クラウドとユフィは正式につきあうことになった。コスタ・デル・ソルの別荘に滞在しながら海で遊んだり、アイシクルロッジへ行ってスノーボードで遊んだり、ゴールドソーサーでデートを楽しんだり。スノーボードでも、ゴールドソーサーのゲームセンターでも、どちらがうまくできるか競争したりして楽しい一時を過ごした。クラウドはユフィの明るく活発な性格に癒されていた。ユフィはいつもクラウドの暗い心に明るい光を差し込んでくれる。さっぱりした性格なので、いつまでも過去の出来事を引き摺りやすいクラウドにとっては救われた気分になるのである。ユフィと一緒にいると、過去は過去として割り切り、未来へ向かって進むことができる。いつまでも過去にとらわれて前に進めなかったクラウドにとってユフィはかけがえのない存在である。



クラウドとユフィが正式につきあい始めてからしばらくして、ティファがクラウド別荘に訪ねてきた。

クラウド「あ…ティファ…」
ティファ「クラウド…みんなから話は聞いてるわ。ユフィとつきあってるそうね」
クラウド「ああ…」
ティファ「クラウド、話があるわ」
クラウド「ああ…」

クラウドとティファは別荘のテラスへ行った。



ティファ「クラウド、私と別れたのはユフィのことが好きだから?」
クラウド「…ああ…」
ティファ「…ふーん、そうなんだ…はっきり言ってくれればよかったのに」
クラウド「…すまない…」
ティファ「ユフィのこと、いつから好きになったの?」
クラウド「…俺は…ずっと前からユフィが好きだった。だけど…ティファの気持ちにも気づいていたし…それでずっと悩んでいた…」
ティファ「クラウドって煮え切らない性格ね。誰が好きなのかもっと早くはっきりしてくれればよかったのに」
クラウド「…すまない…」

ティファ「も〜う!じゃあ私じゃなくてユフィを選んだ理由を教えてくれる?私には何が足りなかったの?ユフィのどういうところが好きなの?」
クラウド「…明るく元気なところ…だと思う。ユフィには、俺が悩んだりしてふさぎ込んでいてもそれを吹き飛ばしてくれるようなパワーがある。それに、さっぱりして前向きな性格だ。いつまでも悩みがちな俺にはユフィみたいな性格の女が合っているんだと思う」
ティファ「そう。つまり私みたいなうじうじした性格の女よりユフィの方がいいってわけね」
クラウド「いや、そんなつもりじゃ…」
ティファ「いいわ!もうわかったわ!私はクラウドにふさわしい女じゃなかったってこと、よくわかったから」



その時、ユフィが帰ってきた。

ユフィ「クラウドただいま〜これからご飯作ったげるから待っててね〜」
ティファ「ユフィ…」
ユフィ「あ゛、ティファ、いたの?」
ティファ「すいませんねえ」

ユフィは急に気まずそうにする。

ティファ「ユフィ、ちょっといいかしら?」



ユフィとティファはコスタ・デル・ソルの浜辺へ行った。

ティファ「ふーん…つまりクラウドは最初からユフィが好きだったのね」
ユフィ「うん、びっくりしたけど、そうみたいだ」
ティファ「私、ユフィに負けちゃったのね」
ユフィ「ティファ…」
ティファ「ユフィはいつからクラウドのこと好きだったの?私、全然気づかなかったわ」
ユフィ「初めて会った時からだよ。ちぇっ、ティファってば、エアリスのことばっかりライバル意識して、アタシのことなんて全然気にしてなかったんだ」
ティファ「ごめんなさい。ユフィだって女の子だものね。年頃になれば好きな男の人くらいできるわよね。でも、全然そんな風に見えなかったから」
ユフィ「そういうエアリスやティファはすっごくわかりやすかったよね。アタシは見てて呆れるくらいだったよ」

ティファ「…ねえ、ユフィ。私、あなた達の仲を祝福してあげることはできそうにないの。ごめんなさい」
ユフィ「別にいいよ。アタシだって逆の立場だったらそうだし」
ティファ「いつかは…結婚…するの?」
ユフィ「近いうちにね。アタシはもっとのんびりしててもいいと思ってるんだけど、オヤジがうるさくてさ」
ティファ「…そう…」
ユフィ「ティファ…」
ティファ「あ、あら!私のことなんか気にすることないわよ。告白してくれた人とかいたりしたんだ…から…」

ティファは急に空元気を出して話し出したが、すぐに声がか細く消えた。

ティファ「でも…私…やっぱりクラウドのこと………ごめんなさい!何でもないの!」

ティファは走り去った。わずかに涙の粒が見えた。

ユフィ「ティファ…」



クラウド「ティファは帰ったのか?」
ユフィ「ああ…」
クラウド「……………」
ユフィ「そんな顔するなよ。ティファだってそのうちいい人見つけるさ」
クラウド「そうだな…」
ユフィ「それよりさあ、ウチのオヤジがさっさと結婚しろってうるさいけど、クラウドの気持ちの整理がつかないなら、焦らなくてもいいんだよ」
クラウド「いや、親父さんにはもう話をしてあるからな」
ユフィ「でもアタシまだ16だけど」
クラウド「ウータイでは16歳から結婚できるんだろう?それで親父さんも早く事を進めたがってるんだ」
ユフィ「全く、オヤジにも困ったもんだね。ま、アタシはいつでもいいけどサ





その後――

ゴドー「それで、ワシの娘と結婚する覚悟は決まったのだな?」
クラウド「はい。もう他の女性達ははっきりと断りましたし、気持ちの整理もつけました」
ゴドー「たくさんの女共に想いを寄せられるなど、羨ましい限りじゃのう。その中からユフィを選んでくれて嬉しく思っておるぞ」
クラウド「は、はい」
ゴドー「ユフィは見ての通りのじゃじゃ馬だが、これからもよろしく頼むぞ」
クラウド「ええ、喜んで」

クラウドにとって決断を迫られたきっかけはゴドーだった。夏祭りの1件でユフィと交際していると思われ、縁談をもちかけられのだた。秘かに想いを寄せる相手の父親から縁談をもちかけられ、とうとうクラウドも決行に出たのである。
1度話が決まれば事が進むのは早い。クラウドとユフィの結婚の準備が進められた。





次へ
前へ

二次創作TOPへ戻る