2〜3 日目
 宿  ⇒(送迎バス)⇒ 小樽築港 ⇒(快速)⇒ 札幌 ⇒(地下鉄)⇒ 宮の沢 → 白い恋人パーク → 宮の沢 ⇒(地下鉄)⇒ 大通 → まつじん 札 幌南一条店 → 札幌 ⇒(寝台特急トワイライトエクスプレス)⇒ 大阪 ⇒(普通)⇒ 天王寺 → あべのハルカス → 天王寺 ⇒(地下鉄)⇒ 難波  ⇒(近鉄特急)⇒ 名古屋 ⇒ 最寄駅
 

 2日目は曇りで始まった。朝食を済ませるとチェックアウトし、送迎バスで小樽築港駅へ。
 

ラッセル車が停車中だった。

昨日と違ってどんよりした車窓

 札幌駅まで快速列車で行って昨日と同様に荷物をコインロッカーに放り込むと、地下鉄で宮の沢まで移動。白い恋人パークの見学だ。
 

 おしゃれな外観だが、この中に工場がちゃんとある。見学コースは工場内を見て、あとは歴代製品の展示や会社の歴史……と思っていたら、全然違った!
 

ヨーロッパの昔のチョコレート容器や包装紙の展示

チョコレートができるまでの説明

白い恋人の製造ライン。壁や柱の装飾にはびっくり!

昭和のおもちゃや暮らしの展示まである

 な ん で も あ り

 蓄音機や昭和のおもちゃまで展示されてるのにはびっくりでした。中の喫茶で一息ついたら地下鉄駅まで戻り大通へ。 
 
 昼食はジンギスカン。久しぶりに食べたがこれがまたおいしい!
 

 満足満足。札幌駅まで歩いて戻り、土産物の調達!

 なにせ 仕事を3日間なぎ倒している

 職場への土産は必須だろう。少し迷った末に「じゃがポックル」と「雪やこんこ」の2種類を購入。

 よっし、いよいよ トワイライトエクスプレスに乗車だ!
 

カーブの向こうから登場!

ドアが開き、いざ中へ!

 入線してくる列車を撮影するため、ホームの端には20人近くが陣取っていた。なんとかすき間に入って撮影。
 
 撮影後車内へ。自分の寝台に入り荷物を置く。
 

B寝台コンパートは4人分で1区画という昔ながらの構造

上段にはリネン類が2セット

 B寝台コンパートは4人で1区画という昔ながらの構造。個室ではないが、通路との間にガラス戸があり、4人1グループで使う場合は この戸を閉めることで個室化できる。
 今回は2人での利用だし、もう2人分は誰か来るので個室化は無理だ。が、札幌の時点では乗って来なかった。満席であるはずなので途中駅で 乗ってくるのだろう。

 荷物を整理し、撮影をひととおり終えると札幌駅を発車となった。

 「いい日旅立ち」メロディとともに「皆さまの夢を乗せてトワイライトエクスプレス、札幌駅を発車しました」の放送が気分を盛り上げてくれる。 22時間の旅の始まりだ。
 
 発車後すぐ、シャワーカード購入から妻が戻ってきた。シャワーカードはシャワー室でシャワーを浴びるための利用券で、シャワー室の利用は車内での 予約制となっている。以前は乗車と同時に並んで購入なんてことはなかったが、このところはそうもいかなくなっていて、トワイライトエクスプレスの 入線と同時に並んでいたのだ。
 

 3号車食堂車「ダイナープレヤデス」からティータイム営業の案内放送が入った。行こう! 
 車窓を眺めながらのんびりしたひと時。
 

ティータイムのダイナープレヤデス

飲み物と一緒に注文したダークチェリーのクラフティ

 近くの席からこんな会話が聞こえてきた。
 「洞爺で降りるので、グッズ販売が僕の席までまわってこないと思う。ここで注文できないだろうか」
 「そういう方のために、ここで注文を伺って、後日郵送することができます」
 こんな感じだったと思う。グッズ販売とはトワイライトエクスプレスの関連グッズで、車内販売が順々に各車両を回るのだが、自分の寝台のところで しか買えない(販売員のところへみんなで押しかけちゃうと通路が通れないなどの支障が出るためだと思われる)のだ。
 夫婦2人であったが、販売員が自分の寝台のところにまわる前に降りちゃうので、何とかならないかということを尋ねていたのだ。
 
 何より驚いたのは 洞爺で降りる  という言葉。札幌から乗って同じ北海道内で降りちゃうんだよ! 寝台列車なのに! なかなか寝台券が取れないのに! 2時間半で下車だなんて! 
 

車窓の山々。この辺りは雪が少ない。

左手には太平洋。

 食堂車から戻り、車窓を眺める。東室蘭を出たが、B寝台コンパートの残る2人分には誰も乗ってこない。一瞬頭をよぎった1区画貸切が 現実のものとなるのか!?  いや、変な期待はいけない。
 そして、車内のグッズ販売。ここは9号車。さきほどのグッズ販売は1号車から回るので一番最後。買い求める客が多いので、回ってくるのはずいぶん後。 シャワーやディナーの時間に重なるとイカンなぁ。

 で、販売員はどこまで来たんだろう。それを確認に行く時に、さっきの「洞爺で降りる」人とすれ違った。夫婦でキャリーを引き、 車内を眺めまわしているようだった。次は洞爺。本当に降りるんだ…。販売員は5号車あたり。「はぁ・・・当分先だな、こりゃ」
 

9号車通路

7号車にあるミニサロン
 
 「洞爺で降りる人がいるんだぜ」「たまに短区間利用の人がいるって聞いてたけどさ、ホントにいるとは」なんて話を妻にするつもりで、 話をまとめながら寝台に戻ると、B寝台コンパートの残る2人分の寝台に人影が見えた。妻と何か会話してるようだ。
 「あ、誰か乗ってきたんだ。さすがに1区画貸切はないわなぁ。」と思いながら、寝台の区画内に入ると

 座っていたのは
 
  洞 爺 で 降 り る 人 !

 なんでここに座ってるんだ!?!?!?!?

 先に妻と話してたようで、妻から説明を聞き事情が分かった。

   洞爺で降りるこの夫婦の寝台がここ

 今、あなた方の話題をしようとしてたところですよとも言えず、彼らの話を聞く。なんでも、定年退職前の記念旅行だそうだ。もともと計画してた 北海道旅行であったが、どうしてもトワイライトエクスプレスに乗りたくて、ついに寝台券が取れてしまったらしい。夫のほうの執念だったようだ。 かといってこの後の日程的に大阪まで乗っていくわけにもいかない。そこで2時間半とはいえ、札幌から洞爺までの短区間乗車となったとのことだった。 要は普通の北海道旅行に、トワイライトエクスプレス乗車をねじ込んだのだ。
 下車したら、ザ・ウィンザーホテル洞爺 だそうだ。ひぇー、そっちもうらやますぃ〜!
 

 いや〜、ホント人生いろいろ。
 ということで、本来、個室ではない(簡易個室ではあるが)が個室となってしまった!  

 まさかの B寝台コンパート、貸切! 

 その洞爺駅では特急に道を譲るために5分ほど停車。こちらも特急だが特急に抜かれる! んなーことは構わない。ホームにも出られるし、撮影大会!

 やがて車窓も暗くなりシャワー室利用の時間が近づいた頃、待ちに待ったグッズ販売のワゴンがようやく9号車に到達!
 

左2つは運転終了を記念したオリジナルプレミアムグッズ

コーヒー・タンブラーのセット

 上の写真のグッズに加え、カレンダーとヘッドマークピンバッジ、ちょちょいと買ったら2人で10,000円超えてた(*_*)。  コーヒー・タンブラーは後日配送なので、そのほかのも合わせて送ってもらうように手配。
 
 エンブレムのピンバッジはさっそくスーツに着けて出勤だ! 
  グッズも買えたし、予約しておいたシャワーの時間。30分間利用でき、シャワーが出るのが6分間。出っぱなしではないので、止めたり出したりして 使えば良く、男性なら半分の3分は余るだろう。
 揺れる車内でのシャワーというのもなかなか希少な体験。直線区間ならいいが、単線でポイント通過の際はおっとっと〜! 外(線路)の様子を想像 してしまう。

 では、次はディナー。ディナー券も2回目の空き照会で確保できたもの。乗車6日前だった。5日前までが〆切なのでギリギリだったといえる。 2月からはさよなら特別メニューということで、辻調理師専門学校とコラボして考案されたそうだ。お品書きも解説がしっかり載った豪華版となっていた。
 

 多くは語るまい…   もう…

   大  満  足

 ディナー券が取れた時、旅行代理店では「お客さんが多いので相席かも」と言われ、満席を想像してきたのだが、相席にはならず、 しかもなぜか空席が…(上の写真は着席前に撮ったので、あんなに空いてたわけじゃない)。隣の席の人も僕らのように、キャンセル待ちで 取れたと話していた。後でサロンカーで出会った客も「ディナーは取れなかった」と言ってた。どういう販売方法になっているのか分かる由もないが、 不思議だなぁと思った。

  寝台券のオークション転売があるが、ディナー券とセットでの転売もあるようなのだ。ディナー券は寝台券とは違って名前入での発券となるため、 もともと買った人間(転売ヤー)の名前が入った状態(偽名かもしれんが)で転売されることとなる。すると、乗車当日、係員が確認すると名前が違う というケースが往々にしてあるんだとか。嘆かわしい事態だが何とも仕方ないと、あるスタッフがこぼしておられた。
 今回の乗車では、寝台券・ディナー券ともにオーク ションではなく、通常の販売窓口で購入している。もともと小生は鉄道のきっぷ類のオークション転売には否定的だ。転売に走る人間も憎いが、転売を 許している○フーが諸悪の根源だと思っている。そんな姿勢の企業は断じて許せない。ヤ○ーからは「買わない」「売らない」「認めない」の 「3ない」を貫きたい。(このところ、世間の風に押されてか、通報すれば出品取り消し措置を講じてくれるらしいが)
 この日も、オークション転売の寝台券で乗っている人がいて、個室ではない寝台だったこともあり会話が聞こえた。正規料金の倍以上を支払ったようだ。
 
 ディナー中に青函トンネルの説明放送があり、青函トンネルへ入った。海面下でのディナーとなった。
 

ディナーのひとコマ

クッキーの手土産付

 最後に手土産のクッキーをいただく。寝台や家に戻っても余韻に浸れるという仕掛け。
 
 食堂車を出ると隣のサロンカーに20人以上の行列が。この後のパブタイム待ちなのだ。予約不要でアルコールやおつまみなどが楽しめる。 さすがに僕らはパスだ。お腹いっぱい、胸いっぱい。
 
 トワイライトエクスプレスは青函トンネルを抜けて本州へ。
 

青森駅。急行はまなすを据え付けた機関車が車庫へ戻る。

新青森駅に運転停車。雪が深い。

 青森県は雪が深い。そろそろ寝台をセットして寝よう。
 
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