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新感覚の書Ⅱ~蝋墨技法~

個  展

筆文字の魅力を生かした新感覚の書を創造したい・・初個展~第5回個展
1st exhibition テーマ「表現の工夫」

イメージ多彩 自由奔放な書 芭蕉、宮澤賢治、スピッツ「チェリー」まで題材に   1997/06/03
朝日新聞抜粋

小学1年から書道を習い、以後計4人の書家に指導を受けてきた早川鐵牛(てつぎゅう)(本名明秀)さんが、初の個展を開く。テーマは「破」。
 
 はやりの歌の歌詞なども題材に、デザインや背景、文字のバランスを工夫した絵画のようなユニークな「書」を披露する。
 早川さんは幼いころから字に興味を示し、新聞の活字を形よくまねて書くのを見た両親が、書道教室へ通わせたという。・・・中略・・
 個性的な表現をめざし、デザインを取り込み、背景を描いたり、文字以外の点や線を加えたりする。現在の書道界にはない作風だが「自由奔放な書き方をしたい。新しい書の作風として見てもらえれば」という。・・・・
 「流」や「破」の文字がもつイメージを視覚的に表現した作品は、影を描いたり墨をと墓地らせたりしている。

「流」水墨画技法を取り入れて制作    「感」膠とパステルを使って 「奥の細道」障子と円窓を背景に序文を創作          

春と修羅 宮澤賢治詩

ああ輝きの四月の底をはぎしり燃えてゆききする おれはひとりの修羅なのだ 光と影を背景に詩情を表現

チェリー スピッツ歌
ミューズコットン紙にポスターカラーを使用

   「破」気迫を込めて揮毫

      1997/06 ギャラリー・ルレーブで開催
2nd exhibition テーマ 「破」1999/03 ギャラリー・ルレーブ
  A 蝋との融合

  「雪月花」         「炎舞」       「不動心」


 

「夢」

 言葉のもつイメージにあった背景を工夫。


  B 絵画との融合


更科源蔵詩「摩周湖」抄
ケントマスク液・青墨使用




心平詩 不尽 
淡墨で富士を描いて詩情を表現

奥の細道 六曲屏風 背景は雄大な自然

                



夢みたものはひとつの愛・・
宇治平等院鳳凰堂を背景に

















第2回個展 1999/03 中日新聞掲載


(抜粋) どの作品にも伝統の書のイメージを打ち破る独特の世界が広がっている。
 早川さんは「書道界からみれば、邪道かもしれないが、今後も自分の世界を作っていきたいと話している。

*在職中 北区民が地域おこしで取り組んでいる「黒川再生」「ほくほくいも」「伝統工芸」の3本柱。区役所職員として事業の手助けしようとギャラリー・ルレーブで夢ーKITAをテーマに個展を開催。A Bの画像はその後期展「破」をテーマにしたものです。

◆3rd exhibition 書と名古屋型友禅 
    2002/02 ギャラリー・ルレーブ
 花鳥風月を取り入れた優雅な模様と色彩を放つ名古屋友禅は、墨一色の書とは別世界のものだが、共に日本の伝統文化が息づいている。
 絹と紙、刷毛と筆、染料と墨。使用する素材は異なっても手仕事に変わりはない。
友禅と書の新しい作品制作は、創造する楽しみと同時に不安もあった(協力 伝統工芸士 渡辺芳治氏)

悲しみにさようなら
安全地帯歌

その胸にときめく愛を叶えられたら・・・
名古屋市北文化小劇場に寄贈
孔雀は名古屋型友禅柄




TUNAMI サザン歌
身も心も愛しい女性しか見えない張り裂けそうな胸の奥で
悲しみに耐えるのは何故

背景は名古屋型友禅柄



童謡唱歌 うさぎ追いしかの山小鮒釣りしかの川・・・

背景は名古屋型友禅柄










宮沢賢治詩 雨ニモマケズ

     

「凛」        「愛の鐘」    「舞」

いずれも大字は蝋で揮毫したもの

2002/2/27朝日新聞名古屋友禅と書融合

ー画仙紙に染の手法 苦心重ねて24作品ー
(抜粋)色鮮やかな名古屋友禅と仮名交じりの親しみやすい書。双方の技術を融合させた新しい作品づくりに早川鐵牛さんが挑戦した。・・・・中略 半年前北区の型友禅工場の3代目で伝統工芸士の渡辺芳治さんと作品づくりに取りかかった。
 通常は絹にする友禅染を書画用の画仙紙に刷ると紙が破れたり,染み込みすぎたりした。中には100枚近く書き直しをした作品もあったという。・・柔らかさと激しさを持つ書と独特の模様を表す名古屋友禅は見事なコントラストを見せている。

◆4th exhibition 自然の叡智  2004/03/2 名古屋市民ギャラリー矢田  中日新聞掲載 北区役所の早川さん3D書
 雨に濡れた樹木、雲海に浮かぶ山並み、澄み切った青空。自然は表情豊かに人を包み感動を与えてくれる。
愛地球博「自然の叡智」は、命を尊重する日本人の美意識が根底にあり、禅のこころがそこにあると思う。
 個展では地球賛歌の詩や禅の言葉などを題材に創作した

高橋順子詩
木の葉はたくさんの手のひらになって地球をかばってください

雨あがり地球は顔をあらったばかり 私は心をあらったばかり 南海子詩

  「道元禅師の言葉」      「良寛さんの言葉」

5th exhibition 新感覚の書 2013/3  中日画廊

独自の蝋墨書展示 2013/3/16中日新聞掲載

 早川さんは、墨と溶かした蝋を組み合わせた「蝋墨(ろうぼく)書」と呼ぶ独自技法で創作する。これまでにモナコやカナダモントリオールで開かれた国際公募展で入選するなど国内外で高い評価を得ている。
 展示しているのは蝋墨書など全31点。モナコ芸術祭で上位10作品の1つに贈られるフランシス・プーランク賞を受けた作品「幽玄」は、「舞」の文字が描かれている。まず溶かした・・・中略・・
個展では伝統工芸の名古屋友禅の渡辺さんらまちづくりを通じて知り合った北区の職人とのコラボ作品も展示。
併設展の思い出の筆文字写真展では、北署の表札や辻小学校の校訓など・・・。
 早川さんは自作に囲まれながら「これまで支えてくださった北区の皆さんに感謝したい」と感無量の表情を見せつつ今後の創作活動に意欲をにじませた。

 A 国際公募展入賞・入選作品を展示(作品画像←クリック)
 B 主な作品 

 

「道」 蝋墨書  個人蔵
「吾唯足知」

「凛」 布 蝋墨書








             「花」泣きなさい笑いなさい・・ 蝋書


第4回個展コラボ作品  九代玉屋庄兵衛氏 韓笑梅氏
    
からくり人形師 九代玉屋庄兵衛氏        
 玉屋は江戸時代から続く唯一のからくり人形づくりの名家。平成7年に九代目を襲名。愛地球博では、踊る指南鉄塔監修 
唐子指南車制作。国立科学博物館へ茶運び人形を寄贈。  名古屋市芸術賞・犬山市文化功労賞、伝統文化ポーラ賞など 
多数受賞。海外ではディズニーワールド日本館でからくり実演を皮切りに大英博物館にて講演 展示実演など国内外で活躍。              

上の画は、いずれも面相筆 超濃墨を使用(玉屋氏)

  

 水墨画家 韓 笑梅氏

松樹千年翠    日日是好日




































いずれも半切の画仙紙を使用
幼いころより画家である父親の影響で絵が好きになり、1981~85年青島工芸美術学校でファッションデザイン専攻、1987~89年山東省芸術学院国画(水墨画)学部で系統的に水墨画を専攻。1985~92年、中国トップレベルといわれる全国美術展、全国青年画家美術展、山東省芸術展において入選・入賞。名古屋市生涯センター・中日文化センターなどで講座開設。個展も開催


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