この図からも分かる様に対象物が遠くなるほど、また直視方向からの傾き角度が大きいほど、
 消失点は遠くなることが分ります。 

 

 1項の遠近法習得の必要性のところで記載した遠い所の箱の写真は各辺が平行に近く見えるのは消失点が
 遠いためであり、それに対して近くで撮った箱は相対する辺が遠ざかるにつれて狭まって見えるのは、
 消失点が近いためです。

 また先の図で丁度A面とB面の傾きが等しい45°の時はtan45°=1ですので
  a=b=x となり、視点からゼロ点までの距離とゼロ点から消失点までの距離(a,b共)が等しくなります。

  なお二点透視図において、直方体の面と平行な面を有する直方体はその場所にかかわらず同じ消失点
 となります。 それは次の図で説明します。

 ①の直方体はこれまで説明してきた位置で角が直視方向にありますが、②の直方体はその位置からずれて
 います。  しかしA1面とA2面およびB1面とB2面がそれぞれ平行である場合を考えます。 このとき消失点は
 a1,a2およびb1,b2となり上から見た時は異なった点となっています。しかしa1,a2は同じ視線上にあります。
、b1,b2の同様です。 したがって透視面で見た時は次図のように重なって一点となります。
 
     TOP       ← 前頁    -8-    次頁 →