」
「緑の髪の、綺麗な人だったよなあ~」
エッジ「そうだろう、そうだろう?あんないい女は他にいないぜ」
「やっぱり愛人なんだ」
エッジ「違うっつーに!」
「でも!王様にとって心に決めた女性なんですよね?」
エッジ「え?あ、いや、だから、その…」
「どうしてお妃様に迎えないんですか!本命なんでしょ!」
「子供までつくったんだから責任取って!」
エッジ「いや、だからそれは誤解で…」
「王様!そういうことはちゃんとしなきゃダメですよ!」
「だいたい王様、いつまで独身でいるつもりなんですか!好きな女の人がいるなら早く結婚して私達民衆を安心させて下さい!」
何やら家来達にも民衆にも同じようなことを言われてしまった。いくらリディアとは何でも無いんだと言っても、クオレは血がつながってないことを言っても無駄である。それならそれでいつまで独身でいるつもりだと問い詰められてしまう。
エッジ「参ったなあ……」
大臣「若様、幸い若様とリディア嬢との結婚に反対する者は一人もおりませんよ。民衆も先日の夏祭りでリディア嬢を見ております。あのように美しい女性ならエブラーナ王妃になって欲しいとのことです」
エッジ「まさかこういうことになるとは思わなかったぜ」
今まで曖昧だったリディアとの関係をはっきりさせる時が来た。さて、どうしようか。ふられてしまった場合、自分はどうすればよいのか。
頭を悩ませながらエッジはミストの村へ向かうのだった。
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