(3) 2点透視図を写生する方法
消失点の理論的な求め方を説明してきましたが、実際に写生する場合に、計算で消失点を
求めてそれをキャンバス上(紙上)に記すということはほとんど不可能で実用的ではありません。
それではどうすれば良いのか、次に3通りの方法を紹介します。
A 消失点の目視確認
例えば建物の壁面の場合、下図18のように、視線が壁面と平行になる様に面して視線の先を見ます。
そこに見える目の高さのものが(例えばポストであればそのポストが)消失点になります。
これは理屈としては分かり易く、参考になると思います。 ただ正しく平行に視線を向けるのは難しい上に
その目標までの距離は絵の中では正確ではありません。
またその目標物が紙面の外になる場合は消失点まで線を結んで作図することは困難になります。
B 定規を使って消失点を求める
次の写真のように現場で定規を傾斜している面にあてます。 これとアイレベルの交点が消失点です。
写真の場合そこに丁度お地蔵さんがあり、それが消失点の目安となりました。
この方法はAよりは正確ですが、消失点が紙面の外にある場合はやはり作図が難しくなります。
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